SHA-1とは

SHA-1とは

SHA-1とは、任意の長さの原文を元に160ビット（20バイト）の規則性のない値を生成するハッシュ関数の一つです。

利用場面

ハッシュ関数は、任意長のデータから一定の計算手順で固定長のデータを算出する関数で、同じ原文からは必ず同じ値が得られる一方、少しでも異なる原文からはまったく違う値が得られます。SHA-1を含む「暗号学的ハッシュ関数」は情報セキュリティ用途で用いることを想定した関数で、原文とハッシュ値、ハッシュ値と別のハッシュ値の間に規則性が現れないよう計算手順が工夫されています。データの伝送や複製を行なう際に、入力側と出力側でハッシュ値を求め一致すれば、途中で改ざんや欠落などが起こっていないことを確認することができます。暗号や認証、デジタル署名などの要素技術として様々な場面で利用されています.

歴史

SHA-1はNSA（米国家安全保障局）が考案し、1995年にNIST（米国標準技術局）によって連邦情報処理標準の一つ（FIPS 180-1）として標準化されました。しかし、2005年頃から効率的に攻撃する手法がいくつか発見され、十分な安全性が保たれなくなったため、近年では2001年に制定された後継のSHA-2規格や2015年に制定されたSHA-3規格への移行が推奨されています。