AUG Tokyoとは
Atlassianのユーザーによるコミュニティ
- ツールの使い方をとことん共有し、利用者全体の日々の作業効率をあげる
- ツール管理者の孤独な戦いの脱却
- 先人の知恵の共有
- AtlassianはもちろんDevOps、チームビルディングなどの発信の場の提供
イベントページ
全体通しての感想
・Yahoo!JAPANの方のお話がとても具体的な内容で、苦労や工夫がとてもわかりやすかった
・普及に向けて重要なことで、印象に残ったこと
社内ニーズに応えること。仲間をつくること。サポート体制をつくること
・JiraはエンタープライズCloudに戦略的に投資していく方針の模様
・次世代Jiraプロジェクトでは、Jira Administrator の役割は変わっていく。
より良い活用ができるようにコーチングする。
革新的な業務ができるように他ツールとのインテグレーションを推進していく。
・最近の数回の中ではとても参加者が多かった。懇親会も盛り上がって、Atlassianユーザの活気を感じました!
セッション毎のメモ
Session1
部署を越えた情報共有の取り組み by Masahiro Taguchi Yahoo!JAPAN
田口さん:Yahoo!のSWATに所属
ヤフーにおける技術的な課題を横断的に解決していくエンジニア集団
講演資料
メインメッセージ
・自分たちから動いて仲間を増やしていく
・最初に使ってくれる人を大切に
・ツールではなく、社内ニーズに応えることが重要
この取り組みが生まれた背景
技術的な情報が散在していた。部署に閉じてしまう。
冗長なドキュメント…
情報の格差…
「社内で、部署によらず、気軽にTipsを共有する場を作ろう!」
他社製品導入のヤフーの独自課題
・浸透するために時間と労力がかかる(人数 8,000人)
・新たにお金が必要。ライセンス料などなど。
・Confluenceが既にヤフーの中で使われていた。差別化が難しい。
→Confluence上に作ってしまおう!となった。
仕掛け
Tipsを作成したら、社内のチャットツールに自動連携
ランキング表示
いいね!のストック
導入時の課題と取り組み
・最初は書く人がほとんどいなかった
→導入者がとにかくたくさん書く。
・ハードルが高いように思われてしまう
→CSS適用して柔らかい雰囲気で。
テンプレートによる簡略化
・Tipsを描くが継続しない
→いいね数ランキングを通知。ランキング上位のTipsにはステッカープレゼントなど。
★結果★
・1,000人近くの人が閲覧
・70人以上の人がTipsを書いた
作成されたTipsの例
・MarkdownをConfluence形式に変換するサービスを作った
・とっさのConfluence 情報をすばやく見つける方法
→キーボードショートカット:g+r
・半熟卵の天ぷら100円
→社内食堂の半熟卵の食べ方が難しい。それに対する最適解。そしたら食堂の半熟卵が売り切れた。
こういう、ライトな感じのネタもOK。結構ウケた。バズったらしい!!
今後の展望
・書いてくれた人の情報を可視化
・Tipsを書くことがステータスになるように。
QAコーナー
①プロジェクト個別のスペースには書くけど共有スペースには書かない、というケースはあるはず。
→SWATチームが、個別のスペースに書かれた内容で、共有スペースに書いたほうが良さそうなものを発見したら、書いたひとに、共有スペースにも転載してもらうようにお願いしたり、と働きかけをした
②半熟卵の食べ方はどのようにして生まれた?
→4月入社の新人が、7月に書いた。
フレッシュな人。まだ染まっていない人にアプローチするのが一つの手かも!
③Tipsの更新
→投稿者に更新を任せるようにしている
投稿内容に対してコメントを行うことはできている
新着のみをSlack通知しているので、古いものは気づかれにくい、という課題はある
④どんな人が書いている?
・継続的な更新:エンジニア
・単発のもの:非エンジニアの人が多い印象
Session2
非エンジニア組織におけるJiraの活用の軌跡 by Ken Asou Yahoo!JAPAN
財務統括本部財務企画本部購買部
15年間。アウトソーシングを推進する。
入ってきたパートナーさんのパフォーマンスを高める取り組み。
今年からは購買部で活動。
社外活動。マインドフルネス
https://mindful-leadership.jp/mbcc/
メッセージ
・Jiraの概念を理解する。専用ツールではなく汎用ツール。
・提供する側のサポート体制
・組織内でのJiraの理解者を立ち上げる
・組織の身の丈にあった伝え方を理解する
・利用者の声を広い常にアップデートさせる
背景
購買部。取り扱う対象は文房具からビルまで。
購買部でのJiraの活用
①バイヤーの案件管理
②発注・請求処理の進捗管理
③部内のコミュニケーション
①バイヤーの案件管理
・全ての案件をJiraにまとめる
・タスク管理において、バイヤーは、まずJiraをみる。
・案件の確認精度があがる
※一方で、全ての案件がJiraに適しているわけではない。
→複雑な対応が求められるもの:Jira
かんたんに終わるもの:別のツール
・ダッシュボードをカスタマイズ
・進捗ごとのガジェットの設定とページ内の配置
②発注・請求処理の進捗管理
見積→交渉→決済 ソーシング領域
発注→支払い パーチェシング領域
1発注案件=1ストーリーチケット
注文書をつくる作業:承認ルートを通すプロセス=サブタスクを工程ごとに作成
支払いの処理=タスクチケットを課題リンクで
この構成をどうやって作成している?
→RPA。チケットの自動作成。
10ヶ月で2700件(ストーリー)のタスクを処理できている。
③部内のコミュニケーション
購買に関わる手続きを知っていないといけない。
Confluenceにも書き込もうとしているが、ドキュメントを書く時間がなかなか作れない。
業務情報ポータルページでのJIRAの活用
お知らせフォームとしてJIRAチケットを表示
・チケット作成時に新着情報として表示される
ご意見箱
・Confluenceページの中にHTMLフォームを埋め込む。
・非常にシンプルな項目の構成で情報を入力できるようにする
・送信ボタンを押すことでチケットが起票され、Confluenceページの別の場所に表示される
Jira導入の印象
<恩恵>
・複雑なタスクの管理ツールの導入が柔軟に実現できる
・活用フィールドが幅広い。カスタマイズ
<課題>
・表記項目がわかりづらく、直感的に使えない(固定の表示文言とか)
・多機能ゆえに覚える量が多く(思われがち)挫折する
Jiraを活用するためのヒント
・Jiraの概念を理解する。専用ツールではなく汎用ツール。すぐにはできない。
→一定の取組の時間は必要。
理解が進んでくれば、利用する側が要望などを出してくれる。
・提供する側のサポート体制
・組織内でのJiraの理解者を立ち上げる
・組織の身の丈にあった伝え方を理解する
・利用者の声を広い常にアップデートさせる
QA
・Jiraの編集画面を使いたくない!という声に対してどうする?
→HTMLフォームでRESTで起票
入力フォームと手順書を、Confluenceの左右並びに表示させる
テンプレートチケットをコピー作成で作業を軽減
・カスタマイズの範囲
→ワークフロー、項目の追加は制限している。
その中でも、使い方の工夫次第で、活用ができる!
Session3
New Jira Cloudの誕生 by Martin Verga atlassian
講演資料
Next-gen のヒストリー
・最初は、サーバもクラウドも、同じコードべースだった
・今は、サーバとクラウドは、別のコードベースになった
・クラウドチームは、クラウドの製品をつくることに集中できるようになった
・500+の顧客インタビュー、製品のフィードバック
アジャイルの進化
・2017年にレトロスペクティブを行った
・アジャイルのプロセスはあまりフレキシブルではない
→ScrumやKanbanを使って、そのルールをフォローしたから
・最高のチームはプロセスを良く変える
その上では、管理者はバリアーになってしまう
利用者が柔軟に変更できるようにならないか!?
・管理者でなくてもできること
・プロジェクト作成
・ワークフロー編集
・機能のON/OFF
・課題タイプ、カスタムフィールドの追加が可能
新しい機能
・Epicカラー選択
・サブタスクも追加された
・ソースコードインテグレーション
→GitLab、Slack などなど
公開ロードマップ
エンタープライズプラウド
・クラウドユーザ:5000人
・パフォーマンス指標
・Atlassian Access
Atlassianは今後、エンタープライズクラウドに注力していく
QA
・Jira Administrator の役割が、次世代Jiraプロジェクトでは、利用者に委譲されている。Atlassianは、Jira Administrator にどのような役割を期待しているのか?
→もっと上位の仕事をしてもらいたい。コーチングで利用者をサポートする。他ツールとのインテグレーションを推進して新しい仕事を可能にしていく。このような役割を期待したい。