はじめに
研究でラズパイをよく使うのですが,新入生によく考えずラズパイのセットアップをお願いしたところ予想外に苦戦していたので,本記事ではそれを取り上げ,どなたかの役に立てばと思います.
準備するもの
本記事ではTRASKITのRaspberry Pi 4 Model B(本記事では以降,単にラズパイと記します)を使っていきます.多分,Amazonのリンクはこれです.
本研究室でも様々な会社から出ているラズパイをいくつか使っていますが,概ね作業内容は変わらないので,違うラズパイキットでも参考にはなると思います.
また,Raspberry Pi以外に必要となるものとして以下のものがあります.
- モニタ
- キーボード
- マウス
- PC
- Raspberry Pi OS以外のOSをインストールしたい場合は必要になってきます
ラズパイキットの内容物は以下の通りです.
- Raspberry Pi本体(基盤)★
- 電源★
- Micro HDMIコード★
- Micro SDカード★
- ファン
- ヒートシンク
- カードリーダ
キットによっては内容物が異なる可能性もありますが,★を付しているものがあれば最低限の構成で動作します.
組み立て
Step1. ヒートシンク
まず,ヒートシンクを貼り付けます.貼り付け位置は図を参考にしてください.
貼り付け後の参考画像は以下の通りです.
Step2. ケース
次に,基盤をケースに格納します.ケースは3つに分解できます.
分解したケースのうち,まずは下側のパーツから組み付けていきます.下側のパーツはクッションがついているものです.下側のパーツには爪がついているため,画像のように差し込んでからはめ込んでください.
続いて,中段のパーツを組み付けます.基盤+下段のパーツに対して水平に合わせて,上から均等に力をかけるように意識して押さえ込みます.傾いてはまることがありますが,その場合は無理に押し込まずに外してから再挑戦してください.組み付けが完了すると以下の画像のようになります.
Step3. ファン
続いて,ファンを取り付けます.本記事で利用しているキットにはファンが2種類ついており,発光するファンと発光しないファンが格納されています.見分け方は画像の赤で示す部分に黒色の印があるか無いかです.黒い印がある方が発光しないファンです.お好きな方のファンを使ってください.
まずは基盤に組み付けます.以下の画像を参考に,ファンから伸びるコードをピンに挿してください.なお,低消費電力はノイズが小さい代わりに最大の回転数が抑えられたモードで,高消費電力はノイズが大きくなりますが最大の回転数が低消費電力に比べて高いモードです.
次に,ケースに組み付けます.以下の画像のように,ケースの内側にシールが向くように組み付けてください.
ここまでできたら,方向に注意してケースを閉じてください.これでラズパイの組み立ては以上です.
起動
最後に起動のための手順を説明します.Raspberry Pi OSをインストールしたい人はラズパイにSDカードをそのまま挿入すれば良いのですが,それ以外のOSをインストールしたい人はSDカードにOSを書き込む必要があります.
Case1. Raspberry Pi OSのインストール
Raspberry Pi OS以外のOSをインストールする方はこの節を読み飛ばしてください.
OSのインストールのために特別な操作は必要ないため,ラズパイにSDカードを挿入して起動してください.起動後は以下の画像のような画面が表示されます.
最新版のOSやアップデートも行いたい場合はWifiを接続します.(Wifiを接続しなくてもインストール自体は可能です.)
インストールしたいOSを選択し,画面に従って作業を進めます.あとは待てば完成です.
Case2. Raspberry Pi OS以外のOSのインストール
Raspberry Pi OSをインストールする方はこの節を読み飛ばしてください.
OSの書き込みにはRaspberry Pi専用のソフトを用います.それぞれのPCのOSに合わせてインストールしてください.
インストールが完了したら,画像のような画面が表示されるはずです.
それぞれのプルダウンに適切な値を選択して実行してください.この時に管理者権限を要求されます.そのため,特にストレージの項目で,誤った選択肢を選ばないように注意してください.実行が完了したら,起動するだけです.
最後に
この記事が参考になれば幸いです.