はじめに
都市の解析や災害時において、地域の交通状況はとても重要な情報となります。自動車メーカーさんなどは通行実績のデータ配信されていますが、独自形式だったり、ライセンスがしっかりしていたり、なかなかなお値段がして一般の方がGISなどに取り込むことはけっこう難しいです。
交通情報の世界的企業TomTomさんは世界すべてのリアルタイムの交通流データを一般的なXYZタイル画像で配信されており、すこしわかる方ならリアルタイムの交通流データを閲覧することが可能です、ありがたい。
ということでこの記事では、
- おためしAPIキーを取得
- QGISで表示
をやっていきます。環境は QGIS 3.44 on macOS です、windowsでもほぼ同じでしょう。
なお、地図タイル芸人として、このタイルの面白いところは、ラスタなのに随時アップデートされるところです。閲覧中でも勝手にパカパカタイルが変わって面白いです。
TomTomの交通流とは
各種ドキュメントをみると、このデータ元は、世界中のデバイスから匿名化された位置・速度データを大量に集めて、そこから「今この道が混んでる/空いてる」を表示しています。
また、日本国内のプローブについては、ジオテクノロジーズがポイ活アプリ「トリマ」から集めた高頻度プローブデータ(5秒/20m間隔)を匿名加工してTomTom Trafficに提供しており、2025年2月から国内販売も始まっています。
参考:
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最も道路が空くのは○月○日? 熊本はTSMCで渋滞? データで読み解く交通情報
- トムトム日本によると、日本の平均渋滞率が34%で世界9位、最も混雑しない日は1月1日などがわかる(すげー
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TomTom Traffic Stats explained(TomTom Newsroom)
- この記事の序盤ではフローティングカーデータ(FCD)が各種交通プロダクの土台と紹介
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Predicting Stochastic Travel Times based on High-Volume FCD(arXiv)
- TomTomデータを使った研究例
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ジオテクノロジーズがプローブデータを『トムトム・トラフィック』に提供
- 日本国内のデータに関するプレスリリース
おためしAPIキーを取得
まずは開発者登録を行います。おためしならクレジットカード登録は不要で、メールアドレスのみで取得できます
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TomTom Developer Portal にログイン

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パスワード設定などを行う。
nekochandaisuki123とかよりも記号入りで堅牢なパスワードにしないとOKといってもらえませんのでご注意を

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ダッシュボード(My Apps) を開く
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キーの名前と、とりあえず全部盛りでにしてみます。なお、Webで一般公開する予定の人は、キーを作るときから "Domain whitelist"(Referrer制限)をかけておきましょう。

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キーが生成されたあと、取得するにはこのKeyの
XXX....XXXXをクリックするとクリップボードにコピーされます(ここで10分悩んだ)、これでキーが得られました。コピーしたキーはメモ帳アプリなどに一旦ペーストしておくと良いかもしれません。

QGISに表示する
いよいよQGISでの表示をおこないます。
といってもよくある地理院タイルの追加などと同じく、XYZ Tilesの新規接続で終わりです。
XYZ Tilesの基本的な登録手順(ブラウザパネル → XYZ Tilesを右クリック → 新規接続 → 名前とURLを入れてOK → ドラッグ&ドロップで表示)は、QGIS LABのこの記事が丁寧なので、そちらを見てください。いやあ、いいサイトだー(棒)
というわけで、この記事ではTomTom固有の設定だけ書きます。上の記事の手順でいう「XYZ TilesのURL」に、地理院タイルなどの代わりに次を入れればOKです。【】には上記で取得したAPIキーを入れましょう。なお【】も不要です。
交通流=Flowの場合は
https://api.tomtom.com/maps/orbis/traffic/tile/flow/{z}/{x}/{y}.png?apiVersion=1&key=【あなたのAPIキー】&style=light
- 名前:
TomTom_Traffic Flowなどで - 最大ズームレベル:18
- CRS:EPSG:3857
交通事象(工事・事故など)=incidentsを見たいときは上記の flow を incidents に変えてください
https://api.tomtom.com/maps/orbis/traffic/tile/incidents/{z}/{x}/{y}.png?apiVersion=1&key=【あなたのAPIキー】&style=light
あとは背景に地理院淡色地図やOpenStreetMapを敷いて、その上にTomTomのFlowを重ねると、道路の混雑や事故情報などが乗っていい感じになります。
Flow(交通流) は、道路が本来のスピード(自由流速度)に対して今どれくらい出ているか=相対速度を色で表します🟢緑=スムーズ/🟡黄・オレンジ=やや混雑/🔴赤=渋滞/濃い赤=通行止めとなっています。
参考:Flowの色凡例
Incidents(交通事象)では線の色=遅延の大きさ(詰まってるほど赤)、アイコン=事象の種類(事故・工事・閉鎖・悪天候・故障車など)を示します。
この図ですと左上には工事区間があり、右下では本来よりかかっている時間(分)が示されています。
参考: Incidentsの色(遅延の大きさ) / アイコン種別 iconCategory
また、style=は二種類の色合いが出ます
lightは上記のようにやや明るめで、darkは濃いめになります
ライセンス
まずはトライアルで見れるとはいえ、利用にあたってのライセンスはこちらです
一部抜粋しますと
- 帰属表示(コピーライト)が必要
- 「© TomTom」表記を出しましょう
- Map Display APIにはコピーライト取得用のエンドポイントもあります。
- キャッシュ保存・再配布は制限あり
- TomTomはデータの保存を原則NG、キャッシュも条件付き、派生物への利用も不可
などがあります
また、TomTomの無料枠(Freemiumプラン)は、この記事執筆時(2026/8)では1日あたりタイル50,000件+非タイル2,500件で、クレカ登録なし・商用利用OKとなっています。
Traffic Flow/Incidentsのラスタタイルはこの「タイル」消費となり、超過すると従量課金となります。なお最新の料金ページをご確認してみてください
おわりに
こうやってTomTomさんのリアルタイム交通流データはQGIS上でもみれることができました。
ただタイルをみるだけでなく、QGISでほかのデータと重ねることでそれぞれのデータの価値がより上がるでしょう、たとえばGTFS-GOを使ってバス路線と交通流を重ねるとこんな絵も作れて、路線の改善などにも役立つかもしれませんね。

日本だけでなく世界もみえるのが大変萌えます、インドのデリーもみてみるとなんかワチャワチャしてますね、みんながんばってる。
また、QGISで見れるということは Kumoyにものせることができます(リファラにはご注意を)。
リアルタイム交通流をちょっと試してみたい、という方はまずは使ってみて、そのあと実際に購入されてみるのもよいかもしれませんね💁♂️












