はじめに
SEとして経験を積んでくると、「そろそろPMを目指してみたい」と考えることがあります。
特に中堅SEになると、プログラミングや設計だけではなく、顧客との打ち合わせ、後輩のフォロー、進捗管理、トラブル対応など、プロジェクト全体に関わる仕事を任される機会も増えてきます。
そこで気になるのが、
「PMになると、どんなやりがいがあるのだろう?」
ということではないでしょうか。
PMは、SEと比べて責任が大きくなります。
納期、品質、コスト、メンバー、顧客との調整など、考えなければならないことも増えます。
一方で、プロジェクトを自分の力で動かしていく面白さや、チームで大きな成果を出したときの達成感など、SEとは違ったやりがいがあります。
私自身、PMを目指す中堅SEにとっては、「PMは大変そう」というイメージだけではなく、「PMだからこそ得られる経験」にも目を向けてほしいと思います。
今回は、これからPMを目指す中堅SEに向けて、PMの代表的なやりがいを5つ紹介します。
この記事はこんな方におすすめ
この記事は、次のような方におすすめです。
- これからPMを目指している中堅SE
- SEからPMへのキャリアアップを考えている方
- PMの仕事内容に興味がある方
- PMのやりがいや魅力を知りたい方
- 技術者として次のキャリアを考えている方
- 「PMは大変そう」というイメージを持っている方
特に、これまでSEとして開発経験を積んできて、「今後は技術だけではなく、プロジェクト全体を動かす仕事にも挑戦したい」という方には、ぜひ読んでいただきたい内容です。
PMのやりがい
1.プロジェクトを自分の力で動かすことができる
PMの大きなやりがいの一つが、プロジェクト全体を動かしていくことです。
SEの場合、自分が担当する機能や工程について、設計・開発・テストなどを進めていくことが中心になります。
もちろんSEもプロジェクトに欠かせない存在ですが、PMになると視点が大きく変わります。
例えば、
「この機能をどう作るか」
ではなく、
「このプロジェクトをどうすれば成功させられるか」
という視点で考えることになります。
プロジェクトには、さまざまな課題があります。
スケジュールが遅れている。
メンバーが足りない。
顧客から追加要望が出てきた。
他システムとの調整が進まない。
テストで想定以上の不具合が発生した。
こうした問題に対して、PMは状況を整理し、関係者と調整しながら解決策を考えます。
例えば、納期が厳しくなった場合でも、
「メンバーを追加する」
「作業の優先順位を変更する」
「機能を分割してリリースする」
「顧客とスケジュールを調整する」
など、さまざまな選択肢があります。
そして、自分の判断によってプロジェクトが良い方向に進んでいく。
この感覚は、PMならではの大きな魅力です。
特に中堅SEになって「自分の担当範囲だけではなく、もっと大きな仕事をしたい」と感じている方にとって、PMは非常に面白いキャリアだと思います。
2.チームで大きな成果を出せる
2つ目のやりがいは、チームで成果を出せることです。
PMの仕事は、一人で成果を出す仕事ではありません。
開発メンバー、インフラ担当、協力会社、顧客など、多くの人と協力して一つのプロジェクトを完成させます。
例えば、10人のチームで半年間かけてシステムを開発するとします。
一人ひとりが担当する作業は異なります。
しかし、最終的には一つのシステムとして完成させなければなりません。
PMは、それぞれのメンバーが力を発揮できる環境を作る役割を担います。
「この仕事はAさんが得意だから任せよう」
「Bさんは経験が少ないので、Cさんにサポートしてもらおう」
「この部分はスケジュールが厳しいので、早めに対応しよう」
といった判断をしながら、チーム全体を動かしていきます。
そして、無事にシステムがリリースされたとき、
「みんなでこのプロジェクトを完成させた」
という達成感を味わえます。
これは、自分一人でプログラムを完成させたときとは、また違った喜びがあります。
特に、最初は問題が多かったプロジェクトが、メンバーの協力によって徐々にまとまり、最後に成功したときの達成感は大きいものです。
「自分が成果を出す」から「チームで成果を出す」へ。
この変化は、PMになることで得られる大きなやりがいの一つです。
3.顧客から直接感謝される
3つ目は、顧客から直接感謝される機会が増えることです。
PMになると、顧客との接点が非常に増えます。
プロジェクトの開始時には要件やスケジュールについて話し合い、プロジェクト中は進捗や課題について報告します。
そして、プロジェクトの終盤には、成果物やシステムについて確認してもらいます。
そのため、プロジェクトが成功したときには、顧客から直接、
「ありがとうございました」
「無事にリリースできてよかったです」
「今回のプロジェクトは非常に助かりました」
といった言葉をもらうことがあります。
ITエンジニアの仕事では、普段なかなか利用者から直接感謝される機会がないこともあります。
そのため、顧客の課題を理解し、それをシステムという形で解決し、直接感謝されることは、大きなモチベーションになります。
もちろん、顧客との調整は簡単ではありません。
厳しい要求を受けることもありますし、納期や予算について交渉しなければならないこともあります。
しかし、それを乗り越えて顧客と良好な関係を築けたときには、SEとは違った仕事の面白さを感じられるでしょう。
4.自分自身の成長を実感できる
4つ目は、自分自身の成長を実感できることです。
PMになると、これまでとは違う能力が求められます。
例えば、
- コミュニケーション
- スケジュール管理
- リスク管理
- 課題管理
- チームマネジメント
- 顧客との交渉
- 意思決定
- 問題解決
などです。
SE時代には、技術的な知識を中心にスキルを伸ばしてきた方も多いでしょう。
しかしPMになると、技術だけではプロジェクトを成功させられません。
「どう伝えれば相手に理解してもらえるか」
「どうすればメンバーが動きやすくなるか」
「この問題について、どのタイミングで上司に相談すべきか」
「顧客の要望をどこまで受け入れるべきか」
など、さまざまなことを考える必要があります。
最初は難しく感じるかもしれません。
しかし、一つのプロジェクトを経験するたびに、少しずつ判断できることが増えていきます。
以前なら上司に相談していた問題を、自分で整理して解決できるようになる。
メンバーへの指示がスムーズにできるようになる。
顧客との交渉にも自信を持てるようになる。
このように、以前できなかったことができるようになる瞬間は、PMとして大きなやりがいを感じるポイントです。
5.キャリアの選択肢が広がる
5つ目は、将来的なキャリアの選択肢が広がることです。
PMとして経験を積むことで、その後のキャリアにもさまざまな選択肢が生まれます。
例えば、
- 大規模プロジェクトのPM
- ITコンサルタント
- プロジェクトマネジメント専門職
- 部門マネージャー
- プロダクトマネージャー
- IT企業の管理職
- フリーランスPM
などです。
もちろん、PMになったからといって必ずこれらのキャリアに進む必要はありません。
技術者としてスペシャリストを目指す道もあります。
ただ、中堅SEの段階でマネジメント経験を積んでおくと、将来的な選択肢が増えることは大きなメリットです。
特に40代以降になると、「これまでの技術経験を今後どう活かしていくか」を考える機会が増えてきます。
そのときに、
「技術が分かるPM」
というポジションは、大きな強みになります。
開発経験があり、現場のことも理解でき、さらにプロジェクトを管理できる。
こうした人材は、プロジェクトを進めるうえで非常に頼りになる存在です。
これまで積み重ねてきたSEとしての経験を無駄にせず、次のキャリアにつなげられることも、PMを目指す大きな魅力と言えるでしょう。
PMは「大変」だからこそ「面白い」
ここまでPMのやりがいを紹介してきましたが、もちろんPMの仕事には大変なこともあります。
プロジェクトが遅れれば対応しなければなりません。
顧客とメンバーの意見が対立することもあります。
想定外のトラブルが発生することもあります。
場合によっては、厳しい判断を迫られることもあります。
しかし、だからこそプロジェクトが成功したときの達成感があります。
何も問題が起きないプロジェクトを管理するよりも、
「厳しい状況だったけれど、チームで乗り越えて無事にリリースできた」
という経験のほうが、自分自身の成長にもつながります。
PMという仕事は、「人」「技術」「お金」「時間」など、さまざまな要素を組み合わせながら、一つのゴールを目指していく仕事です。
その難しさを楽しめるようになると、PMという仕事は非常に面白くなります。
まとめ
今回は、これからPMを目指す中堅SEに向けて、PMのやりがいを5つ紹介しました。
改めて整理すると、以下の5つです。
- プロジェクトを自分の力で動かせる
- チームで大きな成果を出せる
- 顧客から直接感謝される
- 自分自身の成長を実感できる
- キャリアの選択肢が広がる
PMになると、SE時代よりも責任は大きくなります。
その一方で、自分がプロジェクトを動かし、メンバーと一緒に成果を出し、顧客に価値を届けるという、PMならではの大きなやりがいがあります。
特に中堅SEの場合、これまで培ってきた技術知識や開発経験は、PMになった後も大きな武器になります。
「技術だけでなく、もっとプロジェクト全体に関わりたい」
「チームをまとめる仕事をしてみたい」
「これまでのSE経験を次のキャリアにつなげたい」
そう感じているのであれば、PMは一つの有力な選択肢です。
最初から完璧なPMを目指す必要はありません。
まずは小さなチームのリーダーや進捗管理、顧客との調整など、今の仕事の中で少しずつマネジメント経験を積んでいきましょう。
「自分で作る」から「チームで作る」へ。
この視点を持つことが、PMへの第一歩になるのではないでしょうか。
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