はじめに
こんにちは、和田です。いえらぶGROUPの開発部で執行役員を務めております。
今年は例年にも増して意気込んでアドベントカレンダー参加させていただきまして、せっかくなのでその振り返りと裏話でも少しまとめようかと思いました。
実は12月1日時点ではけっこうスカスカで、ちょっと埋まるか不安ではありましたが、蓋を開けてみたら、シリーズ2を公開しても恥ずかしくないくらいみんな投稿してくれていました。
もしかしたら、AIの普及が「書く」という行為そのものを変えつつあるのかもな、というのを強く感じたので、今回はその話を書いてみようと思います。
もちろん、これはいえらぶの話であって、どこでも同じようにいくわけではないですが、「アウトプットの文化をどう作るか」というテーマに対しては、何かしらのヒントになるかもしれません。
ちなみにこちらはNotebookLMで作ったまとめです。(RPG風)
1. 簡単に書けるようになった
AIがだいたい書いてくれてる
エンジニアって、コードを書くのは好きでも、「文章を書く」のは苦手な人が多いじゃないですか。
私自身は文章書くのは好きなのですが、それでも記事を一本書くとなると、構成を考えて、文章を練って、推敲して...と、それなりに時間がかかってしまうのでなかなか重い腰を上げられません。慣れていないメンバーならなおさらです。
AIが「ディレクター」への転換を可能にした
でも今年のメンバーのアドカレの記事執筆のペースをみてると、この辺りは潮流変わったのかなって思いました。
自分のやってることの言語化・文章化のハードルは明らかに下がった気がします。
記事の中にも、@ikeoooo氏による記事『AIで週次報告を90%削減!』みたいな、40件以上のスレッドや大量のPDF資料から週次報告を作成するという、かつて週8〜10時間を要していた作業が、AIの活用によってわずか2時間に短縮されたという話もありました。
あとは、この記事自体の書き方として、「ここまでAIが書きました」と明記していて、AIが生成したドラフトをベースに、最後に人間としての想いを書き加えるスタイルを採用するという、
「一から文章を書く作業者」から「AIに指示を出し、生成物を監督するディレクター」への転換を地で行くようになったんだなってところも見られました。地味に革命的。
「書きたいことはある。でも書く時間がない」という問題が、「方向性さえ示せば、形にできる」に実態として変わってるみたいです。
2. こんなに埋まると思ってなかった
最初は本当にスカスカだった
Advent Calendarの企画を立ち上げた時点では、「今年はAIがテーマだし、みんな興味あるはず」と楽観していたんですが、12月1日が近づいても登録はまばら。カレンダーを見ると空欄だらけで、
「あら~、これはちょっと今年は寂しいかもしれない」なんて思っていました。
一応いろんな場所でCMしてみていた。
だからといってそれでいいかというとそんなわけはないので、
いろんな会議とか会話とかの中で、ひたすら「書いてみませんか」と言い続けてみました。
「AIネタにすればいいじゃんよ」
「むしろ失敗談とか、みんな読みたがってるよ」
「書くこと自体のハードルが下がってるから、AIで書かせてもいいからやってみな」
盛り上げることの大切さ
もう一つ、意図的にやったことがあります。
投稿した内容は、開発メンバー同士である程度イイねの押し合いをさせました。
不思議ですね、ある程度恣意的でもやっぱり承認されるのは嬉しいみたいで、その辺から加速してった印象があります。
「〇〇さんの記事、もう〇いいねついてますね!」とか、会話してるのは「おや」という感じで、「盛り上げ(ヨイショ)」の重要性を痛感しました。
そしていいねだけじゃなく、誰かが記事を書いたら、すぐにリアクションする。「面白かった」「この視点は気づかなかった」とコメントする。チャットで紹介する。
こういう「小さな承認」の積み重ねが、「自分も書いてみよう」という気持ちを喚起する。
改めてマネジメントの基本中の基本なのかもしれませんが、オンラインでの非同期コミュニケーションが増えた今、意図的にやらないと自然発生しないんですよね。
コミュニティ運営の基本なのかもしれませんが、改めて大事なことだなーと思いました。
逆に言うと、モメンタムは待っていても自然発生しないということでもありますよね。
「みんなでやっている感」を作るのは、意識的な介入も大事。
3. 「AI」という共通言語の力
部署も年次も関係なくなった
特に指定はしてなかったんですが、全体的にやはり「AI」の潮流があったことも記事が書きやすかった要因と言えるでしょう。社内的にもかなり奨励されていますし、世の中的な引きも強かった。AIって今やあらゆる業務に関わってくるので、誰にでも1ネタあったわけです。
- マネジメント層:週次報告の自動化、プレスリリースの自動収集・要約
- 開発者層:コード差分からのフローチャート生成、開発効率化
- 新人層:未経験からCursorでサービスを作る体験
- インフラ層:コスト削減とAIの組み合わせ
部署や年次に関係なく、「自分のAI活用法」を語れたおかげで、参加の敷居を下がったんだろうなと。
「使ってみた」を超える成熟
嬉しい誤算だったのは、単なる「AI使ってみた」系の記事ばかりでもなかったということです。
- コスト削減への具体的な数値と経済効果の分析
- 組織の「暗黙知」をAIに学習させて資産化する試み
- AIを使いすぎた結果の反省と、リカバリーの方法
「やってみた」フェーズを超えて、「AIをどうビジネス価値に変換するか」 という姿勢が見える投稿だったのは、なんだか普通に教えられる場面も多く、シンプルにうれしかったです。
4. アウトプットの「楽しさ」
書くこと=共有したいは普通に欲求としてある
後はシンプルに、参加者の「楽しそうな様子」 が見れてよかったですね。
「書くのが苦手なんですけど、AIにドラフト作ってもらったら意外といけました」
「一回書いてみたら、また書きたくなりました」
「他の人の記事読んで、自分もこれ書こうと思いました」
考えてみると当たり前の話かもしれませんが、誰だって本当は本来は「知見を共有したい」という欲求を持っているんだと思います。でも先ほどもあったように、「書く」という行為の重さがそれを阻害していた。
AIがその「重さ」を取り除いたことで、もともとあった「共有したい」という欲求がオープンになった ように見えますね。
まとめ:アウトプット文化をどう育てるか
1. 「書く」ハードルの低下をチャンスと捉える
AIによって、文章を書くハードルは劇的に軽減された。これを「楽をしている」と否定するのではなく、**「本来あった共有欲求を解放するチャンス」**と捉える。
2. 初動のモメンタムは意図的に作る
待っていても人は集まらない。率先してコンテンツを出し、「面白そう」「自分もやってみたい」という空気を作る。
3. 「共通言語」となるテーマを設定する(誘導する)
部署や年次を超えて参加できる、ちょうどいい抽象度のテーマを選ぶ。今回は「AI」がそれに該当した。
4. 小さな承認を積み重ねる
リアクション、コメント、紹介。こうした「ヨイショ」の積み重ねが、モメンタムを維持する。
まああれこれ書きましたが、シンプルにアウトプットも楽しかったしアウトプットを見ているのも楽しかったです。
毎年のことではありますが、Qiitaさんの素敵な企画に乗っからせていただきました。
勝手に感謝します。ありがとうございます。
おわり。