これまでの16章
知識レベル
いわゆるメタレベルのモデル。そのモデルを「業務レベル」のモデルが利用する。
メタレベルとはいえ、よくある自由項目とかそういうことではないです。
書籍の例を読むのが理解が早いかもしれません。
[従業員タイプ]ごとに[給料]と[退職金積立制度]が設定されていて、ここが「知識レベル」。
業務では、従業員が追加されるごとに、人事部の普通のユーザが従業員タイプを設定して登録します。ここが「業務レベル」。
「知識レベル」のモデルは普通の業務では変更しないが、組織変更などがあるとスーパーユーザーが変更することになる。
なので、具体的な従業員タイプ(時給従業員タイプや月給従業員タイプ)とその従業員タイプに紐づく給料や退職金積立制度をモデル化して変更できなくしておくのではなく、この部分をユーザーがコントロールできるようなモデルにする。そういう意味で「メタレベル」のモデルとなるということですね。
注意点
このパターンは慎重に使用しなければならない。
複雑な知識レベルになってしまうと、理解できなくなって、ユーザーが間違いを犯し、アプリケーションが誤ったふるまいをするようになる可能性もある。
また、メタデータの実装でよくあるデータ移行に関する問題は、知識レベルでも同じように問題になることも。
他、レイヤーと似ていますが、「知識レベル」「業務レベル」では、双方向で利用することがあるので、そこはレイヤーと違うところですね。
他の大規模な構造のパターン同様、必ずしも必要なパターンではないですが、何気に使うことあるような気がしますね。