Medplumとは何か?
Medplum は APIファースト・FHIRネイティブなオープンソースの医療プラットフォームで、「Firebaseのようにバックエンドの複雑さを隠しながら、医療アプリをすぐに作り始められる」開発環境を提供します 。
- 医療アプリの高速な構築、テスト、展開が可能
- 完全FHIR標準準拠、REST APIでデータのやり取りが可能
主な特徴と強み
1. FHIRネイティブ&APIファースト
FHIR形式でデータを一貫管理。REST/GraphQLに対応し、EHR連携や他システムとのデータ交換がシームレス
2. 認証・認可、セキュリティ対応済み
OAuth2/OpenID/SMART on FHIR認証、HIPAAとSOC2準拠、ペネトレーションテスト実施済
3. オープンソース&セルフホスト可能
Apache 2.0ライセンス。GitHubでコード公開、AWS/GCP/Azure/オンプレミスでホスティング可能
4. 拡張可能な自動化機能(Bots & Tasks)
ワークフロー用のBot(サーバレス関数)やTaskリソースで自動化ルールや通知が構築可能
典型的なユースケース
-
カスタムEHR / プロバイダーポータル
診察記録、オーダリング、スケジューリング、チャート、メッセージング機能の構築 -
患者ポータル
記録閲覧やメッセージ送信、予約機能などのフロント機能をReactで実装 -
リモートモニタリング / ラボシステム
データ収集、検査結果、機器連携などを構築。Titanや診断系での導入実績あり -
AI・診断支援
Rad AI、Summer HealthなどでのAIレポート自動生成やチャート支援が展開済
メリットと注意点
メリット
- 開発スピードが非常に速く、ヘルステック開発の障壁が大幅に低減
- 拡張性と柔軟性が高く、独自ワークフローの実装も容易
注意点
- 医療やクラウドインフラの専門知識はある程度必要
- セルフホスト時はセキュリティやログ監視を自前構築する責任あり (ただし、Medplumのプランを利用すれば、自身で環境構築する必要はありません。)
表:Medplumでできること
分野 | 内容例 |
---|---|
EHR連携・API | FHIR API、SMART on FHIR対応で他EHRとの接続が可能 |
ワークフロー自動化 | Bots/Tasksで通知・リマインダ・処理自動化 |
患者/プロバイダー向け機能 | メッセージ、予約、チャート、問診票フォーム |
セキュリティ・コンプライアンス | HIPAA・SOC2準拠、認証・監査ログ対応 |
誰が使うべき?
- スタートアップや病院、クリニックの 開発/IT担当者
- ヘルステック事業者:独自EHRやポータル機能をスピーディに実現したい企業
- 研究・教育機関:FHIRや医療情報開発の学習/実践に最適なオープン環境
- 既存EHRに縛られない拡張性を求める組織
- AI診断、リモートモニタリング、ラボ統合など先端機能を持つ医療アプリを作りたい開発者