皆さんこんにちは、マイクロソフトの川端です。
2021年6月のPower Automate Desktopのアップデート情報を紹介していきます。
1. はじめに
元の情報(英語)はこちらになります。
https://flow.microsoft.com/ja-jp/blog/power-automate-desktop-june-2021-update/
本内容はPower Automate Desktopのバージョン2.10.36.21161での動作内容となります。
最新のインストーラーはこちらからダウンロード可能です:https://flow.microsoft.com/ja-jp/desktop/
2. Power Automate Desktopの2021年6月アップデート情報
同一環境内でのデスクトップフローを呼び出すことができるように
フローコントロール配下に、「Desktopフローを実行」アクションが新しく生成されています。
大規模な自動化プロセスを走らせる場合に、サブフロー構成ではなく細かな単位にデスクトップフローを分割して構成できるようになりました。
クラウドフローからデスクトップフローのアクションを登録する際にも入力変数を指定可能ですが、本アップデートでは、デスクトップフロー間での呼び出しの際にも引数として指定することができるようになりました。
この機能追加によって、今までサブフローとして構成しても、内部的にはフロー変数がグローバル変数となっていた(ローカル変数としての定義が難しかった)部分をデスクトップフロー間の構成でローカル変数として扱えることができるので、デスクトップフロー内でのプロセスをモジュール化しやすくなりました。例えば複数のデスクトップフローから共通して呼び出されるような、共通部品としてのデスクトップフローを構成することが容易となります。
リモートデスクトップ接続やCitrix環境内でのレコーダーでの記録で画像認識モードへ自動変換がなされるように
デスクトップレコーダーでの記録で、対象アプリケーションの画面要素の取得が限定的なケースでは画像記録によるレコーディングが有効な手段となりますが、そちらの切り替えでは以前は人手の判断で手動にて切り替える仕様となっていました。
今回のアップデートで自動化対象のリモートデスクトップ(RDPやCitrix環境)が記録対象であることを判別し、レコーディングモードを自動的に切り替えてくれるようになりました。
Windows環境変数に関連するアクション設定の機能向上
システム配下にあるアクション、「Windowsの環境変数を設定する」や「Windowsの環境変数を削除する」で環境変数名の候補が自動で取得され、選べるようになりました。
また、「サービスを開始」や「サービスを停止」、「プロセスを待機する」で関連するWindowsプロセスやサービスで自動的に候補のサービスやプロセス名が選択できるようになりました
「MODI OCRエンジンを作成」のアクションにおける非推奨化を発表しました
来月、7月のリリースでOCRのアクショングループ配下にある、MODI OCRエンジンの利用が非推奨となります。詳細はこちらTesseract OCRへの移行推奨。
3. 最後に
Power Automate Desktopの公式ドキュメントもどんどんアップデートがなされ、充実してきています。
何かコメントがありましたらPower Automate Communityまでぜひコメント、フィードバックください!