LoginSignup
4
4

More than 5 years have passed since last update.

JDT2015セッションまとめ【IT課題の解決に向けたJava EEセントリックな開発標準化の勘所】

Last updated at Posted at 2015-04-11

日本オラクル 大橋勝之氏

ユーザ企業の課題

・開発生産性の低さ
・品質の不安定さ
・運用管理コストの増大
・技術者の育成、リテンション(人材流出防止)の難しさ

オレオレフレームワークの老朽化

 J2EEは機能が貧弱だったため、各開発ベンダがそれを補う独自のフレームワークを構築した。そして、ベンダごとの標準化が進んだ。これは当初はうまくいっていた。

 しかし、現在そのベンダ独自の「オレオレフレームワーク」が老朽化している。ベンダのフレームワーク開発が下火となり、チームに十分な予算が割り当てられず、サポートが十分でない。または、オレオレフレームワークのオペレーションコストが高くなる。

 ユーザは自分たちでフレームワークを管理し保守コストを下げたい。開発ベンダは開発費用が安く済む自前のフレームワークを使いたい。ミスマッチが起きている。

OSSのリスク

 Struts、iBATISのサポート終了、脆弱性への対応が必要、バージョンアップ時の動作検証にコストがかかるなど、OSSにロックインしてしまうことがリスクとなる。

 JavaのOSS自体が陳腐化している。コミュニティも昔は活発だったが、今は下火。ユーザはもうOSSに辟易している。

 JavaEEの進化に追い抜かれる。陳腐化によって生産性が下がるため、「普通に使ったほうが安い」という状態である。

JavaEEの採用

 JavaEEの中で開発する流れ(JavaEEを選択する流れ)が起きている。楽天など。

 JavaEEは、フレームワークとしてひと通りの機能は提供できるくらい成熟した。J2EE時代のように、各ベンダが追加のフレームワークを作って載せる必要がなくなった。

 JavaEEの特長は、
  ・開発ベンダのフレームワークに依存しない
  ・OSSに依存しない
 そのため、
  ・バージョンアップの対応コストがかからない
  ・各開発ベンダごとにバラバラの技術が一本化できる
  ・技術者の育成が容易である
  ・海外のリソースを利用しやすい
 さらに、
  ・バッチAPIがJavaEE7から標準化され、メインフレームからの移行が楽になる
  ・JavaEEの「標準」「後方互換性」を最大限活用できる

JavaEEによる標準化の勘所

 ・サードパーティ製のライブラリは末端の機能のみなど疎結合にする
 ・インタフェース部分はJavaEEで標準化する
 ・構造をパターン化し、カタログを作成する
 ・パターン利用のガイドラインを作成し、リスクを限りなく排除する

JavaEEによって「フレームワーク」は標準パターンの組み合わせになる。

--
資料が公開されました
http://www.oracle.com/technetwork/jp/ondemand/online2015-javaday-2511676-ja.html

4
4
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
4
4