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EvidenceLintでExcelのテスト証跡をレビュー前にチェックする

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Last updated at Posted at 2026-10-03

Excelのテスト証跡で、結果欄の空白や画像の貼り忘れを、提出前にまとめて見つけたい。
EvidenceLintは、テスト結果とスクリーンショットをまとめた.xlsxを読み込み、未入力・証跡不足・完全に同じ画像の重複を確認候補として一覧にするWindows向けツールです。
対象のシートや列を指定して解析すると、どのテストのどこを見直すかが分かり、HTML・CSV・JSONにも出力できます。
元のExcelは変更せず、最後は人がテスト内容と照らし合わせて判断します。

EvidenceLintの入力と設定、解析、見直しの流れを示す説明図

図1 .xlsxを選び、配置を設定して解析し、見直す箇所を一覧で確認する流れです。概要を説明する図で、アプリの実画面ではありません。

この記事では、EvidenceLintの開発者として、何を確認できるか、どのように使うか、どこから人の判断が必要かを紹介します。まずは3つの記入例で仕組みをつかみ、そのあと実際の画面を見ていきます。

1 何をチェックするツールなのか

ここでいう「証跡」は、テストの結果を後から確かめるために残した画面などの記録です。結果欄にOKと書かれていても、画像が抜けていたり、別のテストの画像が貼られていたりすると、レビュー時に確認が必要になります。

EvidenceLintでは、テストを識別するCase ID列、結果を記録するResult列、証跡画像の配置を指定します。その設定に沿って、空欄や対応する埋め込み画像の有無、画像データの完全一致などを調べます。

たとえば、次の3つは機械的に確認できます。

  • Resultが未入力になっている
  • PASSまたはOKのケースに、対応するサポート対象の証跡画像が見つからない
  • 異なるCase IDに、バイト列が完全に一致する画像がある

ほかにも、Case IDの重複、結果が未入力なのに証跡があるケース、孤立した証跡、指定した必須metadataの未入力などをチェックします。非表示行やAutoFilter範囲についても通知します。

ただし、「この画面でテストの成功を証明できるか」は、期待結果を知ったうえで判断する必要があります。検出結果は、その判断を始めるための手掛かりとして使います。

2 ログインテストの3つの記入例で考える

架空の会員サイトで、次の2つをテストする例を考えます。

  • T-01:正しいIDとパスワードでログインすると、マイページが表示される
  • T-02:間違ったパスワードではログインできず、エラーが表示される

どちらも期待どおりの動作なら、結果はOKです。T-02では、エラーが表示されることを確認できればOKになります。

以下の3枚は、それぞれ別の記入例です。サイト画面とExcel風の記録は説明用に作成した架空のもので、実在の顧客データやEvidenceLintの実画面ではありません。赤枠も説明のために付けています。

例1 画像はあるのに結果が空欄

例1 正しいIDとパスワードでマイページを表示するテストで結果欄が空白になっている

図2 T-01にはマイページの画像がありますが、結果が記入されていません。

機械で見つけられるのは、結果欄が空欄だという状態です。画像があるだけでOKを補完することはしません。人が確認したいのは、単なる記入忘れなのか、テストの確認自体が終わっていないのか、という点です。

例2 結果はOKなのに画像がない

例2 誤パスワードでエラーが出るテストで結果はOKだが画像がない

図3 T-02は期待したエラーが出たとしてOKになっていますが、証跡画像がありません。

この例では、各テストの画面を残すルールにしています。結果は記入済みでも、対応する画像が見つからなければ確認候補になります。貼り忘れなのか、別の場所に保存しているのかを確かめます。

必要な証跡の種類や保存場所は帳票によって異なるため、判定を見る前に、その帳票のルールとEvidenceLintの設定が合っているかも確認します。

例3 異なるテストに同じ画像がある

例3 正常ログインと誤パスワードのテストに同じマイページ画像が貼られている

図4 マイページが出るT-01と、エラーが出るT-02に、同じマイページ画像が貼られています。

EvidenceLintが調べるのは、画像データの完全一致です。T-02の期待結果を読んで「必要なのはエラー画面」と判断したわけではありません。

この例なら、T-02の画像を人が見直したくなります。一方で、共通の画面を複数のケースで使うこともあります。重複を見つけたら、貼り間違いか、理由のある再利用かを確かめます。

3 実際に解析して結果を見る

ここからは、公開している架空サンプルと実製品の画面です。前節のT-01・T-02とは別のブックを使っています。図5・図6は旧バージョン1.0.0の英語UIで取得した例で、1.1.0で再取得した画面や検証結果ではありません。現行1.1.0は日本語・英語の表示切替に対応しています。

入力と配置を設定する

配布ZIPを展開してEvidenceLint.App.exeを起動します。現行1.1.0では、初回に利用条件と第三者ライセンスを確認し、同意してから解析へ進みます。日本語・英語の表示を切り替えられます。続いて.xlsxを選び、Test sheet、Case ID、Result、Evidence modeなどをブックの構成に合わせます(以下の画面例と項目名は旧1.0.0の英語UIです)。

EvidenceLintの実画面 Test sheetがInlineTests Case IDがA列 ResultがB列に設定されている

図5 公開サンプルの入力設定画面です。InlineTestsシート、Case IDはA列、ResultはB列で、画像はテスト行に配置されています。

証跡の関連付けには、テスト行に画像がある配置と、別の証跡表の行にCase IDがある配置があります。手元のブックに合う方式を選んでから「Run analysis」を実行します。

ここで特に注意したいのが、読み取り範囲です。テスト表・証跡表は2行目以降を読み取ります。1行目のデータは対象外で、開始行・終了行を画面で変更する機能はありません。

Findingsで見直す場所を絞る

EvidenceLintの実画面 架空サンプルのFindingsに8件の指摘が表示されている

図6 公開サンプルのFindings画面です。Errors 2件、Warnings 5件、Info 1件の計8件が表示されています。

一覧には、重要度を示すSeverity、判定規則のRule、シート名、行、Case IDなどが表示されます。このサンプルでは、次の結果を確認できます。

  • IN-004のResult未入力を、ResultMissingとして表示
  • IN-003に対応するサポート対象の画像がない状態を、PassWithoutEvidenceとして表示
  • 異なるCase IDにある完全一致画像を、ExactDuplicateEvidenceとして表示
  • 結果未入力のケースに付いた証跡、非表示のテスト・証跡行、AutoFilterについても表示

8件は指摘の数です。同じケースに複数の指摘が付くため、テストケース数とは一致しません。Case ID重複もチェック対象ですが、この画面には表示されていません。

Severity・Rule・Sheet・Case IDで絞り込み、必要な箇所を確認します。記録を残したい場合は、HTML・CSV・JSONへレポートを出力できます。

指摘を元のExcelで確かめる

たとえば「T-02:画像なし。保存先を確認する」のように、Case IDと次に確認することを対応させると、見直しの作業に移りやすくなります。共通画面の再利用で問題がない場合は、その理由を残します。

指摘が0件だった場合も、対象シートや列、画像の配置が正しく読み取れているかは確認が必要です。対応していない配置を読めていなければ、0件でも記録に問題がないとは判断できません。

4 対応環境と確認できないこと

EvidenceLint 1.1.0の対象はWindows 10/11 x64と.xlsxです。Microsoft Excelや別途.NET Desktop Runtimeをインストールしなくても実行できます。ZIPの展開先とレポート保存先には書き込み権限が必要です。

解析とレポート生成はPC内で行います。入力ブックを保存・修正せず、クラウド送信、アカウント登録、テレメトリーもありません。出力レポートには証跡の画像データを埋め込みません。

使う前に、次の制限も確認してください。

  • .xls・.xlsmは非対応です
  • 絶対位置に配置された画像や、リンクされた外部画像は対象外です。すべての図形・画像配置への対応を保証するものではありません
  • テスト表・証跡表の1行目は読み取り対象外です
  • OCR、AIによる画像の意味判断、テスト合否の自動判定、類似画像の検出は行いません
  • Excelの自動修正、ブックの修復、証跡の撮影、テストケース生成は行いません

対応確認は、Microsoft Excelで生成された.xlsxで行っています。詳しい制限は、配布物のKNOWN_LIMITATIONS.mdにまとめています。

5 今回の例から分かること

3つの記入例は、どこを機械的に確認でき、何を人が判断するかを説明するための架空例です。製品の実画面も架空のサンプルデータを使っています。実務データでの検出精度や、レビュー時間の短縮率を測った結果ではありません。

今回示したのは、空欄・画像の有無・完全一致という条件から確認候補を整理し、シートやCase IDを手掛かりに見直せることです。帳票の構成と設定が合っていることを前提に、人が内容を読む前の確認に使えます。

6 まとめ

EvidenceLintの便利なところは、結果欄や証跡を目で追って探していた確認候補を、場所が分かる一覧にまとめられることです。元のExcelを変えずにチェックし、必要ならレポートを残せるので、提出前の自己確認やレビュー前の準備に向いています。

テストが期待どおりに動いたか、画像がその結果を示しているかは、人が確かめます。その前段で空欄や画像の不足、完全一致の重複を整理しておけば、「どこから見直すか」を決めてからレビューに入れます。

操作画面と対応範囲は、Excelテスト証跡のレビュー前チェック例で確認できます。EvidenceLintはBOOTHで1,480円のダウンロード商品として販売しています。購入を検討する場合は、実例ページから商品説明・利用条件・サポート範囲を確認してください。

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