Travis CIのプラン改定
私はPhoto Location Mapというアプリケーションの開発でTravis CIを使っています。
2020/11/20に、Travis CIから次のメールが届きました。
すでに使っているのにWelcome to Travis CIとはなんぞやと思いメールを読み進めると、どうやらプラン改定により「10000 creditを使い切るまではビルドできる」というプランに変更されたようです。この10000 creditが与えられるのは使い始めるタイミングのみで、使い切ったらおしまいのようです。元々は「public repositoryなら制限なしにビルドできる」というプランでした。
プラン改定の詳細はTravis CI Blogの記事に書かれています。私と同様にPublic repositoryのみ使っている場合は、"Building on a public repositories only"というセクションを読むといいと思います。
この10000 creditですが、UbuntuとmacOSのビルドをそれぞれ7回ずつすると、もう6620 credit使ってしまいました
このままではすぐに使い切ってしまいます。
CIしつづけるためには、次のいずれかが必要になりました。
- Travis CIの有料プランに加入する
- Open-source planに加入する
- 他のCIサービスに移行する
有料プランはconcurrencyによって異なりますが、いずれも無償のアプリケーションを開発している身としては結構な額です。
他のCIサービス(GitHub Actionsが有力候補?)に移行するのもありですが、
物は試しに、Open-source planを使えないかとメールしてみることにしました。
Open-source planの申し込み
Welcome to Travis CIのメールのcontactのアドレスにメールを送ると、次のメールが帰ってきました。
要約すると、非商用のOpen Source projectsについてはOpen Source/Educational用のプランがあるが、OSSについては次の要件を満たす必要があるとのことです。
- You are a project lead or regular committer (latest commit in the last month)
- あなたはプロジェクトリードもしくは定期的なコミッターである必要がある。(先月にコミットしている。)
- Project must be at least 3 months old and is in active development (with regular commits and activity)
- プロジェクトは作成後3ヶ月以上経過している必要があり、現在開発中である必要がある。(定期的なコミットと活動があること。)
- Project meets the OSD specification
- OSD specificiationを満たす必要がある。
- Project must not be sponsored by a commercial company or organization (monetary or with employees paid to work on the project)
- プロジェクトは商業目的の会社や組織によって出資されていてはならない。(金銭が発生したり、プロジェクトの作業のために給与が発生する従業員が関わっていてはならない。)
- Project can not provide commercial services or distribute paid versions of the software
- プロジェクトは商用サービスや有料版のソフトウェアを提供してはならない。
英語が原文で、日本語は私の意訳です。
私が開発しているPhoto Location Mapについては、これらの要件を満たしているので、Open sourceプラン申込みの手続きを進めたいとメールして、まだ返信をもらっていない状況です。
アップデートがあれば、この記事に追記したいと思います。
余談
今まで無料で使わせてもらっていたので有り難かったのですが、非商用のOpen Source projectsに限り、それもそれなりに細かい条件があるあたり、Travis CIが無料サービスを提供しようというトーンが落ちているように感じます。以前は「Open Source projectsはサポートする」という話で、public repositoryについては太っ腹に無料プランをを提供していたので、方針が変わったのだと思います・・・。
2020/11/28 追記
「まだ審査中だが、当面の間サービスを使ってもらうために50000 credit付与した」という旨のメールが来ました。
・・・ですが、GitHub Acitonsを使えるようにしたので、そちらで問題がなければもう完全に移行してしまおうかと思っています。
CIできないまま開発を続けるのもどうかと思ったのと、open-source planは定期的にcreditが付与されるプランのため、その期間ごとにビルドの回数に制限がかかるためです。
GitHub Actionsは、public repositoryならビルドの回数に制限はありません。
Open-source planが使えるかどうかについては、まだ様子を見ようと思っています。
2022/04/27 追記
2022/04/27時点で、何もアップデートはないです。
GitHub Actionsは引き続き快適に使えています。
Travis CIにはお世話になりましたm(_ _)m