2018.08.21 に T3インスタンスがリリースされました。

T2インスタンスよりも費用対効果が高い ¹ とのことで、早速 t2.microの Ubuntuインスタンスを t3.microに移行してみたので手順をまとめておきます。

設定変更してみる

まず、普通にコンソールからインスタンスタイプを変更してみます。

エラーになってしまいました。

Enhanced networking with the Elastic Network Adapter (ENA) is required for the 't3.micro' instance type. Ensure that your instance 'i-xxxxxxxx' is enabled for ENA.

対応手順

エラーメッセージの通りですが、T3シリーズでは Elastic Network Adapter(ENA)が有効になっている必要があるとのこと。手順はこちらにあったので、実行してみます。

まず現在の設定確認(Ubuntuでは場合によってモジュールのインストール)が必要なようなので、いったん t2.microに戻して再起動します．．．

拡張ネットワーキングが有効化されているかどうかのテストを実行(modinfo コマンドを使用)

$ modinfo ena
filename:       /lib/modules/4.4.0-133-generic/kernel/drivers/net/ethernet/amazon/ena/ena.ko
version:        1.2.0k
license:        GPL
description:    Elastic Network Adapter (ENA)
author:         Amazon.com, Inc. or its affiliates
srcversion:     7B924BDFCB1CD24561555AB
alias:          pci:v00001D0Fd0000EC21sv*sd*bc*sc*i*
alias:          pci:v00001D0Fd0000EC20sv*sd*bc*sc*i*
alias:          pci:v00001D0Fd00001EC2sv*sd*bc*sc*i*
alias:          pci:v00001D0Fd00000EC2sv*sd*bc*sc*i*
depends:
retpoline:      Y
intree:         Y
vermagic:       4.4.0-133-generic SMP mod_unload modversions retpoline
parm:           debug:Debug level (0=none,...,16=all) (int)

インストールされていない場合はエラーが返ってくるとのことなので、インストールされています。

インスタンス属性 (enaSupport)の確認

$ aws ec2 describe-instances --instance-ids i-xxxxxxxx --query "Reservations[].Instances[].EnaSupport"
[]

結果が空なので無効になっています。

ネットワークインターフェイスドライバーの確認

$ ethtool -i eth0
driver: vif
version:
firmware-version:
expansion-rom-version:
bus-info: vif-0
supports-statistics: yes
supports-test: no
supports-eeprom-access: no
supports-register-dump: no
supports-priv-flags: no

リストされているドライバは vif であるため、ena モジュールはロードされていません。

インスタンスを停止して、設定を変更します。

$ aws ec2 modify-instance-attribute --instance-id i-xxxxxxxx --ena-support

結果が何も返ってこなければ正常終了です。

設定変更されたことの確認

$ aws ec2 describe-instances --instance-ids i-xxxxxxxx --query "Reservations[].Instances[].EnaSupport"
[
    true
]

有効になりました。

再度インスタンスを起動して、ネットワークインターフェイスドライバーの確認

$ ethtool -i eth0
driver: vif
version:
firmware-version:
expansion-rom-version:
bus-info: vif-0
supports-statistics: yes
supports-test: no
supports-eeprom-access: no
supports-register-dump: no
supports-priv-flags: no

手順では driver: ena になるように読めますが変わっていません・・・

他に設定個所は無いので、ひとまずインスタンスタイプをT3に変更して起動してみると、無事起動できました。

T3への変更後にネットワークインターフェイスドライバーの確認をすると、

$ ethtool -i eth0
driver: ena
version: 1.2.0k
firmware-version:
expansion-rom-version:
bus-info: 0000:00:05.0
supports-statistics: yes
supports-test: no
supports-eeprom-access: no
supports-register-dump: no
supports-priv-flags: no

driver: ena になったことが確認できました。アプリケーションも問題なく動作しています。

参考資料

無料利用枠の対象外のため、アカウントの利用状況によっては例外があるかも。 ↩

[AWS] t2.microのUbuntuインスタンスをt3.microに移行してみた(ENA有効化が必要だった)

設定変更してみる

対応手順

参考資料