今回は私用で現地参加できなかったので、Webで途中参加。後から最初から見直して書きました。
【まつもとゆきひろ氏 特別講演】20代エンジニアのためのプログラマー勉強法
https://supporterzcolab.com/event/489/?utm_campaign=event_message_to_selected_participant&utm_source=notifications&utm_medium=email&utm_content=title_link
##【動画リンク】まつもとゆきひろ氏特別講演
動画のリンクは以下になりますので、お時間のある方はこちらをご覧になってください。
#前回の記事
【まつもとゆきひろ氏 特別講演】若手エンジニアの生存戦略に行ってきたので私的メモ
大事なことは共通することも多く、前回の講演で伺った内容が今回もいくつか出てきました。
#講演内容
1.勉強とは?
2.学生と社会人の違い
3.なぜ勉強するのか?
4.How to What to study
5.パターン認識は成功の秘訣
6.Matzの経験
7.横展開
8.あなたはどう勉強するか
9.具体的な話(What)
10.アウトプット
11.最後のアドレス
##1.勉強とは?
・勉強という言葉を使ったのはミスリーディングのため。
→ 勉強というと学生時代にやった勉強をイメージしがちであるが、
学生と社会人の勉強は異なる。
・国語と数学は同じ勉強法が有効か?
・学生と社会人は同じ勉強法が有効か?
→ あえて違いを考える
##2.学生と社会人の違い
・満点があるか、満点がないか
→ 学生の勉強のメタファーにとらわれがちなので、「苦手を克服するべき」となりがち
→ しかし、苦手を克服するのは合理的でない(得意を伸ばした方が良い)
・記憶 より 把握
→ 詳細について覚えておく必要はない、Googleを使えば良い
→ インデックスを持つ
・試験があるわけでなく、常在戦場
→ いつまでに何を勉強、というのはない
→ いつ使うか、いつ役にたつかはわからない
・正解が変化する
→ 教科書に書いてあることが翌年嘘になることはあまりないが、
技術が翌年陳腐化することはよくある。
##3.なぜ勉強するのか?
・正直Matzも勉強したくない、でも
成功したい、高収入が欲しい、良好な人間関係が欲しい、嫌なことはしたくない、好きなことでいきていきたい
→ そのために必要なことは?
→ 確率が高い方法:**「高評価」を得る
→ 勉強の目的は「尊敬」または「尊重」**を得ることと言える
##4.How to What to study
・何をするか決めるためのヒント → 内省する
→ 走り出すのは楽、走り続けるのは大変
→ だから走る前に考えるのは大切
・好きなことは上達する、苦手をなくすことに意味はない(実社会に満点はないから)
→ 好きなことに集中したほうが効率的
##5.パターン認識は成功の秘訣
・アメリカのスタートアップ成功している人の秘訣は「抽象化(パターン認識)」
(参考)前回記事 2.成功者の得意なこと
・あなたが尊敬する人は?
→ 両親:良い面を見れる人
→ 知らない人を尊敬できない。尊敬されるには知られる必要がある
尊敬:人格的な評価が伴う
尊重:ないがしろにしない、人格は無関係
・人は有名人に弱い、本質的にミーハー
→ 知名度は価値と可換
可換とは
数学で、演算や操作の順序を入れ換えても結果が同じになること。
× 成功したから有名になる
○ 成功のためには有名になる必要がある
→ 価値があると思われる必要がある。
有名である ≒ 価値がある
→ 循環論法
→ キャムズ(渓谷)理論
※顧客に届くまでの大きな溝=キャズムを超えるための方法論
→ ニッチに進出 → 横展開する
→ 埋没しないことが重要
##6.Matzの経験
・高収入が欲しい
→ 自分はプログラミングが得意
・大学時の決断:会社選び
①東京に住まない
出身:鳥取、大学:筑波 → 東京は無理
②尊重してもらえる環境
→ 2000人中6人のCS選考
・より下のレイヤーを担当する
8割の時間をフレームワークに費やし、あとで周りにも展開
→周囲の生産性も高める
##7.横展開
・コミュニティ運営に関する問題はどのコミュニティでも同じ
→ 時を越えて共通
他のOSSコミュニティでも派生する。
なぜなら「人間の性質」のせいだから
→ Twitter等で公開していると、そういった仕事が増えてくる
・Matzの現在の仕事の割合
OSS:50
顧問業:20
公園:10
執筆:10
イベント:10
・Matzの現在の収入の割合
給与収入:70
顧問収入:20
公園収集:10
イベントはほぼなし
→ かけた時間と収入は比例してない
→ 嫌なことはしたくない
##8.あなたはどう勉強するか
・パターン認識
・内省
→ 自分について真剣に考えることはあまりない
・なにがしたいのか
・どうなりたいのか
・どう差別化するのか
・どう自分の人生を生きるか
・どこまで妥協できるか
・どこまで我慢できるか
・住む場所
・職種
→ 自分の人生を運に任せるのはよくない
→ だから考える
・未来のことはわからないので考えても仕方がない。
→ 予想は外れる
→ 決めたことは変えても良い
・考えるべきは自分の傾向 => 内製
→ 自分の傾向は変わらない
##9.具体的な話(What)
・モチベーション管理
→ 好きなことは続くので管理しなくても良い
→ 漠然とした希望に弱い
→ 具体的な希望の方が良い
・「やることがない」は注意報
→ やることがないはやる気がないから
・時間管理
どうやって時間を作るか?
→ 時間を使うもの=優先事項
→ 勉強が重要だと自分を説得させされれば良い。
→ (Matzとしては)プライベートを犠牲にするのは良くない
→ 生産性を高めて、働いている時間に勉強することを目指す
社会人の勉強は基本就業時間に行う
仕事の時間中に自分を改善することを認めてくれない会社
=自分を尊重してくれない会社なので逃げた方が良い(Matz談)
=>そのためには生産性を高めることも必要
(私見) 人事に社内時間で好きなことを学習できる時間を設けるのはどうですかと言うと、「就業時間は会社の利益を出すことに使うもの」とハッキリ言われたなぁ
・1週間でできると思ったら3週間でできるといったほうが良い
→ 会議など色々な事情があり、フルで使えない。
→ 残りの時間でスキルを伸ばす
##10.アウトプット
・「勉強する」とはインプットをイメージしがち
→ インプットだけでは差別要因にならない
→ アウトプットは億劫・恥ずかしい(心理的障壁)
・クオリティは棚上げでアウトプットを繰り返す
- 繰り返すごとに楽になる:最適化する
- 心理的の負担軽減
- 人間の可塑性(=変化のしやすさ)の向上
##11.最後のアドバイス
次のようなことをすると良いと言うMatzからのアドバイス
・(コンピュータサイエンスの)基礎を抑える
→ 大学で学ぶような基礎知識はあまり変化していない
・アルゴリズム
・コンピュータ・アーキテクチャ
・英語を学ぶ
→ 18億人と話せる
→ より知識を得ることができる
=>タイムマシン経営もできる:アメリカで流行っていることを日本で取り入れる
※日本は3年遅れていると言われているので、3年以内にキャッチアップ出来れば成功
→ ガラパゴスを出ることができる
★読む→雑談→講演の順に出来れば良い(読むは必須)
→ 語学は場数
→ 完璧を目指さない
・コンフォートゾーン(幸せな空間)を出る
→ 成長がない
=> 普段やらないようなことをやる
→ 変化を恐れない訓練
・誰かを見下さない
→ 優劣で人を見るとコミュニケーションができない
(私見)なんでこんなこともできないの(知らないの)?という人がたまにいますが、、相手より知識があるからといって別に偉いわけではないし、別の面から見れば、見下した人が自分より優れていることも。
→ 自分も含めて(見下さない)
#感想
・前回の講演と同様メタ化(=自分ならどうするか)が大事と言われた気がした。
・やはりアウトプット大事
→ 面倒な投稿も場数を踏めば楽になる。今回の記事も前回より楽に書けた。
・英語は避けて通れない
→ 技術が先・・と逃げている感はあるが、機会を逃すことになるのでちゃんと勉強しよう。
・(質疑応答であった)コンフォートゾーンを抜けると言うのは、まさに今私がやろうとしていること。
自分は長いこと内省して決めたので、清水から飛び降りる決意で頑張る(多分この先のが険しいことを想像)