【ITパスポート】システムの評価とIoT・組込みシステム、ソリューションビジネスについて(3-4~3-6)
まえがき
ITパスポートの勉強をしているので、復習として記事にまとめました。
理解しやすいようにまとめたため、教材と一部説明が異なります。
今回は3章の続き、「システムの評価」「IoTシステムと組込みシステム」「ソリューションビジネスとシステム活用促進」(3-4~3-6)についてまとめます。
使用教材
令和8年 イメージ&クレバー方式でよくわかる
かやのき先生のITパスポート教室
https://gihyo.jp/book/2025/978-4-297-15243-7
システムの評価
システムの信頼性設計
フォールトアボイダンス:構成要素の品質や信頼性を高めることで、そもそも故障が起こりにくいようにする考え方のこと。
フォールトトレランス:故障が起きることを前提に、故障が発生しても正常に機能を維持できるよう備える考え方のこと。
フォールトトレランスに基づく設計思想
フェールセーフ
故障が発生した際に、被害を最小限に抑える安全側へ制御する設計思想のこと。
例:信号機が故障した場合に全灯を赤にする。
フェールソフト
故障が発生した部分を切り離し、機能を縮小してでも運転を継続する設計思想のこと。
例:飛行機のエンジンが一部停止しても、残りのエンジンで飛行を継続する。
フールプルーフ
利用者が誤った操作をしても、危険な事故につながらないようにする設計思想のこと。
例:ドアが完全に閉まらないと洗濯機が動かないようにする。
システムの経済性
- イニシャルコスト:システムを導入する際にかかる費用のこと
- ランニングコスト:システムを運用、維持していくためにかかる費用のこと
- TCO(Total Cost of Ownership):イニシャルコストとランニングコストを合わせた、システムの総保有コストのこと
ベンチマークテスト
システムやソフトウェアの処理性能を比較するために、共通の基準(指標)を用いて測定するテストのこと。
IoTシステムと組込みシステム
IoT(Internet of Things)
あらゆるモノがインターネットに接続され、情報のやり取りを行う仕組みのこと。
センサとアクチュエータ
- センサ:温度、光、圧力などの物理的な情報を検知し、電気信号に変換する装置のこと
- アクチュエータ:電気信号を受けて、動き・振動・熱などの物理的な動作に変換する装置のこと
エッジコンピューティング
IoT機器の近く(末端=エッジ)でデータ処理を行うことで、サーバへの負荷や通信の遅延を減らす技術のこと。
M to M(Machine to Machine)
人を介さずに、機械同士が直接通信してデータをやり取りする仕組みのこと。
アクティビティトラッカ
身につけて活動量(歩数、心拍数、睡眠など)を計測する機器のこと。
テレマティクス
自動車などの移動体に通信機能を組み込み、リアルタイムに情報のやり取りを行う技術やサービスのこと。
コネクテッドカー
インターネットに常時接続された自動車のこと。
走行データの収集や、遠隔でのソフトウェアの更新などに活用される。
自動運転の水準
自動運転の技術レベルを、運転主体や自動化の範囲によって段階分けしたもののこと。
| レベル | 内容 |
|---|---|
| レベル0 | 運転自動化なし。ドライバーがすべて操作する |
| レベル1 | 運転支援。アクセル・ブレーキ操作など一部を支援する |
| レベル2 | 部分運転自動化。複数の運転操作を同時に支援する |
| レベル3 | 条件付運転自動化。特定条件下でシステムが運転し、緊急時はドライバーが対応する |
| レベル4 | 高度運転自動化。特定条件下でシステムがすべて運転する |
| レベル5 | 完全運転自動化。あらゆる状況でシステムがすべて運転する |
エネルギーハーベスティング
周囲の光、振動、熱などの微小なエネルギーを収集し、電力に変換する技術のこと。
HEMS(Home Energy Management System)
家庭内のエネルギー使用状況を見える化、制御するシステムのこと。
スマートメータ
通信機能を備えた電力メータのこと。電力使用量を自動で計測し、遠隔から検針できる。HEMSと連携して使われることが多い。
PoCとPoV
- PoC(Proof of Concept):新しい技術やアイデアが実現可能かどうかを検証する試作、概念実証のこと
- PoV(Proof of Value):新しい技術やアイデアが実際に価値を生み出すかどうかを検証すること
LPWA(Low Power Wide Area)
低消費電力で広い範囲の通信を可能にする無線通信技術のこと。
IoTセキュリティ
IoT機器は数が多く管理が行き届きにくいため、専用のセキュリティ対策が必要とされる。
主な対策
- 初期設定のID・パスワードを変更する
- ファームウェアを常に最新の状態に保つ
- 使用しない機能やネットワークポートを無効にする
- ネットワークを分離し、外部からのアクセスを制限する
IoTセキュリティガイドライン
総務省とIPA(情報処理推進機構)が策定した、IoT機器やシステムの企画・設計から運用・廃棄までの各段階で求められるセキュリティ対策の指針のこと。
組込みシステム
家電や自動車などの機器に組み込まれ、特定の機能を実行するために作られたコンピュータシステムのこと。
マイクロコンピュータ(マイコン)
CPU、メモリ、入出力回路などを1つの半導体チップに集積したもののこと。
組込みシステムの中核として使われる。
ファームウェア
ハードウェアを制御するために機器に組み込まれた基本的なソフトウェアのこと。
ROMなどに書き込まれ、必要に応じて更新される。
ソリューションビジネスとシステム活用促進
ソリューションビジネス
企業の抱える課題に対して、ITを活用した解決策(ソリューション)を提供するビジネスのこと。
ハウジングサービスとホスティングサービス
| ハウジングサービス | ホスティングサービス | |
|---|---|---|
| 機器の所有者 | 利用者 | 事業者 |
| 設置場所 | 事業者のデータセンター | 事業者のデータセンター |
| 特徴 | 利用者が用意した機器を設置、運用できる | 事業者が用意した機器を借りて利用する |
クラウドコンピューティング
インターネット経由でサーバやソフトウェアなどのITリソースを、必要な分だけ利用できる仕組みのこと。
オンプレミス:サーバやネットワーク機器などのITシステムを、自社の建物(社内)に設置して運用・管理する方式
オンプレミスとの比較
| クラウド | オンプレミス | |
|---|---|---|
| 初期費用 | 少ない(月額・従量課金) | 大きい(自社で機器を購入) |
| カスタマイズ性 | 事業者の提供範囲内 | 自由度が高い |
| 運用・保守 | 事業者が実施 | 自社で実施 |
| 種類 | 提供されるもの | サービス例 |
|---|---|---|
| IaaS(Infrastructure as a Service) | サーバやネットワークなどのインフラ | Amazon EC2、Google Compute Engine |
| PaaS(Platform as a Service) | OSやミドルウェアなどのプラットフォーム | Google App Engine、Microsoft Azure App Service |
| SaaS(Software as a Service) | アプリケーションソフトウェア | Gmail、Microsoft 365、Salesforce |
SOA(Service Oriented Architecture)
業務機能をサービスの単位で部品化し、それらを組み合わせてシステムを構築する考え方のこと。
クラウドサービスの注意点
可用性やセキュリティを事業者に依存すること、データの保存場所やベンダーロックイン(特定事業者への依存)などに注意する必要がある。
対策
- SLA(サービス品質保証)の内容を確認する
- 定期的なバックアップ体制を確認する
- 互換性のある技術を選び、ベンダーロックインを避ける
- 契約内容やセキュリティ対策を事前に精査する
ISMSクラウドセキュリティ認証
クラウドサービス事業者向けの情報セキュリティ管理の認証制度のこと。ISO/IEC 27017に基づき、クラウド特有のセキュリティ管理策が適切に実施されているかを認証する。
システム活用促進
デジタルディバイド
情報技術を利用できる人とできない人との間に生じる格差のこと。
ゲーミフィケーション
ゲームの要素(ポイント、ランキングなど)を、ゲーム以外の分野に応用して利用者の意欲を高める手法のこと。
情報リテラシー
情報を正しく収集、分析、活用する能力のこと。
試験によく出るポイント
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| フォールトアボイダンス | 品質や信頼性を高めて、故障が起きにくくする考え方 |
| フォールトトレランス | 故障の発生を前提に、冗長構成などで機能を維持する考え方 |
| フェールセーフ | 故障時に安全側へ制御する設計思想 |
| フェールソフト | 故障部分を切り離し、機能を縮小して運転を継続する設計思想 |
| フールプルーフ | 誤操作をしても事故につながらないようにする設計思想 |
| TCO | イニシャルコストとランニングコストを合わせた総保有コスト |
| エッジコンピューティング | IoT機器の近くでデータ処理を行い、サーバ負荷や遅延を減らす技術 |
| LPWA | 低消費電力で広範囲の通信を可能にする無線通信技術 |
| IaaS・PaaS・SaaS | インフラ/プラットフォーム/ソフトウェアに対するサービス |
| ISMSクラウドセキュリティ認証 | クラウド特有のセキュリティ管理策を認証する制度 |
| デジタルディバイド | 情報技術を利用できる人とできない人との間の格差 |
あとがき
今回は、3章の「システムの評価」「IoTシステムと組込みシステム」「ソリューションビジネスとシステム活用促進」についてまとめました。
フェールセーフ・フェールソフト・フールプルーフといった設計思想の違いや、IaaS・PaaS・SaaSの提供範囲の違いは、選択肢を見分ける上で特に重要なポイントだと感じました。
次回は4章「ネットワーク」の内容に入ります。