この記事を書く理由
私は現在SESで現場に入り、日々の業務ではあまりAIを使えていない状況です。
周囲では最新のLLMや新しいモデルの話、
トークンを使い切ってしまうといった話が出ている中で、
自分は業務でも私生活でもあまり最新のAI事情を追えていません。
それでも毎月、最低限の知識だけは押さえておきたいと思い、
この記事で基礎を固めたうえで、来月から最低限押さえておきたいAIの最新動向の連載を始めたいと考えました。
詳しい人がさらに詳しくなる記事ではなく、置いていかれないためのメモとして読んでもらえたら幸いです。
生成AIとは何か
生成AIは、条件を与えると文章・画像・コードなどを新しく作るAIです。検索が「すでにある情報を探す」のに対して、生成AIは「条件に合わせて作り直す」イメージに近いです。
私の仕事にたとえると、テスト観点を一緒に考えてくれる壁打ち相手、くらいの位置づけです。ただし相手の案をそのまま信じず、自分で確認する前提が必要です。
文章だけでなく、画像生成や、指示に沿って作業を進めるエージェントも、広い意味ではこの流れの中にあります。来月以降の「AI全体の最新動向」では、こうした周辺の動きも扱います。
参考: ChatGPT とは? | OpenAI Help Center
LLMとトークンとは何か
よく出てくるLLMは、Large Language Model(大規模言語モデル)の略です。大量のデータで学習し、文章の生成や要約、質問応答などを行うモデル、と理解しています。
参考: 大規模言語モデル(LLM)とは | Google Cloud
あわせてよく出るのがトークンです。トークンは、AIが処理量を数えるときの単位です。文章だけでなく、画像や音楽の生成でも、処理量の計算にトークンが使われることがあります。
一方で、利用者の画面では、トークンそのものではなく、クレジットや回数制限として見えるサービスもあります。トークンは処理量の物差し、クレジットは利用枠・課金の物差しで、同じものではありません。入力や生成を重ねるとこの上限に達しやすくなり、周囲で「トークンを使い切った」「クレジットが減った」と言っているのは、この利用枠の話だと思っておくと追いやすいです。
最近、「AIにありがとうと言うな」という話もよく見ます。これは、余分な言葉も処理対象になり、入力だけでなく返事の生成でも処理量が増える、という意味ではトークン消費の話に近いです。
ただし、OpenAIが公式に「言うな」と禁止しているわけではありません。話題の発端は、同社CEOが礼儀正しいやり取りにもコストがかかると認めつつ、それを価値ある出費だ、と返したことでした。個人の1回分はごく小さいので、「禁止事項」というより、処理量のイメージを掴むための話題、くらいに捉えるのがよさそうです。
参考: ChatGPTへの”ありがとう”は数億円のコスト増で論議。アルトマンCEOは「価値ある出費」と評価 | PC Watch
ここで大事なのは、LLMは「正解を知っている」というより、「それっぽい続きを出す」方が近い点です。テストと同じで、出力を見て自分で確かめる前提が必要だと思っています。
来月以降の「LLMの最新動向」では、主にChatGPT / Claude / Geminiのようなサービス側の変化(機能、使い方、制限など)を見ます。
モデルとは何か、なぜ頻繁に新しいものが出るのか
ChatGPTやClaude、Geminiは「サービス名」で、その裏で動いている頭脳に近いものが「モデル」です。同じサービスでも、選ぶモデルや更新時期によって、回答の質や速度、得意な作業が変わります。会話では、たとえば「GPT系」「Claude系」「Gemini系」のように、系列名でまとめて呼ばれることもあります。
新しいモデルがよく出る理由は、各社が次を良くしようと改良を続けているからです。たとえば次のような改善が目的になります。
- 回答の正確さや安定性を上げる
- 長い文章を扱えるようにする
- コードや推論など、特定の得意分野を伸ばす
- 速くする、コストを抑える
モデルが変わると、利用者側ではだいたい次の差が出ます。
- 同じ質問でも、答えの質や書き方が変わる
- 得意・不得意が少しずれる
- 使える機能や制限(速度、トークン量、料金プラン)が変わることがある
そのため周囲では、「新しいモデルが出た」「どれを使うか」が話題になりやすいです。全部を追う必要はなく、「サービス名」と「今どのモデルの話をしているか」を分けて聞けるだけで、会話はかなり追いやすくなります。
来月以降の「Modelの最新動向」では、この中身のバージョン側の変化を見ます。
いま主流のLLMと、それぞれの強み・使い方
会話やニュースで名前が出やすいのは、次の3つです。細かいモデル名は変わりやすいので、まずは「サービスとしての得意分野」で覚えます。
ChatGPT(OpenAI)
- 強み: 用途の幅が広い。文章作成、調査、アイデア出し、コード補助まで一通り試しやすい
- 向く場面: まず何かに聞きたいとき。用途がまだ決まっていないときの入口
Claude(Anthropic)
- 強み: 長めの文章の整理や、コード・設計まわりの壁打ちに強い印象がある
- 向く場面: 仕様やログを読ませての整理、文章の推敲、開発寄りの相談
参考: Claude(Anthropic)
Gemini(Google)
- 強み: Googleのサービスとのつながり。Gmailやドキュメントなど、普段の作業の延長で使いやすい
- 向く場面: Google Workspace中心の仕事、メールや文書の下書き、社内資料の整理の入口
参考:
Gemini アプリを使用する
Gemini at Work | Google Workspace
選び方の目安
「どれが一番強いか」より、「何をしたいか」「普段どのツールを使っているか」で選ぶ方が実用的です。
用途が曖昧ならChatGPT、長文や開発寄りならClaude、Google中心ならGemini、という覚え方からで十分だと思います。個別のモデル比較は月単位で変わりやすいので、第1回では深入りしません。
この連載では、まず ChatGPT / Claude / Gemini の3つを主に追います。それ以外のLLMは、公式発表があったものを「AI全体の最新動向」で短く拾います。
この連載で毎月見る3つの視点
次回からは、毎月同じ記事の中で、次の3視点だけを短くまとめます。
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AI全体の最新動向
業界や製品まわりの大きな動き。画像生成やエージェントに加え、主軸以外のLLMについても、公式発表があったものを扱います。大きな発表が複数あれば、複数件書いてよい方針です。 -
LLMの最新動向
主に ChatGPT / Claude / Gemini の、サービス・使い方の層の変化。機能追加や制限、使われ方の話です。 -
Modelの最新動向
主に GPT系 / Claude系 / Gemini系 の、中身のバージョン側の変化。新しいモデルが出たとき、何が変わりそうかを見ます。
情報源は、主軸3つについては OpenAI / Anthropic / Google の公式情報を中心に見ます。それ以外は、各社の公式ブログやニュースページなど、公式発表があったものに限って拾います。広く拾いすぎず、「これは知っとけ」だけ残す方針です。
この記事でやらないこと
- 最新ニュースの全件紹介(来月以降も、公式発表ベースで厳選します)
- プロンプトの細かい書き方
- 導入の成功談
- モデルごとの細かいベンチマーク比較
おわりに
今回は、生成AI・LLM・トークン・モデル・主なサービスの強みと使い方、そして連載で使う3つの視点までを整理しました。私自身もまだ使いこなしているわけではありませんが、言葉の意味が分かると、次の情報の入り方が少し楽になるはずです。
次回からは、月ごとに「これは知っとけ」トピックを、AI全体 / LLM / Model の3視点でまとめていこうと思います。



