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ウェブサイトやアプリの開発において、開発フェーズに注目が集まりがちです。

ただ正しく動くことをチェックするテストフェーズも、地味ではあるものの重要です。

プロジェクト管理ツールやGithubなどのコード管理やデプロイ自動化など開発体験はどんどん向上する中、テストはエクセルという会社や組織も多いです。私もエクセルやスプレッドシートでテストしてきました。

そんな私がQualityForwardのテスト管理のクラウドサービスを体験してみました。

実際にテスト管理のSaaSを試した体験談を共有したいと思います。

よくあるテスト管理って?

ソフトウェアやアプリケーション開発フローには必ずテストフェーズが含まれています。

よくあるテスト管理はどのように行われているかといえば、エクセルやスプレッドシートを使ったものが多いです。

Snipaste_2024-12-23_23-27-20.png

エクセル(スプレッドシート)にテスト項目や検証デバイス、想定動作をテストケースとして記述し、それぞれが想定通りの応答や表示になっているかチェックします。

日本ではまだまだエクセルを使ってテスト管理している会社や組織が少なくありません。

実はエクセルはテスト管理と相性がよい

そもそもエクセルはテスト管理と相性のよいアプリケーションです。

エクセルはテストのチェックシートが作りやすいUIで、テスト結果の集計やグラフ化もできます。

エクセル自体をほとんどの人が使ったことがあるため、エクセル自体の操作説明は不要で、テストの実施方法のみ説明で済むので、説明コストがかかりません。

またテスト管理のエクセルファイルはメール等で受け渡しできるため、テスト結果の納品物として提出しやすいです。

ただエクセルを使ったテスト管理にも欠点

しかし、エクセルを使ったテスト管理にも欠点があります。

  • テスト実施時や結果閲覧時に誤操作でセルを削除してしまう
  • パッとみて進捗状況がわかりづらい
  • 集計用関数がセルや行追加で範囲がズレて誤った数値に
  • テスト用エクセルの管理場所がバラバラで探しづらい
  • 同じテスト管理で複数ファイルが発生し、先祖返りしてしまう

組織拡大や開発が大規模化した際にこうした問題が顕在化してきます。

増員や人の入れ替わりなどでテスターが変わるタイミングなどでこの問題に直面し、テスト管理の本質的でないところに時間が取られてしまいがちです。

エクセル脱却!QualityForwardでテスト管理

エクセルでのテスト管理の欠点を解消するため、テスト管理ツールが誕生してきました。

そうしたテスト管理ツールの1つが、株式会社べリザーブが提供しているQulaityForwardです。

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QualityForward | HQW!

今回Qiitaのアドベントカレンダーでお題目として出ていて、無料プランも用意されていることを知って試してみました。

テスト管理ツールの存在は知っていたのですが、ほとんどのテスト管理ツールは期間限定の無料トライアルはあるものの、有料のみのものが多いです。

そんな中、QualityForwardは無料プランがあるので、期間を気にせずに実際のテスト管理で試してみることができます。

実際にQualityForwardを試してみた

そこでQualityForwardを試してみました。

Snipaste_2024-12-23_08-05-56.png

今回は特にテスト案件がないタイミングでしたので、一からテストプロジェクトを作成してみたり、雛形のテストケースをインポートして試してみました。

あらかじめサンプルとしてQualityForwardに用意されたSNSアプリのテストもあり、どんなふうに使うか試してみました。

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QualityForwardを試した感想

テスト管理ツール「QualityForward」を検証してみた感想は以下の5点です。

  1. 操作方法のガイドが丁寧でわかりやすい
  2. エクセルファイル取り込み可能
  3. テストフェーズ設定で過去のテストの流れを見える化
  4. レポートで進捗状況が一目で可視化
  5. QWikiで機能やテスト前提条件を共有

1.操作方法のガイドが丁寧でわかりやすい

新しいツール導入する上でネックとなるのが習熟コストです。

新たなツールを使ってテストする場合、従来のテスト方法と操作が変わるため、慣れる必要があります。

個々のテスターそれぞれに習熟コストがかかる上、理解が進んだメンバーがレクチャーする場合、教わるメンバーのコストと教えるメンバーのコストが生じます。

しかし、QualityForwardではガイド機能が搭載され、上記の課題を解消してくれます。

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テストプロジェクトの作成からテストスイート作成、テスト計画、テスト実行までやり方をわかりやすく示してくれます。

それぞれの項目がどのような手順で、どのように入力してよいか、ステップバイステップで解説してくれるので設定に迷うことがなくなります。

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そのおかげでマニュアルを読み込むコストなく、ガイドに従ってQuality Forwardで必要なテスト設定が完了しました。

2.エクセルファイル取り込み可能

色々なプロジェクトでエクセルを使ってテストを行ってきた場合、テストケースの雛形エクセルを用意しているケースも多いです。

そうした環境のユーザーにエクセルファイルの取り込み機能をQualityForwardは用意してくれています。

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エクセルファイルの取り込みを使えば、少し列を調整するだけで過去に使ってきたエクセルのテストシートをそのままインポート可能です。

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いちいちQualityForward上でコピペする必要なく、エクセルの列の位置や項目を調整するだけで過去のテスト事例や雛形を活用できます。

エクセルでテストを行ってきた私にとってありがたい機能です。

3.テストフェーズ設定で過去のテストの流れを見える化

QualityForwardにはテストフェーズという、テストを一定の目標や時期で区切る機能があります。

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ローンチのタイミングでのセキュリティテストや回帰テスト、また大きなバージョンアップ実施時などのフェーズを設けてテストすることができます。

エクセルだとシートを増やしたり、別ファイルを用意したりしてテストフェーズを設けますが、その結果、管理対象が増大化してシートやファイルを探す手間がかかりました。

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QualityForwardのようにテストフェーズ機能があると、テストタイミングがきちんと整理されて、過去のテスト履歴が追いやすくなったと感じました。

4.レポートで進捗状況が一目で可視化

QualityForwardのレポート機能では、テストフェーズごとのテスト進捗状況が一目でわかるようになっています。

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収束曲線のグラフや実績推移表などテスト状況がレポート出力されます。

個人的にありがたいのはレポートの見方についても分かりやすい解説があることです。

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それぞれのレポートはどういうことを可視化しているか説明があるので、レポート内容が理解できないことを防止できます。

テストさえ実施すれば、レポートが自動的に生成されるので、これをベースにテスト結果の成果物を手間なくアウトプット可能です。

さらにアラート機能で進捗遅れが通知されるので、テスト実行状況が芳しくない場合の対策もすぐに打てます。

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5.QualityForward内Wikiで機能やテスト前提条件を共有

QualityForwardにはwikiページを作成する機能があります。

このwikiを使えば、チーム内でのドキュメント共有が可能です。

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ドメイン知識が少ないテストユーザー向けにアプリケーションがどういったものか解説したり、テストの前提条件など記載して共有します。

わざわざワードや別ツールに移動せずにQualityForward内でWikiを準備できて、認識を揃えることができます。

エクセルによるテスト管理と比較した3つのメリット

エクセルでテストしてきた私からすると、QualityForwardでテストするメリットは非常に大きいと感じました。

今回の検証でエクセルによるテスト管理と比較して3つのメリットがあることを体感しました。

まず1つ目はテストに関する情報がQualityForward上に集約されているため、ファイルサーバーやクラウドドライブ上でテスト用ファイルを探す手間がありません。

情報が集約されることでテスト業務以外で発生する、エクセル探索などの負担が軽減できます。

※ただテストスイートやテストフェーズを横断検索できるとよりうれしいです。

次に2つ目は誤操作によるオペミスの減少です。

エクセルの場合はテストスイート作成後、テスト実施時やテスト結果確認時も誤操作による削除や書き換えのリスクがつきまといます。

Snipaste_2024-12-23_23-29-57.png

しかし、QualityForwardではテスト実施時にテストスイートで作成した項目は編集できないため、そうしたミスが発生しません。

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またテスト結果を入力すると、自動的にテスト実施者と実施日も入るのは入力負担が軽減されます。

誤操作があとから発覚したときのリカバリ作業もないので、安心です。

3つ目はレポート機能で進捗状況の可視化と成果物の工数軽減です。

エクセルでテスト管理する場合、関数やグラフなど駆使して進捗管理用のレポートをシート上で作成する必要がありますが、シートの構造が変わると動作しなくなることも多かったです。

一方、QualityForwardではデフォルトのレポート機能で進捗が一目でわかるようになっています。

また、レポートがすぐにアウトプットできるので成果物の作成負担も大幅に減らせそうです。

このようにエクセルによるテスト管理で発生していた問題点がQualityForwardだと解消されて、テスト以外の本質的でない作業の負担を大きく減らすことができました。

他のテスト管理ツールと比較した場合のメリット

今回はQualityForwardのみ検証した状態で他のテスト管理ツールを試せたわけではありません。

ただ、他のテスト管理ツールを調べてみて感じた、QualityForwardのメリットは 「試しやすさ」 です。

テスト管理ツールの多くは前述した通り、有料プランのみのツールが多いです。

無料で試せるものもありますが、30日限定だったり、ユーザーが1人だったりと制限事項があります。

その点、QualityForwardはユーザー4人まで試せて、無料期間の縛りはありません。

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最大累積テスト結果数は3000件という無料プランの制限事項はありますが、これだけあれば、複数のプロジェクトで十分試すことができます。

テスト管理ツールはプロジェクトにおいて費用対効果が見えづらく、「導入して効果があるか?」と不安に感じるケースも多いです。

しっかり無料プランでいくつかのテストを試し、他メンバーも含めて導入効果を体感した上で導入できるのは、テストツール導入を迷うユーザーにとってありがたいと感じました。

また、QualityForwardには無料プランと有料プランの2種類のみでシンプルな料金体系も、他のテスト管理ツールよりもわかりやすかったです。

終わりに

今回、これまでエクセルやスプレッドシートでテスト管理してきた私が、テスト管理ツールのQualityForwardを試してみて、感想をまとめてみました。

エクセルはテスト管理に相性がいいものの、あくまで表計算ツールのため、テスト管理で利用すると不便なポイントがいくつもあります。

一方QualityForwardはテスト管理ツールなので、エクセルで起こり得る問題点はカバーされており、テスト業務に集中できる環境を提供してくれます。

さらにQualityForwardは無料プランが充実しており、本格導入する前にテスト管理ツール導入効果を体感できる点も魅力です。

ぜひエクセルでテスト管理している人はQualityForwardでテスト管理が楽になることを無料プランで体験してみてください!

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