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情シス・業務改善担当が押さえるべき「新旧運用フロー図」の重要性

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Last updated at Posted at 2026-02-05

:point_up:はじめに

新システム導入プロジェクトでは、
要件定義、機能設計、テスト、移行計画などに多くの工数が割かれます。

一方で、軽視されがちだが、失敗要因になりやすいものがあります。
それが、
現行運用と新システム導入後の新運用を対比した運用フロー図です。

情シス・業務改善担当の立場で見ると、
このフロー図は「あると便利な資料」ではありません。
プロジェクトの成否を左右する設計成果物です。

:writing_hand:1.システムは完成しても、運用は完成していない

よくある導入後の状況です。

  • システムは要件通り
  • テストも完了
  • なのに現場が混乱している

原因の多くは、
運用がどう変わるのかが正しく共有されていないことです。

情シス視点では「効率化されている」運用でも、
現場から見ると、

  • 作業が増えた
  • 責任範囲が不明確
  • システム外対応が増えた

と感じられるケースは珍しくありません。

この認識ズレを事前に炙り出す唯一の手段が、
新旧運用を対比した運用フロー図です。

:writing_hand:2.業務改善の本質は「差分」を説明できるか

業務改善とは、
「新しい仕組みを入れること」ではありません。

  • 何がなくなったのか
  • 何が追加されたのか
  • 誰の仕事がどう変わったのか

これを説明できて初めて、業務改善と言えます。

新運用だけを描いたフロー図では、
この差分が見えません。

現行運用と並べて可視化することで、

  • 改善効果の妥当性
  • 業務負荷の偏り
  • 新たなボトルネック

が明確になります。

新旧運用フロー図は、
説明資料であると同時に、改善内容の自己チェックツールです。

:writing_hand:3.情シスにとっての「守り」のドキュメント

運用フロー図は、攻め(改善)のためだけのものではありません。
情シスにとっては守りのドキュメントでもあります。

稼働後によく出る声です。

  • 「そんな運用になるとは聞いていない」
  • 「それはシステムの仕様が悪い」

このとき、
合意済みの新旧運用フロー図が存在するかどうかで状況は変わります。

  • どこまでがシステム対応
  • どこからが業務判断
  • 誰が責任を持つ運用なのか

これを示せるフロー図は、
トラブル時の説明責任を支える重要な証跡になります。

:writing_hand:4.よくある「ダメな運用フロー図」と「使える運用フロー図」

ダメな例①:新運用しか描かれていない

問題点

  • 変更点が分からない
  • 差分説明が口頭頼み
  • レビューが形骸化する

良い例

  • 現行/新運用を左右に並べる
  • 変更・追加・廃止を色や記号で明示
  • 凡例で差分の意味を定義

:point_right_tone3: 業務改善は差分を示して初めて成立する。

ダメな例②:誰の仕事か分からない

問題点

  • スイムレーンが曖昧
  • 「システム」「ユーザ」だけの区分
  • 責任の所在が不明

良い例

  • 部門・役割単位でレーンを分ける
  • 人手作業とシステム処理を区別
  • 責任移動ポイントを明示

:point_right_tone3:「誰がやるか」を曖昧にしない。

ダメな例③:正常系しか存在しない

問題点

  • エラー・差戻しが描かれていない
  • 現場の実態と乖離する

良い例

  • 例外処理・差戻しフローを明示
  • システム外対応を正直に描く
  • 手作業に戻るポイントを隠さない

:point_right_tone3:業務改善の効果は例外処理で決まる。

ダメな例④:作って終わりのフロー図

問題点

  • 更新されない
  • 他ドキュメントと紐づかない
  • 稼働後に参照されない

良い例

  • 要件定義・運用手順書と連携
  • 変更管理対象として扱う
  • 教育・説明資料として再利用

:point_right_tone3:フロー図は「運用資産」。

:writing_hand:5.情シス/業務改善担当向けチェックリスト

フロー図完成時に、最低限これを確認します。

  • 現行運用との差分は一目で分かるか
  • 誰の業務が増減したかを説明できるか
  • 例外処理が現場任せになっていないか
  • 稼働後にこの図を使うシーンが想像できるか

すべてにYESと言えなければ、
そのフロー図はまだ設計途中です。

:point_right:まとめ:フロー図は「説明資料」ではなく「設計成果物」

現行運用と新運用を対比した運用フロー図は、

  • 業務改善の妥当性を検証する成果物
  • 関係部門との合意形成ツール
  • 稼働後トラブルを防ぐための保険

です。

情シス・業務改善担当こそ、
システム設計と同じ温度感で運用フロー図を作るべきです。

新システム導入を
「動いた」で終わらせず、
「定着した」と言える状態にすることが目標です。

新旧運用フロー図を、
単なる資料ではなく武器として使いましょう。

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