はじめに
最近、SNSなどで「ローカルLLM」や「Ollama」という言葉を見かける機会がかなり増えましたね。
一方で、
- ローカルLLMって結局何?
- ChatGPTと何が違うの?
- 何ができるようになるの?
- そもそも学ぶ価値はあるの?
などという状態の方も多いのではないでしょうか。
そこで今回から、「ゼロから学ぶローカルLLM」というシリーズとして、ローカルLLMの仕組みや周辺技術について、基礎から理解を深めていきます。
このシリーズでは単にツールの使い方を紹介するのではなく、なぜそうなっているのかを理解することを目標に進めていきます。
最終的には自分でローカルLLM環境を設計し、用途に応じたモデルや実行環境を選択できるレベルを目指します。
ChatGPTはどこで動いている?
まずは普段使っているChatGPTを考えてみます。
ChatGPTに質問すると、画面上ではすぐに回答が返ってきます。
しかし、実際には自分のPCでAIが動いているわけではありません。
あなたのPC
│
▼
インターネット
│
▼
OpenAIのサーバー
│
▼
ChatGPTが推論
│
▼
回答が返ってくる
つまり、実際にLLM(大規模言語モデル)が動いているのはOpenAIが管理しているGPUサーバーです。
私たちはAPIやWebサービスを通して、その計算結果を受け取っているだけです。
ローカルLLMとは?
ではローカルLLMは何でしょうか。
名前の通り、自分のPC上でLLMを動かす仕組みです。
イメージすると、
あなたのPC
│
▼
ローカルGPU(またはCPU)
│
▼
ローカルLLM
│
▼
回答
という流れになります。
つまり推論そのものはインターネットを介さず、自分のPC上で完結します。
ローカルLLMのメリット
ローカルLLMにはいくつかのメリットがあります。
オフラインでも動作する
モデルをダウンロードしてしまえば、インターネット接続がなくても利用できます。
API利用料金が不要
ChatGPT APIのように利用量に応じた課金はありません。
もちろんPCやGPUの購入費、電気代などは必要になりますが、利用するたびに料金が発生するわけではありません。
データを外部へ送信しない
社内文書やソースコードなど外部サービスへ送信したくないデータを扱う場合でも、自分のPC内だけで処理を完結できます。
モデルを自由に選べる
用途に応じて、
- 日本語が得意なモデル
- コーディングが得意なモデル
- 軽量モデル
- 高性能モデル
などを自由に切り替えられます。
カスタマイズしやすい
モデルの切り替えやシステムプロンプトの調整、独自ツールとの連携など、自分の用途に合わせて柔軟に環境を構築できます。
ローカルLLMのデメリット
もちろん良いことばかりではありません。
高性能なハードウェアが必要
大きなモデルほど大量のVRAMを必要とします。
モデルによってはコンシューマー向けGPUでは動作が難しい場合もあります。
ChatGPTより性能が低い場合もある
手元で動かせるモデルはサイズに限界があります。
そのため、GPT-5などのクラウドモデルと比べると、回答品質で劣るケースもあります。
セットアップが必要
モデルをダウンロードしたり、推論環境を構築したりと、最初の準備にはある程度の知識が必要になります。
ローカルLLMは何で構成されているのか
ローカルLLMと一言で言っても、実際にはいくつかの要素で構成されています。
GPU / CPU
│
▼
推論エンジン
(Ollama、llama.cpp など)
│
▼
LLMモデル
(Qwen、Llama、Gemma など)
│
▼
UI
(CLI、Open WebUI など)
現時点では、それぞれが何を担当しているのか分からなくても問題ありません。
このシリーズでは一つずつ役割を理解していきます。
用語集
今回の記事で登場した用語を簡単に整理します。
| 用語 | 概要 |
|---|---|
| LLM | Large Language Model(大規模言語モデル)。人間のような文章を生成できるAIモデル。 |
| ローカルLLM | クラウドではなく、自分のPC上でLLMを動かす仕組み。 |
| 推論(Inference) | モデルが入力された文章をもとに回答を生成する処理。 |
| モデル | AI本体のこと。Qwen、Llama、Gemmaなどが代表例。 |
| 推論エンジン | モデルを実際に動かすためのソフトウェア。Ollamaやllama.cppなど。 |
| GPU | AIの推論を高速に行うための演算装置。ローカルLLMでは重要な役割を持つ。 |
| CPU | コンピュータの中央演算装置。軽量なモデルであればCPUのみで動作させることもできる。 |
| UI(ユーザーインターフェース) | ユーザーがLLMを操作するための画面やインターフェース。CLIやOpen WebUIなど。 |
さいごに
ローカルLLMの可能性をたくさんの方々に伝わるよう、記事にしていけたらと思います!