この記事は株式会社ナレッジコミュニケーションが運営する Amazon AI by ナレコム Advent Calendar 2018 の5日目の記事になります。
はじめに
今回は昨日の記事で紹介した AWS ML University のコンテンツが、どういったものなのかを紹介したいと思います。AWS ML University にログインし、「What is Artificial Intelligence?」というコンテンツを受講してみます。
コンテンツへのログイン
まずは AWS ML University にログインしましょう。
リンク先に遷移がされた後、「Get Started」をクリックし利用する Amazon.com アカウントまたは AWS アカウントでログインします。
動画コンテンツの選択
ログインが完了したら下図の様な画面が出ます。「トレーニングライブラリ」をクリックして、機械学習の動画一覧のページに飛びます。
機械学習のコンテンツだけではなく AWS の基本的な概要やEC2,RDSといったサービスの利用方法など全部で401コースほど用意されています。
今回は機械学習のコンテンツを受講するため条件を選択いたします。なお検索条件は以下のようなものがあります。
- ドメイン
- DevOps、AI、など学びたいテーマ別に検索可能
- Digital
- 無料コンテンツから選ぶ際はここを選択
- コンテンツのレベル
- 初級・中級・上級から選択可能
- 職種
- システム運用、開発者など職種別に検索可能
- 言語
- 英語・仏語・中国語・日本語・韓国語に対応した動画を検索可能
ここでは検索窓に「AI」と検索条件にいれると、下図の様に条件に合致する動画が出てきました。今回は初級コースの「What is Artificial Intelligence?」を選択します。
コンテンツをクリックすると選択内容の概要画面が出ます。ここから「トランスクリプトに追加」をクリックすると動画が登録されます。登録された動画はホーム画面から見ることが可能です。
ホーム画面に行くと、下図のように視聴が完了していない登録済みの動画が表示されているので、ここから視聴したい動画を選べます。選択した際、ポップアップでロックされることもあるので、その場合はポップアップを開いて、URLをクリックしましょう。
以上がAWSから提供される学習コンテンツの利用手順となります。
「What is Artificial Intelligence?」内容
AI系のコンテンツの中で最も初歩的だと思われる内容をご紹介していきます。※2018年12月4日現在英語のみでの提供となっています。
この動画のアジェンダは以下となります。
-
人工知能(AI)とは何か?
-
なぜAIが重要なのか?
-
Machine Learning と Deep Learning 概論
-
Amazon.comの製品の中でのAIの役割は?
-
AWSで提供されているAIを実現するためのフレームワークとサポート
-
事例
人工知能(AI)とは何か?
人工知能は、人間の様に映像・画像を認識して物事に対応する仕組みです。
人工知能ではナレッジエンジニアリングが重要となります。どのようなナレッジ(≒データ)があり、どう組み合わせることができるかが重要な役割を果たします。
なぜAIが重要なのか?
ビジネスシーンにおいてAIは製品における新機能の開発・新しい顧客体験・新たなマーケット・革新的なイノベーションなど、あらゆる場面で効力を発揮します。
Machine Learning と Deep Learning 概論
AIについて学ぶ際に マシン・ラーニング(ML)とディープ・ラーニング(DL)の2つの言葉が登場します。この2つはAIの中で重要な要素です。AIという大きな枠組みの中に含まれており、MLの中にDLが含まれるという関係性です。
MLは既存のデータを利用し、データに基づいた予測を導き出すことができます。さらに、予測した結果を新しく分析モデルのデータとして加えることで、より精密な・高性能な予測結果を導きだすことが可能となります。
MLは結果の予測、既存ユーティリティの活用、新たなデータ構造の発見、データのクラス分け、などが可能です。
DLは与えられたデータから特徴を抽出し判断を下すことができます。図の例でいくと、長方形のデータを与えられたDLは長方形の特徴を抽出し(四方に角がある、対の2辺の長さが縦と横で違う、など)、右の図の図形に対して、「長方形である」・「おそらく長方形」・「長方形でない」といった判断を下しました。
AI・ML・DLの違い
広義の人工知能(AI) 与えられたデータでしか判別ができないため、上の図であれば、与えられた人間のデータがないために映像から人間を見ていると認識することができません。
マシン・ラーニング(ML)は認識対象の人間のデータを持っていなくとも、学習した人間のデータから類似性などを判断することで、映像から人間を見ていると認識することができます。
ディープ・ラーニング(DL)は既存の膨大なデータからプログラムが特徴を抽出することで、既存データには無い人間をも認識することができます。そのため、画像認識や顔認証といった領域ではDLが向いているとされます。
Amazon.comの製品の中でのAIの役割は?
Amazon.comではAIを調査、物流や在庫管理、既存製品の改良、新商品の開発、MLの導入など様々なところで取り入れています。これらのナレッジやノウハウが Amazon Web Services にもサービスとして提供されています。
AWSで提供されているAIを実現するためのフレームワークとサポート
AWSでは、AIサービス・AIプラットフォーム・AIエンジン・AIインフラの4層に分けてAIのサポートをしております。
事例
不正取引検知のサービスを提供しているFraud.netは、検証と構築のために大量のMLモデルを必要としていました。Amazon Machine Learningを導入したことによって20以上ものMLモデルを生成することができました。これらのモデルのおかげで、週間で100万ドルもの顧客の取引を、不正から保護することに成功しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
全編を通してみてAI・ML・DLの概論や違いから非常に分かりやすく説明されている印象の動画だと思いました。現時点では英語のみの提供ではありますが AWS や AI について少し知識がある方であればスッと入ってくる内容かと思います。年末特番に飽きたタイミングでこれらのコンテンツに触れるのはいかがでしょうか?
その他の動画についても今後ご紹介していきたいと思います!お楽しみに!