各RDBMSで精度・スケール指定なし数値型は小数点を保持するか？

挙動の確認

Oracle

SQL> create table test_tbl (num number);

表が作成されました。

SQL> insert into test_tbl values (12.34);

1行が作成されました。

SQL> select * from test_tbl;

       NUM
----------
     12.34

MySQL

mysql> create table test_tbl (num decimal);
Query OK, 0 rows affected (0.05 sec)

mysql> insert into test_tbl values (12.34);
Query OK, 1 row affected, 1 warning (0.03 sec)

mysql> select * from test_tbl;
+------+
| num  |
+------+
|   12 |
+------+
1 row in set (0.00 sec)

PostgreSQL

mydb01=# create table test_tbl (num numeric);
CREATE TABLE
mydb01=# insert into test_tbl values (12.34);
INSERT 0 1
mydb01=# select * from test_tbl;
  num  
-------
 12.34
(1 行)

SQL Server

1> create table test_tbl (num decimal);
2> insert into test_tbl values (12.34);
3> go

(1 rows affected)
1> select * from test_tbl;
2> go
num                 
--------------------
                  12

まとめ

精度・スケール指定なしのデータ型は、

• Oracle / PostgreSQL：小数点を保持する
• MySQL / SQL Server：小数点を丸める

どうせ Oracle だけ挙動が違うんだろと思っていたら、PostgreSQL も一緒だった。

PostgreSQL のドキュメントを見ると、SQL 標準では小数点を持たないことが仕様っぽい？

8.1.2. 任意の精度を持つ数

精度も位取りも指定せず、
NUMERIC
と記述すると、実装されている限界の精度まで、いかなる精度あるいは位取りの値も格納できる「制約の無い数値」列が作られます。 この類の列は入力値をいかなる特定の位取りにも変換しませんが、宣言された位取りを持つnumeric列は入力値をその位取りに変換します。 （標準SQLはデフォルトとして位取り0を要求していて、つまり、整数の精度に変換されます。 しかし、この方法はあまり役に立たないと思われます。 もし移植性を心配するなら、常に精度と位取りを明示的に設定してください。）