1.はじめに
Slackをフロントエンドとした作業完了報告書作成レシピをWorkatoで作成してみました。
以下で紹介する内容では、データソース(作業ログ)にJiraを利用し、レポーティングツール(帳票出力)にGoogleスプレッドシートを利用しています。
いずれもクラウドサービスとして提供されており、かつWorkatoに標準でコネクターが用意されているため、Workatoを利用することで簡単に連携することができます。
2.処理の流れ
Slackで特定の操作を行うと、その操作をトリガーに作業完了報告書の作成を開始します。
作成された作業完了報告書はGoogleドライブ上の特定のフォルダに保存されるとともに、Slack上にも作成されたPDFファイルが添付されます。
3.準備
1)テンプレートの準備
テンプレートとなるスプレッドシートを、Googleスプレッドシート上に用意します。
2)出力フォルダの作成
Googleドライブ上に、作業完了報告書のスプレッドシートおよびPDFの出力先とするフォルダを用意します。
3)Jira課題の作成
作業ログを記録するためのJira課題を作成します。
4.レシピ
4-1.コネクター
次のコネクターを使用してレシピを作成します。
コネクター | 用途 |
---|---|
Workbot | ・Slackから送信されたWorkbotコマンドの処理 ・Slackへのメッセージ送信 ・Slackへの添付ファイルのアップロード |
jira | ・Jira課題情報および作業ログの取得 |
Google Drive | ・テンプレートから新しいスプレッドシートを作成 ・スプレッドシートをPDF形式でダウンロード |
Google Sheets | ・作業完了報告書の基本情報および作業時間をスプレッドシートへ転記 |
4-2.レシピ作成
次のようなレシピを作成します。
・Work_Completion_Report_Dialog
①トリガー
SlackからのWorkbotコマンドが実行された際の処理を実装します。
②ダイアログ表示
③Jira課題からの情報取得
Jira課題から基本情報と作業ログを取得するための処理を実装します。
④テンプレートのコピー
テンプレートから新しいスプレッドシートを作成するための処理を実装します。
⑤Googleスプレッドシートへの転記
テンプレートから新たに作成されたスプレッドシートへJira課題の情報を転記するための処理を実装します。
⑥PDFダウンロード
GoogleドライブからPDFをダウンロードするための処理を実装します。
⑦PDFをSlackへアップロード
5.実行例
1)Slack上で作業報告書を作成するコマンド ( work completion report ) を実行し、「課題検索」ボタンをクリックします。
2)作業時間を集計したいjira課題キーを入力し、「作業完了報告書作成」ボタンをクリックします。