採用管理システム開発で学んだこと ~ 業務フローとKPI設計の重要性 ~
はじめに
私はこれまでにMicrosoft Accessのサポート業務や、ヘルプデスクのExcelのサポート業務を通して、
業務システム開発に携わってきました。
その中で、採用担当の同期から採用活動を支援するための採用管理システムを相談され、開発した経験があります。
開発当初は「応募者情報を管理するシステムを作る」という認識でしたが、実際にはシステム開発そのものよりも、採用業務を理解し、現場に大きな負担をかけることなく業務を改善できる仕組みを考えることが重要でした。
本記事では、採用管理システムの開発を通じて学んだ、業務フローの整理やKPI設計の重要性について紹介します。
開発背景
システム開発に着手する前に、まず採用担当者へのヒアリングを実施しました。
ヒアリングを行う中で、以下のような課題が見えてきました。
- 応募者情報が複数のファイルや担当者に分散している
- 採用状況をリアルタイムで把握できない
- 採用率や入社率を継続的に分析できない
- 仲介エージェント会社ごとの実績を比較できない
- 月次集計に多くの時間がかかっている
また、採用担当者ごとに管理方法が異なっており、必要な情報を探すだけでも時間がかかる状況でした。
そこで、まずは採用活動全体の流れを整理し、どのタイミングでどの情報を管理すべきかを明確化しました。
特に、同期の採用担当者からは「集計作業に時間がかかり、本来行うべき採用活動に十分な時間を割けない」という声もありました。
単にデータを入力するためのシステムではなく、採用活動の状況を可視化し、改善につなげられる仕組みを目指して開発を進めました。
業務フローを理解する
ヒアリングを進める中で感じたのは、採用活動の全体像が明確になっていないことでした。
応募者情報は管理されていましたが、応募から入社までの流れを一貫して把握する仕組みがありませんでした。
そこで、まずは採用活動の流れを整理しました。
- 応募受付
- 書類選考
- 一次面接
- 最終面接
- 内定
- 承諾
- 入社
業務フローを整理したことで、各工程でどのような情報を管理する必要があるのかが明確になりました。
また、応募者がどの段階で離脱しているのかを把握できるようになり、採用活動の改善ポイントを見つけやすくなりました。
システム開発においては、いきなり画面設計やテーブル設計を始めるのではなく、まず業務フローを理解することが重要であると改めて感じました。
KPI設計
業務フローを整理した後は、採用活動をどのように分析するかを検討しました。
採用活動では応募者数だけを見ても十分ではありません。
例えば、応募者が多くても面接通過率が低ければ採用にはつながりませんし、内定者が多くても入社率が低ければ採用活動として成功しているとは言えません。
そこで、以下のような指標を管理できるようにしました。
- 応募者数
- 面接実施数
- 内定数
- 入社数
- 採用率
- 入社率
- エージェント別採用率
また、転職者の場合は内定後に退職手続きが必要となるため、採用決定から入社まで1か月以上かかることも珍しくありません。
そのため、実際の運用に合わせて、採用率は申込日を基準に算出し、入社率は入社日を基準に集計するようにしました。
単純な集計ではなく、業務の実態を反映した指標設計を行うことが重要だと感じました。
開発を通じて学んだこと
今回の開発を通じて、システム開発ではプログラムを書くこと以上に、業務を理解することが重要であると改めて感じました。
もし業務フローや管理項目を十分に整理しないまま開発を進めていた場合、利用しづらいシステムになっていたと思います。
まず現場の課題を把握し、業務フローを整理し、その上で必要なKPIを設計する。
この流れを意識することで、利用者にとって価値のあるシステムを構築できると学びました。
おわりに
採用管理システムの開発を通じて、業務フローの整理とKPI設計の重要性を学びました。
現在はGitHubやQiitaを活用しながら、これまでの業務経験やシステム開発の知見を整理・発信しています。
今後も業務改善に役立つシステム開発や情報発信を続けていきたいと思います。