はじめに
この記事は、私が2022年に読んで良かったと感じた書籍の紹介記事です。
大きく、以下のカテゴリに分けてご紹介します。
- 技術書
- ライフハック・ビジネス
- その他
ちなみに、私は以下のような人間です。
- サーバーサイドエンジニア
- エンジニア歴4年ほど
- 文系出身
- 主にPHP(Laravel)使用
- Webアプリケーション(自社サービス)開発
- フルリモート勤務
ではここからは書籍の紹介です!
技術書
まずは技術書のご紹介です。
体系的に学ぶ 安全なWebアプリケーションの作り方 第2版
https://www.amazon.co.jp/dp/4797393165
いわゆる「徳丸本」です。
Webアプリケーションにおける脆弱性や攻撃手法、そして対策までを体系的に学ぶことができました!
最近、情報漏洩の事案がたびたび話題となり、社会的な問題になっていますよね。
セキュリティに関する知識はすべての開発者が持っておくべきなんだろうな、と感じます。
私も人ごとではなく、常にセキュリティを念頭に置いて開発していこう、という決意をしました。
すべての開発者におすすめできます!
PHP本格入門(上・下)
「今さら入門?」と思われるかもしれませんが、とても勉強になりました!
4年も使ってる言語でも、意外と知らないことってあるんだ、と痛感しました。
例えば、「echo関数で文字列を列挙する際は「,(カンマ)」でつなぐべき」ということは知らなかったです。
宇宙船演算子も本書で初めて知りました。
感想などは下記記事で述べています!
https://qiita.com/Yajima_t/items/90f854e11a5b3cd88999
PHPを使って開発をしている方はぜひ一度読んでみてください
Clean Architecture(クリーンアーキテクチャ)
ソフトウェアの設計について、体系的に学べる書籍です。
個人的に刺さったのは、「ソフトウェアの基本は1960年台から変わっていない」という一文です。
設計が上手くなりたいのであれば、最新技術よりも基礎を学ぶべき!というメッセージと受け取りました。
もはや「クリーンアーキテクチャ」というデザインパターンが生まれるほど、開発者の界隈では有名な書籍です。
↓の原則もとてもわかりやすくて好きです!
原則名 | 内容 |
---|---|
単一責任の原則 | 個々のモジュールを変更する理由がたった一つになるようにすべき |
オープン・クローズドの原則 | 既存コードの変更よりも新規コードの追加によってシステムの振る舞いを変更できるようにすべき |
リスコフの原則 | 個々のパーツが交換可能となるようにすべき |
インターフェイス分離の原則 | 使っていないものへの依存を回避すべき |
依存関係逆転の原則 | 上位レベルのコードは下位レベルに依存しないようにすべき |
感想などはこちら↓
https://qiita.com/Yajima_t/items/b2d3b1d387f08a7ce3f6
マスタリングTCP/IP
Webの根幹をなす、ネットワークについて学べる書籍です。
今まで意識せずに使っていたネットワークについて、基礎からわかりやすく記述してあります。
TCP/IP関連知識は、すぐに開発に活かせる、というわけではないかもしれませんが、知っているのといないのでは確実に差が出る類の話だと感じました。
今年もまた読み返して、さらに理解を深めたいと思います。
システム運用アンチパターン
近年話題の、DevOpsに関する書籍です!
「なぜDevOpsが重要なのか?」というところから、「どのようにDevOpsを実現するか」というところまで学ぶことができます。
キャッチーなアンチパターンが多く紹介されているので、飽きずに読み進めることができます。
個人的には「4章 情報ではなくデータ」「6章 アラート疲れ」が特に印象的でした。
開発者からすると、つい「とりあえずログ出しておこう」といった発想になりがちですが、運用者にとっては多すぎるログは辛い 、という話です。
開発時から運用者の視点に立って、「そのログやアラートが出た時にどうすればいいのか」をメッセージとして出力しよう、と心がけるようになりました。
自社サービス開発者はもちろん、SIerの方にとっても学びが多い書籍だと思います。
Fearless Change
https://www.amazon.co.jp/dp/B09992LW3H
会社組織を継続的に改善していくにはどうするべきか、というノウハウを学べる書籍です。
パターンという形で抽象化されているので、どの組織にとっても取り入れやすくなっていると感じました。
個人的には、下記のパターンが印象的でした。
-
相手の言葉で話す
- 何かを伝えたいときは、相手の使っている言葉で伝えること
- そうすると、単なる情報に意味を持たせることができるようになる
-
エバンジェリスト
- 熱意を持って行動し、アイデアを組織の変化につなげられる人
- まず必要なのは、自分自身を説得すること!
- (こうありたい!)
-
ステップバイステップ
- 組織の変化は、急には起こらない
- 植物を上から見下ろして、「早く成長しろ!」と声をかけることに意味はない
- 焦ってもしょうがないよね、と気が楽になります
読むと、「会社に変化を起こしてやろう!」という気になると思いますよ!
会社組織に属する方におすすめの書籍です。
ライフハック・ビジネス
続いてはライフハック(生活改善)、ビジネス系です。
世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事
https://www.amazon.co.jp/dp/4492046240
書籍名に違わず、本当にシンプルに結論を教えてくれる書籍です!
なるほど、ナッツとオリーブオイルと魚と鶏肉と野菜と茶色い炭水化物を食べればいいのね、と学べます(笑)
きちんと医学的根拠に基づいて記述されているので、納得感があります。
私は、本書を読んでから、白米ではなく雑穀米を食べるようになりました
食生活を改善したい方はぜひ読んでみてください!
問いかけの作法
東大教授 かつ 事業会社CEO というとんでもないキャリアをお持ちの安斎氏による書籍です。
氏が、日々様々な場でファシリテーションをする中で築き上げた、問いかけに関するノウハウを学べます。
リモートワークが増え、コミュニケーションが薄まりつつある現代だからこそ読んでおきたい書籍です。
序文から少しだけ引用します。
「さあ、この企画に何か意見はありませんか?」
「どんどんアイデアを提案してください! 」
「今日は自由に話し合いましょう! 」
と呼びかけても、プロジェクトメンバーたちは、互いに発言権を譲り合うように、一向に口を開いてくれない
「遠慮なく意見していただいて構いませんよ」
「どなたか、いかがでしょうか?」
といった呼びかけも虚しく、期待していた「画期的な提案」はおろか、誰も「自分の意見」さえ述べてくれない
辛すぎます……。
でも、あるあるですよね……!
上記のような悲しい状態を、どう改善していくかについても述べられています。
チームのコミュニケーションについてお悩みの方におすすめの書籍です。
DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
人は、いつか死にます。
私も、あなたも、いつかは死にます。
いつか死ぬその瞬間、ゼロの状態で死にましょう、という書籍です。
つまり、いつまでも無目的に貯金を続けても意味はないですよ、ということです。
お金は、使うことではじめて価値を発揮します。
お金を貯めることと同じくらい、お金を使うことは大切なのです。
「自分の死」について考えるのはとても怖いことですが、勇気を持って向き合わないといけないな、と考えさせられる書籍となっています。
すべての社会人の方におすすめできます
限りある時間の使い方
今回紹介した書籍の中で、一番衝撃を受けたのがこちらの書籍です。
日々仕事に取り組む中で、私たちは下記のように考えがちです。
- もっと効率化しなければ!
- タスクを見える化し、細分化しなければ!
- どんどんタスクをこなそう!
- そして自由な時間を作って、本当にやりたかったことをやるんだ!!
ところが、どれほど効率的にタスクをこなしたとしても、「自由な時間」は永遠にやってきません
効率的にタスクをこなすと何が起こるのか。
効率的に次のタスクがやってきます!
仕事とは、ベルトコンベアのようなものです。
効率的に仕事をこなす = ベルトコンベアのスピードを上げる、ということです。
ベルトコンベアが止まることはありません。
永遠にこの繰り返しなんですよね。
結局我々がまずやるべきは、「タスクをこなすこと」ではなく、「タスクは永遠に終わらない、と認識すること」なのではないでしょうか。
忙しい社会人の方におすすめの書籍です!
私はこの書籍に出会って、本当に心が落ち着くようになりました。
その他
ここからは、書籍に限らず、触れてよかったコンテンツやメディアなどを紹介していきます。
fukabori.fm
テック系のPodcastです。
NTT Comのiwashi氏主催で、様々なゲストを迎えて話を聞いていく、といった内容になっています。
著名人も多数出演しており、大変勉強になります!
何かをしながらインプットしたいときにさらっと聴けるので、とても助かっています。
私は、具体的に以下のようなシーンで聴いています。
- 料理中
- 散歩中
- 電車などの移動中
iwashi氏の、イケボでズバッと質問していくスタイルが心地いいです!
無料で視聴できますので、ぜひ一度お試しください。
MASTER KEATON
https://www.amazon.co.jp/dp/4091841619
本記事の最後は、言わずとしれた有名作品で締めさせていただきます。
浦沢直樹氏が作画を担当しているマンガです。
あらすじ
日本人の父親と英国人の母親を持つ主人公平賀=キートン・太一は3つの顔を持つ男。
1つ目は名門オックスフォード大学を卒業し、本人のたっての夢である考古学で自説の論文を発表するため、日本の胡桃沢大学に籍を置く「大学講師」。
2つ目は元SASのサバイバル教官でフォークランド紛争や、在英イラン大使館人質事件では下士官として活躍したとされる「伝説的マスター」。
そして3つ目が大手保険会社ロイズの下請け「保険調査員」(オプ、つまり探偵)。
一話完結形式で、毎日少しずつ読み進められます。
(私は電子書籍で発売されたタイミングで初めて読みました)
一話一話、丁寧に作り込まれてるなあという印象で、読むのがもったいない!という気持ちで読んでいました。
おすすめです!
おわりに
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
今回ご紹介させていただいた書籍は、どれも心からおすすめできるものばかりです。
実際に読んでみていただけると嬉しいです!
また、もしよければコメントでみなさまのおすすめ書籍を教えていただけるとさらに嬉しいです。
(必ず読みますので)
それでは、以上です。