Typst Advent calendar 2024(https://qiita.com/advent-calendar/2024/typst)
の19日目です.昨日は@dannchuさんでした.明日は@reyalka(友達)です.
皆さんすごい記事ばかり書いているので、ぜひ読んでみてください!
自己紹介
どうも,Weskdohnと申します。競技数学を主に行っています。
さて…どうして記事なんて書こうとしちゃったんでしょうかね。
別にPythonとかできるわけでもなし。Typstの構造だって知らないし。
でも、愚痴ばかり言っても仕方有りません。
今回の記事では、Typstで論文を書く方法について、紹介しようと思います。
(画像:今回のAdvent calendarの記事一覧(消えている方すみません),みんな専門的で凄い)
他の作者さんは凄いですし、僕にしかできないことと言ったら、やっぱり一般市民の目でTypstを語ることではないでしょうか。ということで早速始めましょう〜
そもそもTypstとは
この記事を読んでいらっしゃる時点でTypstは知っているかと思いますが,Typstとは数式などを用いた文書作成に特化したWord―と思っていただいて結構です。
Typstにログイン(or会員登録)してもらうと,図のような画面になると思います。
論文を書くにしても、まずはDocumentを作らなくてはいけません。
「empty document」と書かれた+ボタンを押しましょう。すると…
このような入力画面がでてきます。自分が作成する文書の名前を入力し、「Create」ボタンを押しましょう。これにて事前準備完了です。
本格的に作成していく
さて、いよいよ今回の記事の要に入っていきます(早いですね)
ドキュメントを開くと、図のような画面が出てくると思います。
Typstは左側に文字を打ちます。すると…
右側の白紙に文字が出力されます。図の場合,"abc"と打ち込んでいます。
Typstの凄いところは,数式と文字を混在できるところです。(まあLaTexとかもそうですが())
早速打ち込んでみましょう。「数学の論文を3×2本書いてみる」と打ってみます…
あれ、なにか日本語が変ですね。そう、実はTypst,漢字のフォントが変なんです。
そこで,とある文言を打っておくことにします。
図のように打ち込んでみましょう。
すると…
さっきよりフォントがよくなりました.この「#set」という関数は,かなり便利なので覚えておきましょう。
いよいよ準備が整いました。
今回は、以下のような文章を作ってみることにします。
(図内図参照元:https://note.com/suupen/n/nb5abb6e7b847)
この図において,主に使われている手法は4つです。
1.分数表記・集合表記
2.大文字・太文字
3.図参照
4.欄(定義の所)
一つずつ説明していきます。
分数表記・集合表記等
ここでは,数式で使う表記について説明したいと思います。
まず前提として,「あいうえお」のような日本語と「2×3」のような数式を区別するため,ドルマーク($)で括る必要があります。例えば,下の図のようになります。
よく図を見てみると、何やら1と1の間に、[times]という文字があります。
このようにTypstでは,演算子を出力するために決まった文字を打つ必要があります。
詳しくは,こちらのURLを参照してください(https://typst.app/docs/reference/math/0
たくさんあるので,すべて覚えるのは難しいと思います(僕も全部覚えてません)
その時その時で,上のURLを参照する、とすれば十分だと思います。
大文字・太文字
重要な部分を強調したい!タイトルとか見出しをつけたい!と思うことはありませんか?
Typstには残念ながら,ボタンを押せば大文字に!とかボタンを押せばタイトルに!なんて便利な機能はありません。
しかし,これまた決まった方法で、太文字や大文字にすることが可能です。
まず太文字。太文字にしたい文字列を用意し、その左右を米印でくくるだけ。米印はキーボードの「け」です。例えば,以下の通り。
確かに太文字になっていますね。
また,大文字にするには,左端に「=」を加えましょう。加える数によって、大きさが変化します。
図参照
さて,論文を書くにあたって,図は欠かせません。(この文も図ばっかりですね())
まずは,左上の四角の中に点があるみたいなデザイン(?)のボタンを押しましょう。
すると,このようにFilesという場所が開きます。Filesという文字の横にあるボタンの内,一番右側のボタンをpushすると,次のような画面が開きます。
あとはpick a fileというボタンを押して,参照したい画像を選択,upload fileで追加するだけ。
出てきたfileを選択し,名前をコピペしましょう。この場合,[screenshot]から始まっているところですね。
もとの画面に戻した後,左側のように打ち込めば,画像を挿入することが出来ます。
「#image("(fileのなまえ←コピーしたやつ)")」という文ですね。
大きさが大きければ、この文の終わりに,「,width:○%」と加えるだけ。簡単だぁ〜
欄
このように,枠(or欄)をつくる方法も説明します。
「#align(center)[#rect[ほげほげ]]」で,真ん中にほげほげと書かれた四角形が生まれます
当然ほげほげの中身は変えられます。また,四角形の位置を左にずらしたいならcenterをleftに,右にしたいならrightに変えることでそれぞれ変更することが出来ます。
ちなみにこの「align」関数は、出力する文字をどこに揃えるかを定める関数で、枠だけでなく文字についても操作することが可能です。
終わりに
いかがだったでしょうか。この記事を書いているのが深夜ということもあり、かなりバタバタしてしまいましたが、一助となれば幸いです。
付録として,作ってみようと言ったきりほっておいた文章のwriting欄の画像を添付しておきます。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
(画像にあるfootnoteとは脚注を出力する関数です.詳しく知りたい方はfootnote Typstと検索してみてください)