VPoE室にてリーダーを担当している藤井 靖弘です。
前職は株式会社ラクスにてインフラ開発部に所属、マネジメントを担当しておりました。
Skillnoteの理念に強く共感、2024年10月にジョインしました。
趣味は冬山登山、世界で羽ばたくBABYMETALをこよなく愛しています。
今後とも、よろしくお願いします。
今回はVPoE室の役割、現在私が着手している組織力強化について書いていこうと思います。
一般的にVPoE(Vice President of Enfineering)は、エンジニアリング組織の構築、成長、運営に責任を持ちます。
具体的には以下の役割が挙げられます。
・技術戦略の策定と実行
ビジネス目標に基づいた技術ロードマップの作成と推進。
・エンジニアリングチームの運営
チームの採用、育成、組織構築を通じて成長を支援。
・プロダクト開発のリーダーシップ
開発プロセスの最適化、品質基準の設定、技術的意思決定。
・クロスファンクショナルな連携
他部門と協力してビジネスニーズと技術要件の調整。
・成果とリスクの管理
KPIを通じた成果測定、リスク予測と管理。
VPoE室の一員は技術的リーダーだけではなく、ビジネスの視点を用いながら組織を率いる能力も求められます。
リーダーシップ
•多様なバックグラウンドを持つエンジニアを一つのチームとしてまとめ、方向性を示す能力。
マネジメントスキル
•人材管理、プロジェクト管理、予算管理など、エンジニアリング組織を運営するための総合的なスキル。
コミュニケーション能力
•経営陣、他部門、チームメンバーとの円滑なコミュニケーションを図るスキル。
技術的知識
•開発プロセスや最新技術について深い知識を持ち、エンジニアの課題解決を支援できる能力。
ビジネス理解
•技術戦略を企業のビジネス目標にリンクさせるためのビジネスセンス。
このような役割、スキルを生かしつつ、現在私が着手していることは以下となります。
『開発組織の自発的成長を促す仕組み強化』
スタートアップ期は一人が複数案件を回しつつ、業務量も多くなりがち、目先の仕事だけに常に追われがちです。
重要度と優先度が高い物を回しがち、いわゆる飯の種的な重要度は高く、優先度の低いものを後回しにしがちです。
結果、能力を高めるインプットは減りがち、成長も止まりがちになります。
このような状況では、メンバーの意思やモチベーションに頼らず、成長とモチベーションが自然と高まる組織構造を目指す必要があります。
そこで困難な状況にあっても個々人ではなく組織全体に影響がある目標管理制度の更なる利用促進に着手しました。
Skillnoteでは以前、目標管理手法として OKRを採用していましたが、現在はMBOに戻し、その効果を最大化する取り組みを進めています。
MBOを活用し、メンバーの成長を中心に据えた評価・目標管理制度の設計を進めています。
私が考える評価・目標管理制度を構造的に示します。
大事なポイントはメンバーの成長中心に据えてこれを高める構造を目指しています。
評価・目標管理制度に対するよくある誤解として単にメンバーの役職や給与を決定する為だけのツールとして考える方がいます。
その側面があることは否めませんが、本来の目標管理制度はそれに留まらず、
・評価制度
・フィードバック
・スキル開発
・キャリアパス
・モチベーション
などのへの影響や強化にも繋がります。
目標管理制度がメンバーにもたらす構造要因とその方向についてを改めて説明すると
・目標設定→ 評価制度
設定された目標が評価制度の基準やプロセスに影響を与えます。
・目標設定 → フィードバック
適切な目標設定がフィードバックの質や有効性に影響を与えます。
・評価制度 → フィードバック
評価制度がフォードバックの内容や頻度を規定します。
・評価制度 → 成長
評価結果がメンバーの成長にフィードバックされます。
・フィードバック → 成長
フィードバックがメンバーの更なる成長を促します。
・成長 → 報酬
成長した成果が報酬にも反映されます。
・成長 → スキル開発
成長過程を通じてメンバーは更なるスキルアップの機会が生まれます
・スキル開発 → キャリアパス
スキルが向上するとキャリアパスの選択肢が増えます。
・キャリアパス → モチベーション
明確なキャリアパスがモチベーションに繋がります。
・報酬 → モチベーション
適切な報酬がモチベーションを高めます。
目標管理は目標達成に対して単に評価、報酬を与えて終わりではなく、目標達成にて得られた成長に対して評価を与えること。
そしてこの制度がメンバーのモチベーションアップに繋がっている事だと私は考えています。
実際のところは成長それ自体を定量的に評価することは難しいため、等級制度と組み合わせつつ評価することになります。
しかし、目標管理制度が目指すべき姿はメンバーのモチベーションを高めつつ成長してもらい、会社の成長にも繋がるように設計されるべきだと考えております。
今後も試行錯誤して評価・目標管理制度をブラッシュアップしていこうと考えています。
次回は、スタートアップ期におけるモチベーションを高める要因や、時間の経過に伴う変化について詳しく考察します。