こちらは女性エンジニア応援!エンジニアとしてやりがいを感じた経験談をシェアしよう! by パナソニック コネクト Advent Calendar 2024 の13日目の記事になります
https://qiita.com/advent-calendar/2024/panasonic_connect
私は、役者とプログラマーという一見かけ離れた仕事をしています。そんな私が、舞台演劇とゲームプログラミングの共通点を発見したので、今日はそれを皆さんにお伝えしたいと思います。
数ヶ月前のことです。ゲームアプリの大型アップデート開発を担当することになりました。プログラミング歴10ヶ月の新米である私にとっては、大きな挑戦です。「やります!」と元気よく返事をしたものの、心の中は不安でいっぱいでした。Unityを本格的に触れるのも初めてで、ましてや一人で大きな開発を任されることなど想像もしていなかったからです。
「プロジェクトを止めるわけにはいかない」「任された期待に応えたい」「楽しんでもらえるアプリを作りたい」。そんな思いを胸に、激動の日々が始まりました。
ある程度見通せるタスクもありますが、実現方法すらわからないものに直面すると答えに窮してしまいます。正直に「分かりません」と答えるのも相手を困らせるだけ。かといって、楽観的に期限を伝えてしまうと後で迷惑をかけるかもしれない。締切が迫る中、とにかく必死でパソコンに向かう毎日が続きました。
そうしているとやがて心身ともに疲弊し、プロジェクトの終了間際にはぼろぼろの状態になっていた気がします。
ついに社内リリースを迎えました。みんなの顔を見たいような見たくないような、ソワソワドキドキ落ち着かない気持ち。手を握りしめながら椅子に座っていました。するとすぐに「すごーい!」との声が聞こえました。顔を向けるとキラキラした表情で端末を操作している姿が。その心からの言葉がどれだけ私の心を癒やしてくれたか。
その瞬間、「この感覚、知っている!」と気付きました。舞台でお客様から拍手をいただいた時や、楽しんでいる様子を間近で見た時と同じ気持ちだったのです。どんなに苦しいことがあっても、一瞬で報われたような気持ちになり、幸せに満たされる。この瞬間こそが、私にとってかけがえのない宝物なのだと実感しました。
未知の世界に飛び込み、がむしゃらに突き進んだ数ヶ月間。自信のなさからできないことばかりに目を向け、本質を見失いそうになることもありました。それでも、こんな私でも、人を喜ばせるものを作れるのだと知ることができました。リリースを無事に終えた今、胸がいっぱいです。
この経験を通じて、多くの人の支えがあったことを痛感しました。先輩方、手伝ってくれた大学生プログラマーさん、プロジェクトを共に進めたマーケターやデザイナーの皆さん、機会を与えてくれた代表、そして見守ってくれた家族。この場を借りて心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
もしもう一度、今の状態でこのプロジェクトに携われたら。段取りを組んで、ペース配分をしながらもっと効率よくできたのに。しかし、この経験を胸に、次のステップへ進む準備ができたと思っています。これからも役者として、プログラマーとして精進し、ユーザーさんの笑顔を思い浮かべながら、喜んでもらえるものをたくさん生み出していきたいと思います。