はじめに

私が実際に工場長として現場メンバーをマネジメントしてきた経験から、Raspi導入による経営面でのメリットを紹介します。

1. NG画像・データを記録し、即時に閲覧できる

Raspiであれば、NGになった製品の画像を保存し、さらにNG発生時の 日時・シフト・品番などの細かい情報 もデータベースにリアルタイムでアップロード可能です。

これらの情報は VNC ViewerでPCからリモートアクセスすることで簡単に閲覧可能ですし，データベースの情報についてはExcle上で取り扱うことも可能。
(Keyenceの既製品で上記を行う場合，IVカメラとRDBユニットが必要となるので，どうしても高額になります)
この仕組みは2.にも関連してきます。

2. 経営陣がリアルタイムに実態を把握できる

工場のマネジメントシーンとしてあるあるなのが下記のような状況。

現場でデータを手で集計
Excelに手入力してまとめる
PowerPointに貼り付ける
会議で報告
経営陣から見ると「こうではなくて，もってこういう切り口のデータが欲しんだけどな，，」となり
1から4を繰り返し，翌週の会議で報告し直し
再度経営陣から「そうではなくて，，，」　の繰り返し
こんな具合で膨大な無駄な工数が投入される，という失敗を多く経験してきました。
RaspiにはVNC Viewerで誰でもアクセスできるため，自動収集したデータを直接覗きに行けば，経営陣がいつでも直接データを確認できます。
「長いリードタイムをかけて情報を把握する」ではなく，「リアルタイムで正しい情報を共に確認分析->考察->対策のフェーズに進める」へ。これはマネジメントする側としてもされる側としてもお互いノンストレスですし，何より有意義です。
結果として、人や時間を「資料作り」から「改善行動」にシフトできます。

まとめ

Raspberry Piの導入は単なる「安価なIoT端末」ではありません。

画像処理とデータベースアップロードシステムを安価で導入可能
無駄を省き、経営がリアルタイムで正しい情報を把握できる仕組み

つまり、Raspiの導入により，単に画像処理を安価に行えるだけでなく，IoT化が進むことで経営陣と現場サイドのコミュニケーションがより円滑になります。