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AWS CLIを使ったAmazon S3とONTAP S3の操作

Last updated at Posted at 2023-10-03

本記事の要約

  • AWS CLIを使う際にプロファイルを使い分けることでAmazon S3およびONTAP S3の操作が可能

  • Amazon S3の操作時は、AWS IAM Roles Anywhereで取得したクレデンシャル情報を利用

  • ONATP S3の操作時は、NetApp ONTAPから払い出したクレデンシャル情報を利用

そもそもONTAP S3とは

  • ONTAP S3とはONTAP 9.8から正式リリースされたオブジェクトストレージ機能です。(ONTAP 9.7の段階でTech Previewとして利用可能)

  • ONTAP S3で払い出したS3 Bucketに対しS3クライアントアプリケーションによるオブジェクトの格納などの操作が可能です。また、ONTAPが提供するデータ階層化機能“FabricPool”のCold Data階層化先として利用することも可能です。
    https://docs.netapp.com/ja-jp/ontap/object-storage-management/index.html

  • S3クライアントアプリケーションに対応しているということなので、今回はAWS CLIを使って操作してみます。

やってみた

image.png

  • IAM Roles Anywhereが設定済みの環境を利用します。
    IAM Roles Anywhereの設定方法については、以下ブログをご参照ください。
    https://qiita.com/Yoshinori_Tsukioka/items/22b9f704f4bcd31621cf

  • AWS CLIをインストールし、Amazon S3とONTAP S3の操作が可能であることを確認します。
    この際にAmazon S3操作時はIAM Roles Anywhereで取得したクレデンシャル情報を使い、
    ONTAP S3操作時はONTAPから払い出したクレデンシャル情報を利用しますので、
    AWS CLIのConfig設定を少し工夫します。

AWS CLIのインストール

$ aws --version
  aws-cli/2.13.11 Python/3.11.4 Linux/4.18.0-348.7.1.el8_5.x86_64 exe/x86_64.centos.8 prompt/off
~/.aws/configを設定

[default]
 credential_process = ./aws_signing_helper credential-process
   --certificate ./cert.pem
   --private-key ./private-key.pem
  --trust-anchor-arn “トラストアンカーのARN”
   --profile-arn “信頼プロファイルのARN”
   --role-arn “IAM RoleのARN”

Amazon S3の操作

  • Amazon S3のバケット内に格納したデータを確認します。
$ aws s3 ls testbucket001 --recursive
2023-07-10 16:37:48          0 test/
2023-07-10 17:18:25 1073741824 test/test.file
2023-07-10 17:24:15 1073741824 test/test_2.file

 正常に動作したようです。

  • 続いて、Amazon S3からローカルにデータをダウンロードしておきます。
$ aws s3 cp s3://testbucket001/ /opt/jupyter/test --recursive
download: s3://testbucket001/test/test_2.file to ../test/test/test_2.file
download: s3://testbucket001/test/test.file to ../test/test/test.file
  • ダウンロードしたデータを確認します。
$ ls
test.file test_2.file

以上でIAM Roles Anywhere経由で取得したクレデンシャル情報をもとにAmazon S3の操作が可能であることが確認できました。

ONTAP S3の操作

  • ONTAP S3を操作するためのクレデンシャル情報を~/.aws/configに設定します。
~/.aws/configを設定

[services ontaps3]
s3 = 
 endpoint_url = https://10.128.223.171/ #ONTAP S3のURL


[profile netapp]
aws_access_key_id = “ONTAP S3接続ユーザーのアクセスキー”
aws_secret_access_key = “ONTAP S3接続ユーザーのシークレットキー”
services = ontaps3

servicesセクションでs3コマンドを実行時のエンドポイントを指定しています。
今回はONTAP S3のURLを指定し、更にプロファイル“netapp”で実行した際に、servicesセクションで宣言されたエンドポイントを使うといった具合です。

servicesセクションの定義については、公式マニュアルをご参照ください。
https://docs.aws.amazon.com/sdkref/latest/guide/feature-ss-endpoints.html

  • ONATP S3内のバケットを検索してみます。
$ aws s3 ls --profile netapp
2023-08-29 12:55:31 test

 テスト用に準備していたバケットが確認できました。
 これで、aws s3コマンド実行時の--profileオプションでAmazon S3を使うか、
 ONTAP S3を使うかの使い分けができる環境が整いました。

--profileオプション追加することで、~/.aws/config内の[profile netapp]を参照してコマンドが実行されます。
つまり、今回の場合は以下の使い分けが可能になります。

--profileオプションの指定なし:Amazon S3への接続
--profile netappの指定:ONATP S3への接続

  • 最後に先ほどAmazon S3からローカルにダウンロードしたデータをONATP S3にアップロードしてみます。
aws s3 cp --profile netapp /opt/jupyter/test/test/ s3://test --recursive
upload: ../test/test/test.file to s3://test/test.file              
upload: ../test/test/test_2.file to s3://test/test_2.file       
 
$ aws s3 ls --profile netapp test/
2023-09-01 15:49:51 1073741824 test.file
2023-09-01 15:49:59 1073741824 test_2.file

 無事に完了しました。

まとめ

今回は、AWS CLIを使ったAmazon S3とONTAP S3の操作を検証してみました。
プロファイルを使い分けることで、AWS CLIを使ったAmazon S3とONTAP S3間のデータ受け渡しが可能であるという内容をお届けできたかと思います。

この記事が少しでも参考になれば、幸いです。

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