はじめに
Excel初心者が基本関数(SUM・IF・AVERAGEなど)を覚えた後にぶつかる壁は、
「簡単な作業はできるけど、業務全体を効率化できない」
という状態です。
そこで次のステップとして重要なのが、データ処理・集計・整形を一気に効率化する中級関数です。
この記事では「初心者を抜けて実務レベルに入るための5つ」を厳選して紹介します。
① XLOOKUP関数(検索の完成形)
基本形
=XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り範囲)
例:A列で"A2"と一致する値を探し、その行のB列の値を返す
=XLOOKUP(A2, A:A, B:B)
この式を用いるどんなことができるのか?
- 社員情報検索
- 商品マスタ参照
- 顧客データ取得
この関数を使うメリット
- VLOOKUP関数と違い、列・行であれば方向の制限はない(VLOOKUP関数は右方向のみ)
- 列の追加や削除などによるエラーが起きにくい
→シート内の検索はこの関数一つでOK
② IFS関数(条件処理の高度化)
基本形
=IFS(論理式, 値が真の場合, [論理式2, 値が真の場合2], [論理式3...] )
例:A1が80以上なら"S"、60~79なら"A"、40~59なら"B"、それ以外は"C"と表示させる
=IFS(A1>=80,"S", A1>=60,"A", A1>=40,"B", TRUE,"C")
この式を用いるどんなことができるのか?
- 評価・ランク分け
- ステータス分類
- 条件ごとの処理分岐
この関数を使うメリット
- 複数のIF文を使ったネスト構造を卒業
- 関数が一つのため複数の条件でも見やすい
→条件処理の設計が身につく
③ SUMIFS関数(条件付き集計)
基本形
=SUMIFS(合計対象範囲, 条件範囲1, 条件1, [条件範囲2, 条件2], [条件範囲3...])
例:A列の値が"東京"かつB列の値が"営業"のC列の値を足し合わせる
=SUMIFS(C:C, A:A, "東京", B:B, "営業")
この式を用いるどんなことができるのか?
- 部署別売上
- 地域別集計
- 条件付き合計
この関数を使うメリット
- 普通のSUM関数ではできない複数条件設定の足し算ができる
→実務の集計作業には欠かせない関数
④ FILTER関数(データ抽出の自動化)
基本形
=FILTER(配列, フィルター条件, [空の場合])
例:"A2"~"D100"の範囲でC列が"未処理"の行をすべて取り出す
=FILTER(A2:D100, C2:C100="未処理")
この式を用いるどんなことができるのか?
- 未処理一覧の作成
- 部署別データ抽出
- 条件付きリスト表示
この関数を使うメリット
- コピーやフィルター設定作業が不要
- 結果が自動更新
→シートを見やすく、更新を自動化
⑤ TEXTJOIN(レポート・一覧生成)
基本形
=TEXTJOIN(区切り文字, 空のセルは無視, テキスト1, [テキスト2], ...)
例:A2~A10の値を空白を無視し"、"で結合させる
=TEXTJOIN("、", TRUE, A2:A10)
この式を用いるどんなことができるのか?
- 担当者一覧の作成
- チェックリストの統合
- 報告書の自動生成
この関数を使うメリット
- コピペ作業を削減
- 空白セルを無視できる
→“事務作業の地味な時間”を削る関数
まとめ
今回紹介した関数は以下の五つ
| 分野 | 関数式 | 使用可能Ver |
|---|---|---|
| 検索 | XLOOKUP関数 | Excel 2021~ |
| 条件分岐 | IFS関数 | Excel 2019~ |
| 集計 | SUMIFS関数 | Excel 2007~ |
| 抽出 | FILTER関数 | Excel 2021~ |
| 整形 | TEXTJOIN関数 | Excel 2019~ |
※上記のバージョンは買い切り版のものになっているため注意が必要
(Microsoft365等のサブスクプランのExcelであれば設定を変更しない限り自動で更新されるため気にする必要はなし)
重要な考え方
脱初心者に向けて大事なのは関数自体ではなく
”用途に合わせて作業を手作業から自動処理に変えること”
おわりに
今回挙げた関数以外にもExcelには様々な関数があります。また一つの関数だけでなく複数の関数を組み込むとさらに便利に数値や文字列を扱うことができます。
ひとまずは今回の関数を使いこなして脱初心者を目指してみましょう!!
著者: M.Y (株式会社ウィズツーワン)