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AIにうまく質問するコツ「ゴール+条件+形式」で精度アップ!

Last updated at Posted at 2025-08-14

1. はじめに

AIに質問しても「 うまく伝わらない 」「 なんだか思っていた答えと違う 」と感じたことはありませんか。実は、質問の聞き方をちょっと工夫するだけで、AIの答えはぐんと分かりやすく、役立つものになります。この文章では、そのためのシンプルなコツを、すぐ真似できる形で紹介します。

  • 本記事はCopilot向けに書いていますが、 ChatGPT でも基本概念は同じです
  • 基本Copilotに直接聞いてまとめたメモです。参考になれば幸いです

2. <基礎編> 効率的に話せる「3ステップ・ミニフレーム」

AIと会話する時に、下記のポイントを意識すると効率的に話せます。
ポイントは「 ゴール+条件+形式 」です。

<AIへの依頼例>

京都旅行のざっくり日帰りプランを立てたいです。
出発地は名古屋駅です。予算は1万5千円以内で、混雑を避けたいです。
朝から夜までのタイムテーブル形式でお願いします。
ステップ やること 会話例
ゴール 「○○したい」 「京都旅行のざっくりプランを立てたい」
条件 制限・状況・希望 「名古屋駅出発、日帰り、予算1万5千円以内、混雑を避けたい」
形式 出力の形を明確に 「朝から夜までのタイムテーブル形式で」

2-1. ゴール(目的)

  • まず「何を知りたい/やりたいか」を一言で明確化する
  • 抽象的ではなく、テーマやジャンルを指定すると精度が上がる

2-2. 条件(制限・状況・希望)

  • 制限や希望条件を具体的に添える(数字・期間・対象など)
  • 「短時間で」「低予算で」よりも 具体的な数値や範囲 にする

2-3. 形式(出力の形)

  • 読みやすくするための見た目や構造を指定する
  • 例:「箇条書きで」「表形式で」「章立て構成で」
  • 必要なら、項目数や順序も決める(例:「5項目にまとめて」)

3. なぜ「ゴール+条件+形式」が必要なのか

3-1. ゴールを明確にすることでブレを防ぐ

  • AIは会話の“方向”をゴールから決めます
  • 目的が曖昧だと、AIは広すぎる範囲を探索してしまい、結果がズレやすくなります
  • 例:あいまい:「歴史について教えて」→範囲が広すぎる
    明確:「第二次世界大戦の原因を、初心者向けに3分で読める形で説明して」

3-2. 条件で必要な情報だけに絞れる

  • 時間、予算、対象者、難易度などの条件があると、AIは不要な要素を省き、最短ルートで答えられます
  • 条件がないと、無駄な情報や使えない提案が混ざりやすいです
  • 例:「5,000円以内」「小学生向け」「10分以内で完結」など

3-3. 形式で見やすさ・使いやすさが決まる

  • 同じ情報でも、文章・表・箇条書きなど、形式によって理解スピードが大きく変わります
  • 形式指定はAIにとって“完成図”の共有にあたり、的中率を高めます
  • 例:「表形式で」「ステップごとに番号付き」「章立て構成で」

4. まとめると

  • ゴール:何を解決するか
  • 条件:どんな制約で進めるか
  • 形式:どういう形で受け取りたいか

この3つをそろえると、AIは 地図目的地完成図 を同時に持った状態で動けるため、最短距離で精度の高い答えが返ってきます。

5. <応用編>条件をより具体的にしてみよう

前項において、「ゴール+条件+形式」が重要だということを説明しました。さらに応用して、より複雑な条件を追加して、AIの回答精度を高めてみましょう。

5-1. テンプレート

【目的】

【依頼】

【対象】

【条件】

【制約】

【形式】

※各項目は必須ではありません。不明な点、書きづらい部分は削除しても構いません。

5-2. 例:旅行の提案

<記入例>

【目的】
・名古屋駅から京都を日帰り観光し、主要スポットとご当地グルメを楽しむ

【依頼】
・初心者でも分かる名古屋駅から京都までの移動方法と、現地でのおすすめ観光ルートを提案してほしい

【対象】
・京都観光が初めて
・土地勘や交通知識がほとんどない旅行初心者

【条件】
・日帰り(朝名古屋発、夜名古屋着)
・新幹線利用
・徒歩+公共交通で移動
・昼食は京都らしい料理(例:湯豆腐)
・観光は3〜4スポットまでに絞る

【制約】
・タクシーやレンタカーは使用しない
・混雑するお盆・年末年始は避ける
・1人あたりの交通費+食費を15,000円以内に抑える

【形式】
以下の構成で作成
・朝〜夜のタイムテーブル(時刻入り)
・移動手段(きっぷの種類・購入方法)
・観光ルート(地図リンクや簡単な説明付き)
・食事スポットと予算目安
・帰路の案内

5-3. テンプレートの各ポイントの解説

各項目、必須事項ではありませんが、これらをすべて記入することで、AIの回答精度を上げることができます。

5-3-1. 目的

  • ゴールや最終的に達成したいことを明確にする
  • ゴールが分かると、回答の方向性や優先順位を正しく設定できる
    例: 「名古屋から京都へ日帰り旅行」なら、宿泊情報は不要と判断できる

5-3-2. 依頼

  • 具体的にやってほしい作業や出力内容を指定する
  • 作業範囲や深さが明確だと、無駄な情報を出さずに目的に直結した回答を作れる
    例: 「観光ルート提案」なら、歴史解説や長文エッセイは省く

5-3-3. 対象

  • 想定する利用者や読み手を示す
  • 対象の知識レベルに合わせて説明の難易度や言葉選びを変えられる
    例: 初心者なら「切符の買い方」から説明、中級者なら「お得な切符情報」だけに絞る

5-3-4. 条件

  • 守ってほしい作り方や内容のルールを設定する(肯定的な指定)
  • 出力をブレなくし、再現性を高める
    例: 「3〜4スポットに絞る」とあれば、行程が現実的になる

5-3-5. 制約

  • 絶対にやらないことや避けるべきことを明示する
  • リスクや不要情報を事前に排除できる
    例: 「タクシー利用禁止」とあれば、徒歩やバスのルートだけ提案する。

5-3-6. 形式

  • 出力の形・構造・見せ方を指定する
  • 目的に合う見た目や並び順で情報を整理でき、使いやすさが上がる
    例: 「表形式」指定なら、AIは表構造で提案を作る

6. 順番について

【目的】→【依頼】→【対象】→【条件】→【制約】→【形式】

AIへの依頼は、この順序で伝えると情報が自然に整理され、誤解が減ります。

  • 【目的】で最終ゴールを示すと、AIは答えの方向性を外しにくくなります
  • 【依頼】で具体的な作業内容を明確にし、何をするかを固定します
  • 【対象】で誰向けかや適用範囲を指定すると、説明や提案のレベルを調整できます
  • 【条件】で予算・環境・時間などの前提を示し、現実的な提案を可能にします
  • 【制約】で避けたい表現や禁止事項を先に伝えることで、安全かつ適切な内容に絞り込めます
  • 【形式】で表や箇条書きなど仕上げ方を指定すれば、そのまま使える状態で出力されます

この流れは、情報設計の基礎として初心者にも扱いやすい形です。

7. さいごに

ゴール+条件+形式 」をそろえて伝えるだけで、AIとのやり取りは驚くほどスムーズかつ再現性の高いものになります。本記事で紹介した3ステップと応用テンプレートは、資料作成から旅行計画まで幅広く活用可能です。まずは身近なテーマで試し、条件を少しずつ具体化していけば、自分だけの最適な依頼型が自然と出来上がります。AI活用にぜひ取り入れてみてください。

AIとの会話術は別記事にも整理しています。下記「記事まとめ」から、併せてご参照ください。

8. <参考>テンプレート記載例

下記はAIへの依頼の仕方をいろいろなジャンルに分けて記載しています。参考にしてください。

例1:レシピの提案

【目的】忙しい平日の夕食に使える、簡単で美味しいレシピを知りたい  
【依頼】1つのレシピを提案してください  
【対象】大人2人分の家庭料理  
【条件】調理時間は30分以内。スーパーで手に入る食材を使ってください  
【制約】特別な調味料(ナンプラー、バルサミコ酢など)は使わないでください  
【形式】「材料」と「手順」に分けて、箇条書きで出力してください

例2:キャッチコピーの作成

【目的】新発売の炭酸水の魅力を一言で伝えるキャッチコピーを考えたい  
【依頼】キャッチコピーを3つ提案してください  
【対象】健康志向の20〜40代男女  
【条件】爽快感・リフレッシュ感を強調してください  
【制約】15文字以内で、ひらがな・カタカナ・漢字のみ使用。英語不可  
【形式】箇条書きで3案出力してください

例3:学習計画の提案

【目的】英語初心者が無理なく学習を習慣化できるようにしたい  
【依頼】1週間分の学習スケジュールを提案してください  
【対象】英語初級者(中学英語レベル)  
【条件】1日30分以内で完了できる内容にしてください  
【制約】使用する教材は無料のもの(YouTube、無料アプリなど)に限定してください  
【形式】曜日ごとに分けて、箇条書きで出力してください(例:月曜〜日曜)

例4:商品説明文の作成

【目的】ネットショップの商品ページに使う説明文を作成したい  
【依頼】商品の紹介文を1文作成してください  
【対象】軽量で丈夫な折りたたみ傘  
【条件】機能性(軽さ・耐久性)を強調してください  
【制約】100文字以内で、ひと目で商品の特徴が伝わるようにしてください  
【形式】1文のみを出力してください(改行なし)

例5:メール文のテンプレート

【目的】社外の取引先に業務依頼をするための丁寧なメール文を作成したい  
【依頼】メール本文のテンプレートを1つ作成してください  
【対象】初めて連絡する法人担当者  
【条件】敬語を使い、簡潔に要件が伝わるようにしてください  
【制約】本文は200文字以内にしてください。挨拶・署名は不要です  
【形式】メール本文のみを1段落で出力してください

例6:子ども向けの物語アイデア

【目的】5歳児向けの絵本を作るための物語アイデアを考えたい  
【依頼】物語のあらすじアイデアを3つ提案してください  
【対象】未就学児(保育園・幼稚園児)とその保護者  
【条件】動物が主人公で、冒険や友情をテーマにしてください  
【制約】怖い展開や悲しい結末は避けてください  
【形式】箇条書きで、1アイデアにつき2〜3行で出力してください

例7:SNS投稿文の作成

【目的】Instagramで手作りキャンドルの魅力を伝え、購入やフォローにつなげたい  
【依頼】商品の紹介文を1文作成してください  
【対象】20〜30代の女性ユーザーを想定  
【条件】絵文字を2〜3個使って、やさしい雰囲気を出してください  
【制約】投稿文は100文字以内に収めてください  
【形式】1文のみを出力してください(改行なし)

例8:アンケート質問の作成

【目的】イベント参加者の満足度を把握するためのアンケートを作成したい  
【依頼】質問項目を5つ提案してください  
【対象】地域のワークショップに参加した一般市民  
【条件】選択式で答えられるような質問にしてください  
【制約】専門的な表現は避け、誰でも答えやすい内容にしてください  
【形式】番号付きリストで質問文を出力してください(1〜5)

例9:教育用ワークシートの問題例

【目的】小学生向けの算数ワークシートを作成したい  
【依頼】計算問題を5問作ってください  
【対象】小学3年生(足し算・引き算)  
【条件】すべて筆算で解けるレベルにしてください  
【制約】答えは含めず、問題文のみ出力してください  
【形式】番号付きリストで出力してください(1〜5)

例10:ライフスタイル改善の提案

【目的】毎日の生活習慣を少しずつ改善したい  
【依頼】生活改善のアイデアを5つ提案してください  
【対象】在宅勤務が中心の30代会社員  
【条件】1日10分以内でできる内容にしてください  
【制約】特別な道具や費用がかからない方法にしてください  
【形式】箇条書きで、1アイデアにつき1行で出力してください
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