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瞑想するエンジニア ( by いなうらゆうま 稲浦悠馬 @yumainaura ) — Googleやスティーブ・ジョブズに学ぶ「マインドフルネス」のススメ— 全プログラマ SE 必見!

Last updated at Posted at 2017-12-24

この1年半年間、瞑想を続けている。
個人的にものすごい効果があったので紹介したいと思う。

なぜエンジニアが瞑想を?

  • スティーヴ・ジョブズは瞑想(座禅)を実践していた
  • GoogleやFacebookは社員向けに瞑想のプログラムを取り入れている

これだけで理由には十分だと思わないだろうか。

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個人的な効果

ストレスが大幅に減った

以前のストレスが実感10だとしたら、今は実感1ぐらいになった。
そもそも仕事で大きく悩んでいる時に瞑想を始めたのだけど、「常に辛くて逃げ出したい」ぐらいの状態から、「常に幸福感を感じられるレベル」にまで、段々と近づいている。

心の焦りが消えてなくなった

瞑想を始める前は「なんでそんなに焦ってるの?」と言われていたが、トレーニングを積んだあとは「いつでも動じず冷静ですね」と、真逆の評価を受けるようになった。
この「焦り」は自分の仕事で一番のネックになっていたのだけど、それが大幅に解消された。

エンジニア、人材としての評価が上がった

周りから
「飛躍的な成長を遂げた」
「成長感が半端ない」
とまで言ってもらえるようになった。

あとは偶然もあり、少人数のチームながら、チームリーダーを任せてもらえることになった。

レジリエンスが鍛えられた

たとえば、周りからフィードバックを受けた時は多少なりとも落ち込むものだ。
だけど立ち直りがものすごく早くなり、積極的に改善を検討できるようになった。

どんなに落ち込むようなことがあっても、長くても1日で元の状態に戻れるようになった。
(以前であれば1週間、1ヶ月は引きずっていたような事柄が)

会社にはレジリエンスの本が何冊か揃っているが、レジリエンスを鍛えるための具体的なトレーニングが瞑想なのだと思った。

マインドセットが柔軟になった

瞑想は練習の世界。
トレーニングが成果に直結する世界だ。

  • 練習なくして上達なし。
  • 練習すればうまくなる。

ということが実感で分かった。

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集中力が高まり、フロー状態に入りやすくなった

1週間が1日のごとく過ぎていくようになった(慣れもあるかもしれないが)。

あとは集中力のイメージそのものが変わった。

以前は「重い荷物を背負って、歯を食いしばりながら1歩ずつ進む」のが集中力だと思っていた。
今は「羽のように軽く、何の努力もなく大幅に進む」というイメージに変わった。

実際に、自分の体を羽のように軽く感じる時の方が、はるかに良い仕事が出来ていると感じる。
(エンジニアの仕事はバリバリの知的労働なので、頭のクリアさは生産性に直結する)

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疲れにくくなった

瞑想しても完全無敵の体にはならない。
無理が過ぎればばやっぱり疲れる。

だけど自己洞察力が高まり「あ、いま作業を続けるとヤバイ」というラインが分かりやすくなった。
そこで目の前の作業にはまり込まず、心理的否認をせずに、勇気を出して効果的な休息を取ることで、頭のクリアな状態で仕事を続けられるようになった。

「瞑想で鍛えられた自己洞察力」 + 「具体的なエネルギー管理」のコンボはものすごく強力だと思った。

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あとは脳や体が疲れた時の短時間の瞑想も、大きな回復効果がある。

人と比べなくなった

エンジニアの能力は人によって1万倍もの開きがある、ピンキリの世界だ。
常に上には上がいるし、自分よりはるかにすごい人が存在する。

だけどそういう人を見てもコンプレックスを感じて落ち込まずに、
「それぞれのコンテキストで、自分が出来ることをしているだけだ」と思うようになった。

もちろん「すごい人に圧倒されるからこそ、奮起する」というタイプの人もいるだろうが、僕の場合は性格的にそのタイプではなくて、人と比べることはマイナスにしか働いていなかった。

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チームに貢献したいと思うようになった

もともと性格的に「全体に尽くしたい」と思うタイプなのだが、その傾向がより強まった。
チームが動くやすくなるためのリファクタリング、提案などを実行するようになった。

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じっくり考えられるようになった

プログラミングや実装で分からないことがあっても、焦らないようになった。
「一時的に、答えが出ない状態」に対して強くなった。

以前は「分からないのは何かがおかしい」という焦りで、視野狭窄の悪循環に陥っていた。

サザエさん症候群が直った

日曜日の夜は、次の日の仕事のことを1000回は考えてしまって半分ノイローゼ状態だったが、それが直った。
今では休日に瞑想をしながら仕事上の課題について、落ち着いて考えを巡らせたりしている。

周りの人とうまくやれるようになった

元々自分は、会社経験がゼロで、根本的な仕事のやり方が一番の課題だったが、それが改善された。
元々、積極的に人と関わるタイプではないが、じわじわと人と接することが楽になって行っている。

瞑想のどこが良いの?

最強のソフトスキル

ソフトスキル全般を鍛えてくれる。

これがスポーツで言えば筋トレや有酸素運動をしているようなもので、圧倒的に「基礎」を鍛えてくれる。
仮に今後、エンジニアじゃなくなったとしても役立つだろう。

ものすごくシンプル

難しいことは考えずに、ただ座るだけで良い。
それだけで筋力トレーニングのように、心の基礎能力全般を圧倒的に鍛えてくれる。

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(実際には瞑想中にも心の中では様々なことがおこなわれているが、座るという行為自体はいたってシンプルだ。悩んだらとりあえず座れば良いし、何もすることがなければとりあえず座ってみよう)

本を読むより効果的

世の中には数多くの「○○力」とか「〜歳までに〜を身につけなさい」とかいう本が出ているけれど、頭で考えるだけでは、変化のスピードはいたってゆるやかだ。
人間は1日に数万回の思考をすると言われているから、いちど本を読んで感動しても、「気付き」は日々の雑多な思考に押し流されてしまう。

瞑想の良いところは、具体的なトレーニングをおこなうというところだ。
どんなスポーツでも練習するからこそ上達するように、心の世界も練習をしてはじめて鍛えられる。

どこでも出来る

座るスペースがあればどこでも出来る。
歩きながらでも出来るし、夜眠る前に寝ながらでも出来る。

毎日電車の中で実践しているという人もいる。
(電車であぐらをかいて座り込むんじゃなくて、座りながら目を閉じて、何かひとつのものに注意を向ける)

お金がかからない

財布に優しい。

やってみよう

スポーツにいろいろな種類があるように、瞑想にもいろいろな種類がある。
だけど基本は「呼吸に注意を向けて、気がそれたのに気付いたら、また注意を向け直す」。これだけだ。

座っていても立っていても寝ていても、目を閉じていても開いていても良い。
(僕の場合、最初は座るのが大変だったので、1ヶ月ぐらいは寝ながら瞑想をしていた)

オススメは静かな場所で目を閉じながら、あぐらをかいて、いわゆる座禅のポーズをとるやり方だ。

一同は深く息を吐く。一日のストレスが消えていく。彼女は呼吸に集中するよう指示する。
マインドフルネス瞑想の最初のステップだ。注意が途切れると意識はいろいろな考えの間をさまよいだす。それは避けられないし、そんなときは再び呼吸に集中する。

彼女は言う。「注意がいかに移ろいやすいか、私たちがじっとしていたいときでさえ、心というものがいかに漂いやすいかに気づいてください」と彼女は言う。
「呼吸の感覚がどのように起こるか、そして消えていくか、同様に私たちの思考も、どんなに鮮明だろうとも、すぐ消えてしまうことを」。

マートゥラノは次に、注意を呼吸の向こう側、身体を通して波のように伝わっていく多面的な感覚に向けるよう促す。
「手のうずきや足の脈動、肌の温かさに注意を向けましょう。心はどうしたってさまよいだします。そうしたら注意をもう一度、現在の瞬間のこうした感覚に戻すのです

マインドフル・ワーク 「瞑想の脳科学」があなたの働き方を変える | デイヴィッド・ゲレス, 岩下 慶一 | 医学・薬学 | Kindle Store | Amazon

よくある質問

どこでやるの?

主に自室で。

あとは歩きながら(危ないので目は開いたまま)、カフェで座りながらなど。
(瞑想は意識の向け方のトレーニングなので、座ってやるとは限らない)

幸いにも今の会社には静かに座れるソファがあるので、定時後や昼休みにそこで瞑想したりもする。

何時間ぐらいやるの?

1日15分程度でめざましい効果があることが知られている。
僕の場合は1日に1時間以上はおこなっている。

無に近づくの?

そういう感覚の時もあるし、そうでない時もある。
むしろ仕事上の課題について、瞑想をしながら考え続ける時もある。

おすすめの本

サーチ・インサイド・ユアセルフ

瞑想を宗教色なしに説明した本。
Googleの元エンジニアが書いただけあって、エンジニアが読んでも説得力がある。

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マインドフルワーク

瞑想のルポ。
世界で起こっている瞑想ブームの概要が分かる。

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ビギナーズマインド

スティーブ・ジョブズが青春時代にむさぼり読んだ、禅のバイブル。ジョブズの伝記『スティーブ・ジョブズ』のなかでも深い影響を受けた本として掲載されている

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本当の自分とつながる瞑想入門

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周りの反応

仕事で関わったエンジニア複数人に瞑想を教えたところ、かなり感謝してもらえた。

  • 「15分やってみるだけで、さっきまで散らかってた思考が整理されて、頭がクリアになった」
  • 「この会社にいて一番良かったことが、瞑想を知ったことだった」

瞑想+@

僕としては、瞑想は本当に万能薬に近いという実感だ。
だけど瞑想では解決しづらいものや、瞑想よりも優れた解決策が存在する事柄もある。

睡眠

「瞑想で眠くなった時はどうするの?」と人に聞かれることがあるが、そのときは普通に眠るようにしている。
よく眠ろう。

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ちなみに夜眠る時も呼吸に優しい注意を向けることで、眠りにつきやすくなるようだ。

食事

瞑想をしてもお腹は空く。
毎日カップラーメンばかり食べていたら、体調は良くならないだろう。

良質な食事を摂ろう。

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(「最強の食事」‥バターコーヒーなど実際のメソッドの是非はさておき、食事がダイレクトにパフォーマンスに影響すると教えてくれた本)

僕の場合は1年ほど糖質制限を実践していて、これがすごく体に合うと感じている。
食事のあとに全く眠くならなくなった。

*その後、ゆるい糖質制限 + 野菜・果物・魚・ナッツ中心の食生活に落ち着いている。

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運動

瞑想は運動の替わりにはならないはずだ。
だけど瞑想に加えて運動も取り入れたら、より大きな効果があるだろう。

僕の場合、瞑想で自己洞察力が高まったおかげか、逆に運動を好きになることが出来た。
「この動きを心地良く感じてみよう」など、自分の感じ方をコントロールしたり、本当に適切な難易度長せうが出来るようになった。

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基本的性格

瞑想をしていても、基本的性格の傾向は、一気には変わらないように思う。
たとえば「人に遠慮しがち」とか「確認が雑」とか。

瞑想をしたからと言って、まったくの別人になるわけでもない。
だけど短所を長所に変えやすくなった気はする。
(たとえば「考えるのに時間がかかる」→「熟考する」というような)

おそらく自分の再大の苦手面を克服できるのは、長く瞑想を続けた後なのかもしれない。

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