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基本設計書ってどこまで書くべき?現場で迷わないための判断基準

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Last updated at Posted at 2026-02-26

:point_up:はじめに

「それは詳細設計でいいよね?」
「そこまで書く必要ある?」
「逆に情報足りなくない?」

基本設計書を書いていると、必ず一度はぶつかる問題です。

この記事では、実務で迷いがちな

  • 基本設計のスコープ
  • 詳細設計との線引き
  • “ちょうどいい粒度”の考え方

を整理します。


:writing_hand:そもそも基本設計とは?

ウォーターフォール型開発(例:ウォーターフォールモデル)における基本設計は、

「システムとしてどうあるべきか」を定義する工程

です。

基本設計の目的

  • 要件をシステム仕様に落とす
  • 実装方針を決める
  • ステークホルダーと合意する
  • 詳細設計・実装のインプットを作る

ここで重要なのは、

「誰のためのドキュメントか」

という視点です。


:writing_hand:結論:基本設計書は「実装者が迷わないレベル」まで書く

私の結論はこれです。

基本設計書は「何をどう作るか」が明確で、
実装者が設計方針で迷わないレベルまで書く。

ただし、以下は原則として基本設計には書きません。

  • アルゴリズム詳細
  • SQL全文
  • クラス内メソッド設計

:writing_hand:基本設計に書くべきこと

① 画面設計

  • 画面レイアウト
  • 入力項目
  • バリデーション方針
  • 画面遷移図
  • 権限制御

※ワイヤーフレームだけでは不足することが多いです。
「どう制御するか」まで定義できているかがポイントです。


② API/外部インターフェース設計

  • エンドポイント
  • リクエスト/レスポンス項目
  • エラー仕様
  • 認証方式

REST設計の場合は、
冪等性やHTTPステータスの扱い方など、設計思想も明文化しておくと実装がブレません。


③ データ設計(論理設計レベル)

  • テーブル一覧
  • ER図
  • 主キー/外部キー
  • 正規化方針

※インデックス詳細やパフォーマンスチューニング値は通常、詳細設計以降で扱います。


④ 非機能要件の具体化

  • 性能目標(例:レスポンス2秒以内)
  • 同時接続数
  • 可用性
  • ログ出力方針
  • バックアップ方式
  • セキュリティ方針

ここが弱いと、高確率で後工程が炎上します。


:writing_hand:書きすぎるパターン

よくある失敗例です。

:x: SQL全文を書く

→ 変更に弱くなり、設計書がすぐ陳腐化する

:x: クラス図を詳細レベルまで作る

→ 詳細設計との重複が発生する

:x: 例外パターンを網羅しすぎる

→ 読まれない設計書になる


書かなすぎるパターン

逆に危険なのはこちら。

:x: 「入力チェックを行う」とだけ書く

→ 何を?どの粒度で?

:x: 「適切にログ出力する」

→ 運用で困る

:x: エラー設計未定義

→ 実装者ごとに挙動がバラバラになる


:writing_hand:判断基準:3つの問い

迷ったら、次の問いで判断します。

① 実装者が設計判断を迫られるか?

YESなら基本設計に書く。


② 仕様変更時に影響範囲が大きいか?

YESなら基本設計に書く。


③ ステークホルダーと合意すべき内容か?

YESなら基本設計に書く。


:writing_hand:詳細設計との線引き

観点 基本設計 詳細設計
目的 方針決定 実装定義
粒度 構造レベル コードレベル
読者 顧客・PM・開発者 開発者

一言で言うと、

「変えにくいもの」は基本設計
「変えても局所的なもの」は詳細設計

です。


:writing_hand:上流工程の本質

基本設計の価値は、ドキュメントの厚さではありません。

価値は、

  • 手戻りを減らすこと
  • 認識齟齬をなくすこと
  • リスクを先に潰すこと

にあります。

ここが曖昧だと、後工程で必ずコストとして返ってきます。


:point_right:まとめ

基本設計書は

  • すべてを書く場所ではない
  • 何も書かない場所でもない
  • 「設計方針を確定させる場所」

迷ったらこの問いを思い出してください。

実装者は迷うか?

これが線引きの本質です。

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