どんな話か
情報漏洩が起きると、数百万行のアクセスログから怪しいアクセスを探す作業が発生します。これをAIに任せる仕組みを、文章を書かない判定専用AI「Jev」(TypeSafe AI、2026年9月発表)で作るときの考え方をまとめました。
Jevの特徴
- 状態(文字列やJSON)と質問(選択式・採点・真偽)を渡すと、選択肢ごとの確率と確信度が返る
- 入力100万トークンあたり$0.042で、出力は課金されない
- 1リクエスト64kトークン(stateは32kまで)、レート制限は80リクエスト/秒
- 選択肢の外は答えないので、ありもしない答えを作らない
- 判定理由は説明できず、日本語の精度は英語より落ちる
つまずきやすいところ
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1行だけ見せても攻撃は分からない。
POST /login 401は、Jevでも「普通」と判定される(確信度0.88) - 1行ずつ全部投げると、質問文が毎回乗る。1日1,340万行のサイトでJevでも月約111万円で、レート制限の2倍のリクエストになる
- 5分ぶんまとめると、stateに入らない(約650万トークン)。分割すると文脈が散る
- 生ログを渡すこと自体が、攻撃者の文字列をAIに食わせる攻撃面になる
どうするか
ログを「渡す」のではなく、集計してから渡します。数えるのはNew Relic側、Jevは数字の組み合わせから「攻撃らしいか」を判断するだけ。これで月2,000円以下に収まります。
完全なソースコードはnoteで
ここまでがJevの基本と、生ログを渡す4方式の月額試算です。集計の設計(IP×時間窓、NRQLでの特徴量抽出、Jevへの質問設計)と、New Relic → Jev → AWS WAF の完全なソースコード(Python + Terraform)は、noteの有料記事で公開しています。
※2026年10月時点の公開情報と、筆者がログを見ているECサイトの実測値に基づく試算です。