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App Store Connect の赤字警告「デジタルサービス法(DSA法)」の対応

Last updated at Posted at 2024-03-15

注意点

警告メッセージから調べた内容をメモとしてまとめたものです。
内容には推測であったり、主観が大きく入っております。

この記事を参考にして、いかなる損害が生じた場合でも、筆者は責任を負いかねます。

警告メッセージ

いきなりApp Store Connectにこんな警告が出てきた。

スクリーンショット 2024-03-15 9.52.31.png

内容

ちょっと調べてみると、「欧州連合のデジタルサービス法(DSA)導入に伴い、トレーダーであれば情報を開示するように」ということです。

EU圏内のリリースにあたって、そのEU内のルールには従いましょうというところで、おそらくこのデジタルサービス法に準拠する必要がありそうです。

ただ、よくわからん :innocent: :question: :question: :question:

ざっくり用語理解

デジタルサービス法(DSA)

オンライン上の違法な商品やサービス・コンテンツから利用者を守るため、
オンラインプラットフォーム等の仲介サービス提供者の責任を明確にして、対応を促す

EU・デジタルサービス法(DSA)の概要 -トリローグ合意・議会採択版(2022.7.5)の概要―

アプリストアはオンラインプラットフォームとして、このデジタルサービス法の規制対象になっている。
調べたら超大規模オンライン・プラットフォーム(VLOP)とのこと。
スクリーンショット 2024-03-15 10.13.44.png

その規律の中で、トレーダーのトレーサビリティがあり、その対応が今回来ている。
スクリーンショット 2024-03-15 10.14.58.png

トレーダー

Appleの公式リファレンスに書かれている定義。

DSA におけるトレーダーの定義は、
「私企業か公企業かを問わず、自己の商取引、事業、技術または職業に関連する目的のために、自己の名において、または代理人を通じて行動する自然人、または法人」です。

欧州連合 (EU) デジタルサービス法のコンプライアンス情報の管理

こうみると、EU圏にリリースしている全てのアプリ提供者がトレーダーに該当しそう。

他の記事も参考にしてみると、どうやらアプリを提供しているだけで、対象になるとのこと。

 販売事業者がオンラインプラットフォームを利用して、EU 域内に所在する
消費者に宣伝メッセージ送付や製品・サービス提供をする場合、オンライン
プラットフォームの利用を開始する前に、住所、氏名、電話番号、電子メー
ルアドレス、ID のコピー、支払い口座の詳細、商業登記、EU 法を遵守した
製品・サービスのみを提供する約束の自己証明を取得し、取得した情報が信
頼でき、完全なものであるかを確認する最善の努力をしなければならない。

 2024 年 2 月 17 日の時点で、すでにオンラインプラットフォームを利用して
いる販売事業者については、12 カ月以内に情報を取得する最善の努力をし、
期限内に情報を提出しなかった販売事業者のサービス利用を停止しなければ
ならない。

 販売事業者の住所、氏名、電話番号、電子メールアドレス、商業登記、EU
法を遵守した製品・サービスのみを提供する約束の自己証明については、オ
ンラインプラットフォームで利用者に公開しなければならない。

EU のオンラインプラットフォーム政策の概要 EU デジタル政策の最新動向(第 3 回)

対応

ならば、やるしかない。。。

入力する内容は組織か個人かで変わってくるとのこと。
この内容がEU圏のApp Storeでは公表されるらしい。
スクリーンショット 2024-03-15 10.34.31.png

AppStoreConnectでの操作

まずTopにあるバナーからコンプライアンス要件を満たす!
スクリーンショット 2024-03-15 10.35.39.png

するとまたバナーがありました。
コンプライアンス要件を満たす!(大事なことらしいので2回目)
黒塗りは開発者名です。
image.png

大事なことらしいので、、、
スクリーンショット 2024-03-15 10.38.28.png

とうとう選択画面。
スクリーンショット 2024-03-15 10.41.55.png

個人の開発者は住所を書くのに抵抗がありますね。
スクリーンショット 2024-03-15 10.44.30.png

この後、メールアドレスと電話番号の確認をします。
私は、ここで別の対応を考え、止めました。
おそらく、この後問題なければ対応完了となるでしょう。

その他の対応

EUにリリースしない

EU圏にリリースする必要がないのであれば、この対応もありかなという気がしてます。
スクリーンショット 2024-03-15 10.47.50.png

もちろん警告メッセージに来てた通りコンテンツが配信から削除される可能性があるので、要注意です。
スクリーンショット 2024-03-15 9.52.31.png

これも、おそらくEU圏のAppStoreから削除されるのではないかと思われます。
※もちろん、EU圏に限らない可能性もあります。

なにもしない。

こちらも、なにもしないと警告メッセージの通りコンテンツが配信から削除される可能性があります。
上記と同じですが、Appleが配信を削除するまで、EU圏向けに配信が可能です。

まとめ

対応案には私個人の推測もあるので、注意してください。
私は個人開発のアプリでの対応だったので、大胆にできましたが、
企業とかになると、また慎重になる必要がありそうです。

各々調べて対応していきましょう。

また、何か情報がありましたら、コメントいただけると、さらに本記事が有用なものになると思います。
よろしくお願いします。

参考

https://www.soumu.go.jp/main_content/000831952.pdf
https://developer.apple.com/jp/help/app-store-connect/manage-compliance-information/manage-european-union-digital-services-act-compliance-information/
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/keyword/18/00002/020600248/
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/01/eca9090eff406247/20220023_03.pdf

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