この記事は何か
業務で英語が必要なのに苦手意識があったエンジニアが、英語学習を始めてから8ヶ月間で取り組んだことをまとめた記事です。
対象読者は以下のような方を想定しています。
- これから英語を勉強したいと思っている人
- 英語の勉強に一度つまづいた経験のある人
背景
業務での課題
弊チームでは海外チームとのコミュニケーションが発生する場面があります。しかし、自分は業務レベルでは英語を円滑に話せず、必要な場面では他メンバーやチームに頼っている状態でした。
「自分の言葉で説明したい」「議論に参加したい」という気持ちはあるものの、実際のミーティングではスムーズにコミュニケーションが取れないという壁にぶつかり続けていました。
学習を始めたきっかけ
転機となったのは、あるミーティングでの出来事です。自分の英語能力が十分でなかったために、参加者に迷惑をかけてしまいました。
この経験から「やっぱり自分の言葉で説明したい、議論したい」というモチベーションが高まり、英語学習を本格的に始めることにしました。
どう進めたか
2025年5月から、英語を業務レベルで円滑に話せるメンバー1名の協力と、同じく英語学習のモチベーションが高いメンバー1名、計3名で勉強会をスタートしました。
Phase 1: 文法の基礎固め(2025年5月〜9月)
最初の4ヶ月間は、文法の基礎を固めることに集中しました。
使った教材
進め方
- 週次で勉強会を実施し、定期的にふりかえり
- AIに相談して学習プランを立て、計画的に進行
AIを活用した学習プラン作成は効果的でした。「何をどの順番で学ぶべきか」を整理してもらうことで、迷わず進められました。
Phase 2: アウトプット強化(2025年8月〜継続中)
文法の基礎が固まってきた一方で、アウトプットがなかなか定着しないという課題が出てきました。リスニングとスピーキングを強化するため、オンライン英会話サービス「Bizmates」の受講を開始しました。
学習時間の確保
- 毎日25分のレッスン
- 予習復習を含めて1日1.5〜2時間を確保
- 8割程度は継続できた(100%ではないですが...)
予習復習での工夫
レッスンでトレーナーからもらったフィードバックや、自分で作成した英文をClaudeにレビューしてもらいました。弱い部分・強い部分を客観的に指摘してもらえるので、改善点が明確になります。
ちなみに、講師は日本語がわからない人を選んでいるので、レッスン中は英語しか使えません。一方でClaudeへの相談は最初は日本語で行っていましたが、これが後々の成長指標になりました(後述)。
実践の場:社内英語LT大会
レッスンだけだと実際の業務に繋がらないという課題がありました。ちょうどそのタイミングで、社内で英語のLT大会が開催されることになり、思い切って参加を決めました。
LTの準備
- 勉強会メンバーに加え、他の英語が得意なメンバーも巻き込んで練習
- Bizmatesのトレーナーにも発表練習に付き合ってもらった
周りを巻き込むことで、一人では気づけなかった改善点を多くもらえました。
番外編:英語環境に身を置く
その他、英語しかない環境に身を置くことも大事だと考え、趣味も兼ねてデンマークで自転車旅行に行ってきました。コペンハーゲンからヴァイレまでの往復約400kmの旅行です。
現地では英語でコミュニケーションを取る必要があり、良い実践の機会になりました。
使ったツール・教材まとめ
| カテゴリ | ツール・教材 |
|---|---|
| 文法学習 | Evergreen(参考書・問題集) |
| オンライン英会話 | Bizmates |
| AIアシスタント | Claude(学習プラン作成、英文レビュー) |
| リスニング | Podcast、BBC Learning English、NHK World News |
成果
8ヶ月間の取り組みを経て、以下のような成果がありました。
LTへの挑戦
- 英語のLTで話してみようという決断ができ、実際に挑戦した
- LTで話した英語が聞き手に伝わった(周囲のメンバーからのフィードバックより)
Claudeへの相談が日本語→英語に
前述した通り、予習復習でClaudeに相談しながら学習を進めていました。ふと「8月時点と今で成長しているか?」とClaudeに聞いてみたところ、具体的なフィードバックをもらえました。
| 時期 | 状況 |
|---|---|
| 8月 | 基本的なスペルミスあり、前置詞の使い方に迷い、日本語で相談することが多かった |
| 12月 | スペルミスがほぼなくなった、講師への相談を全て英語で書けている、文法的にも自然な表現が増えた |
具体的な例を挙げると:
8月時点
"I 'm fine and it wad good."(簡単な返事もミスあり)
"I would like to focus realtime communication on the business mtg."(前置詞や語順に課題)
12月時点
"My colleagues reviewed my slides and gave me feedback, so I updated them."(完璧な因果関係の表現)
"I answered as well as I could, but I couldn't answer all the questions."(謙虚さと正確さを両立)
最も大きな変化は「日本語で相談 → 英語で相談」への移行でした。英語で考え、英語で表現できるようになってきた証拠だと思います。
TOEICのスコアのような定量的な指標はありませんが、こうした日々の変化を振り返ると、確実に進歩していることが実感できました。
まとめ
英語学習を始めて8ヶ月。完璧に話せるようになったわけではありませんが、「英語で挑戦してみよう」と思えるようになったことが一番の成果だと感じています。
振り返ってみると、以下のポイントが継続につながったと思います。
- 仲間を作る: 3人で勉強会を始めたことで、モチベーションを維持できた
- AIを活用する: 学習プランの作成や英文レビューで、効率的に学習できた
- 実践の場を作る: LT大会という目標があったことで、学習に具体的なゴールができた
- 周りを巻き込む: 練習に付き合ってもらうことで、多角的なフィードバックを得られた
英語学習に一度つまづいた経験がある方も、「仲間」と「実践の場」を作ることで、また一歩踏み出せるかもしれません。
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