はじめに
ACCESS Advent Calender 2023年の4日目へ投稿します。
昨日は、tonionagauzziさんの記事でした。
今回は私が1年間生成AIウォッチャーをしてウォッチする動画チャンネルをご紹介します。
想定する読者
- 一般の生成AIウォッチャー
生成AIの動向
2023年は生成AIの年でした。
東大は理事・副学長である太田 邦史氏の名前で2023年4月に声明を出し、人類はルビコン川を渡ってしまったかもしれない、と述べました(出典: 「東大生や教員は、生成系AIにどう対応すべきか」東大副学長が声明 「組換えDNA技術に匹敵する変革」https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2304/04/news083.html 2023年)。
ビル・ゲーツは2023年2月に生成AIの登場はパソコンの登場と同じくらい重要だと述べています。
ジェフリー・ヒントン教授はすでに地球上第一の知性はAIであり、人類は地球上第二の知性になっていると述べています(出典: "Godfather of AI" Geoffrey Hinton: The 60 Minutes Interview https://www.youtube.com/watch?v=qrvK_KuIeJk 13m11s 2023年)
イリヤ・スツケベルは、生成AIは過去のすべてのイノベーションと異なっていて、自分で自分を改良することができる、と述べています(出典: The Exciting, Perilous Journey Toward AGI | Ilya Sutskever | TED https://www.youtube.com/watch?v=SEkGLj0bwAU 12m24s 2023年)
サピエンス全史の著者ユヴァル・ノア・ハラリ教授は「人類が支配する歴史は終わった、これからも歴史は続くかもしれないが、それはもはや人類の歴史ではない」、と述べています(出典:AI and our future with Yuval Noah Harari and Mustafa Suleyman
https://www.youtube.com/watch?v=b2uEAgLeOzA 8m44s)。
また、「言語は文明のOSであり、文明は言語によって成り立っている。言語をマスターした生成AIは文明の脅威になる」とも述べています(出典: AI and the future of humanity | Yuval Noah Harari at the Frontiers Forum https://www.youtube.com/watch?v=LWiM-LuRe6w 41m21s 2023年)。
生成AIが人類最後の発明であるかどうかはともかくとして(Sam Altmanは生成AIが人類最後の発明であることは否定している)、それを見極めるためにウォッチングすることは必要になっています。
生成AIをウォッチングして気づくこと
生成AIをウォッチングして気づくことは以下の3つのうち1つしかできない、ということです:
- 生成AIの最新の動向を把握すること
- 生成AIのコンサルティングをする
- 生成AIでサービスを作ること
生成AIの最新動向を把握しないとそれ以下の2つを実現することはできません。しかし、生成AIの最新動向をウォッチングしているとそれだけで1日が終わってしまい、他のことができません。
これに対する解決策は私の考えるところ、一つしかありません;
- 生成AIの最新動向を調査する時間をショートカットする
今回の記事はこの課題に対する現時点での私の結論を書きます。
生成AI情報をどこに求めるか
生成AI情報は週単位で激動します。
たとえば2023年11月だと:
- 第一週: OpenAI Dev Day (GPT-4 Turbo, GPT Builder/GPTs, GPT Storeの発表)
- 第二週: Microsoft Ignite 2023 (Copilot関連の発表、Copilot Studioなど)
- 第三週: OpenAI お家騒動(Sam Altmanの解任と復帰)
- 第四週:Q*とAGIの可能性
はっきりいってお腹いっぱいです。
1週間以上タイムラグがある情報は役に立ちません。
この点で私は毎週 "generative AI" でフィルタ「今週」でYouTubeを検索するのがおすすめです。
一般のニュースメディアは変化の速度についていけません。
第一報を受け取るにはYouTubeが最適というのが私の結論です(もっといい方法があれば教えてください)
YouTubeでの最新情報の獲得法
"generative AI"のフィルタ「今週」検索すれば、YouTubeがアクセスの多い順に並べてくれるから他のことは知らなくていいのではないか、と思うあなた、正解です。
人間が変なことを考える必要はありません。
プラットフォームが人々が最後まで閲覧した回数でランキングしてくれるので、それを確認すればOKです。
とはいえ、生成AIはいまや全世界の注目の的です。ChatGPTの週間アクティブユーザはいまや1億人です。トリッキーなタイトルやセンセーショナルな内容が内容の深さとは別に多数の閲覧を獲得してしまうということはあり得ます。
お勧めYouTubeチャンネル
私がおすすめのYouTubeチャネルは以下のとおりです:
[海外]
- Wes Roth https://www.youtube.com/@WesRoth
最新動向に詳しい。ニュース、X(旧Twitter)をカバーするだけでなく、論文もちゃんと読んでいて解説してくれる。GPT Builderのハンズオンもカバーするので実践的な知識やビジネス指向のトレンドもわかる。
[国内]
- ウェブ職TV https://www.youtube.com/@webshokutv
10年近くインターネットマーケティングをしているYouTuber。最新の動向を把握してハンズオンも含めて実践者向けに紹介してくれる。
その他:
[海外]
- TheAIGRID https://www.youtube.com/@TheAiGrid
煽り系動画ニュースの体ですが最新情報についてとりあえず知るには便利です。
[国内]
- mikimiki webスクール https://www.youtube.com/@mikimikiweb
この女性もwebデザインから来たマーケターらしい。GPTsなどもハンズオンを含めて実践者向けに紹介してくれます。 - NewsPicks https://www.youtube.com/@NewsPicks
落合陽一先生の生成AI解説を聞くのに便利。
春までは日本の動画は見るに値しない出来でしたが、最近は、YouTuber自身がしっかり海外動画を調べてから作っているのでほとんどタイムラグはなくなりました。GPTsとかCopilotとかでもハンズオンを含めてほとんど時差なく情報がはいってきます。そういう点では2倍速で聞いても内容が理解できる日本語動画は便利でおすすめです。
むすび
2023年は何も考えないでOpenAIとMicrosoftについていった人が勝ちだったという生成AIウォッチャーにとってはどちらかと悲しい年でした。ウォッチして解析する意味があまりないというわけです。
今のところ、もともとGoogleにいたひとが、一部はOpenAIに行きMicrosoftに行き、一部はOpenAIを経てAnthoropicにいってAmazonと組んでいる、という状況です。このままGoogle OB勢が生成AIを牛耳るのか、はたまた次のプレイヤーが出てくるのか、2024年の展開に期待です。
皆様、よいクリスマス、よいお年をお迎えください。
# おまけ
私の生成AIエバンジェリスト動画のリンクもはっておきます。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLI3Be7DEZ11Bb03sjcbCaUwTkeQ87mIL0