はじめに
こんにちは、Beaver's Hive(ビーバーズハイブ)の はんどるねーむ (H.N) です。
この記事は ビーバーズ・ハイブ Advent Calendar 2025 の寄稿です。
「ぬいぐるみと会話できたら楽しいのに」──そんな夢を叶えるため、M5Stack の Atom EchoS3R を使って音声アシスタントを構築しました。
本記事では、ぬいぐるみにオリジナルの AI 人格を宿し、会話できるようになるまでの流れを紹介します。
なお、この Atom EchoS3R は中国・深圳の M5Stack 本社で開催された Open Day に Beaver's Hive の 9 人で参加 し、クイズ大会でいただいたものを使用しています。
Atom EchoS3R とは?
音声入出力に特化した最小構成のスマートスピーカー開発キット
外部機器なしで音声対話が可能
- ESP32-S3 搭載の小型モジュール
- 寸法:24.0 × 24.0 × 16.8 mm(ほぼサイコロ型)
- 重量:9.3 g(基板+ケース込み)
- マイク・スピーカー内蔵
- 価格:公式ストアで $14.50(約2,300円)
開発環境の準備
セットアップ方法は 公式ドキュメント に詳しく記載されています。
M5Stack 初心者の私でも、約 20 分で環境構築できました。
ここでは実際につまづいたポイントを共有します。
1. 初期リンクの誤り
記述時点(2025/12/03)で 製品ページ のクイックスタートリンクが誤っていました。
正しいリンクは冒頭に記載した こちら です。
2. ファームウェア書き込み
- 接続ポートを正しく選択する必要あり
→ 私の環境ではtty.usbmodem14401で認識 - Wi-Fi 設定前に通常リセットが必須
- 書き込みモード:2秒長押し
- 通常リセット:軽く一回押す
3. Wi-Fi 設定
- 認証コードの音声案内は中国語
- 中国語が分からない場合は シリアルログで確認するのが確実
4. 使用開始
- ウェイクワード「Nihao XiaoZhi」で起動
- 本体ボタンでも 会話モード ⇔ 休止モード を切り替え可能
Xiaozhi AI で人格を生成
ここが一番楽しい工程、まさに「命を吹き込む」瞬間です。
Xiaozhi AI は中国製サービスで、一部機能(Google検索が使えない等)に制限があります。
無料で利用できますが、機密情報は入力しないよう注意しましょう。
選択可能な AI モデルは以下の 3 種類です:
- Qwen3 リアルタイム
- DeepSeek V3.1
- 豆包 Seed 1.6
音声認識と応答速度は非常に速く、自然な会話が可能です。
ただし、プロンプトにない内容を頑固に否定することがあるため、会話を通じて「クセ」を見つけ、プロンプトに追記して修正するのがコツです。
例:
- ビーバーのぬいぐるみなのに「歯車」と自認
- 生息地に「守口市」への謎のこだわり
推しポイント
-
声の記憶
AI が自分の声を記憶し、話しかけた時だけ名前を呼んでくれる。
まさに「自分だけの相棒」感が強まります。 -
会話の記憶
クラウドに会話履歴と「記憶」が保存されるため、電源を落としても自然に会話を再開可能。
-
「ロール紹介」にシステムプロンプトを記載可能
ここに書いた内容が絶対になるため、設定があれば必ず記載しましょう。 -
「現在のメモリ」には AI が感じ取った「記憶」が生成
はんどるねーむとの信頼関係が深まっていると感じている。
AI とわかっていても、こうした記載は嬉しいものです。
これらの機能が「プログラミング不要・無料」で使えるのは驚き。
ハードとクラウドの進化を実感しました。
今後の展望
- MCPサーバー連携で自由度の高い動作を実現
- モーター接続で「会話+動き」を追加
- オリジナルのボイスロール作成
- ボイスクローン機能は年間150元(キャンペーン中は99元)
- 詳細:小智AI声音复刻(公测)操作指引
まとめ
- Atom EchoS3R は手のひらサイズで音声入出力が可能
- Xiaozhi AI と組み合わせれば「ぬいぐるみと会話する夢」が現実に
- 今後はモーターやボイスクローン連携でさらに「命を宿したい」

