追起その2(4/26)
BigBlueButtonのプレゼンテーションをアップロードでも似たようなことができそうです。通信負荷の低さや講師の操作性は Metamoji Shareのほうが上ですが、BigBlueButtonはブラウザだけで参加できるので、受講者はアプリをインストールする必要はありません。
追記
Metamoji Shareのサポートには,網羅的でわかりやすいアプリのマニュアルがあるのですが,いざ授業で使おうとしたときに手順として何をしていけばいいかわかりにくいので,第二弾として,準備から授業開始までのチュートリアル的な文書も書きました.
はじめに
200Kbpsの携帯しかなくても受講できるリアルタイム遠隔授業の方法を動画で紹介します。まずは下の写真をクリックしてYoutubeの紹介動画を見てみてください。とりあえず動いている様子だけみたいという人は 5:45 あたりから実際に講師のパソコン(学内LAN)と学生のスマホ(マイネオ200Kbpsモード)でスライドを同期している様子がみれます。
Zoom一強のオンライン授業
新型コロナウィルス感染拡大の影響をうけて休校になった学校の授業を補うために急遽オンライン授業を実施するところが増えています. いろいろ見て回ると大体Zoom一強で,他には MS TeamsやSkype を利用しようというのも見かけました.
学生はギガが不足している
リアルタイムにインタラクションをするタイプオンライン授業は、だいたいビデオチャット機能や画面共有機能をつかって講義内容を配信しているのですが、受講する学生は必ずしも光回線のような恵まれたネットワーク環境にないということを考慮しないと、まともに受講できない学生が出てきてしまうんじゃないかと心配します。また、良好な通信環境を求めて、WiFiが使えるカフェに集まったり、実家に帰省したりすると、自粛の意味すらも失わせてしまう危険があります。
ためしに,Zoomを使って200Kbps状態にしたスマホでビデオ、画面共有、スライドの共有をためしてみましたが、どれもまともに動きません。MS Teamsでも同じです。唯一ホワイトボード機能だけならなんとかなりそうですが、写真や複雑な絵を送ろうとすると固まります。
確かに、三大キャリアを中心に学生に高速通信の枠を無料で使わせようという動きはありますが、あちこちの学校で同時にビデオ授業を行っていくと、今度は携帯の回線の帯域自体が不足して不安定な通信環境になってしまいかねないと考えられます。また、あまりにZoomのサーバをみんなが利用するとサーバ側の容量不足を招いて不安定になる可能性もあります。
このような問題はすでに一部で現れていて、決して絵空事ではありません。そこで、ギガに優しい遠隔授業の方法がないか考えてみました。
リアルタイムではない、事前配布PDF資料と音声データを配布する方法 はすでに紹介されています。
それでも授業のダイナミズムや、インタラクティブ性を重視したいという先生や、いままでのライブの授業のやり方からビデオ配信に急に切り替えるのは難しいという先生もいらっしゃいます。
スライド同期再生+リアルタイム音声配信+テキストチャット
考えてみれば、先生が画面に移しているコンテンツをそのままビデオで配信する方法はデータ量の無駄が多く、本来やりたいのはスライド資料を先生のタイミングで受講生の手元に表示して、それにプラスしてレーザーポインタや書き込みなどを追加していけばいいわけです。スライド資料そのものは事前に配布しておいてもいいので、問題はそれをどうやって同期再生するかという問題です。
いろいろいいツールがないか探した結果、Metamoji Shareという遠隔会議のソフトウェアが良さそうということでその紹介の動画を作成しました.
道具立ては,
- スライドの同期再生+ポインタ+書き込みにMetamoji Shareを利用。
- 講師の音声は,MS TeamsやZoomの音声のみを利用してリアルタイム配信。
- 受講生からのフィードバックはテキストチャット
という形に落ち着きました。動画では実際にMINEOの低速モード(200Kbps)で音声を聴きながらスライドを閲覧して,問題なさそうな安定性と遅延で再生できるということが確認できました。
Metamoji Shareは、PDFが読み込めて手書きで書き込みができるメモ書き+遠隔で同期して協調作業ができるソフトウェアといったところです。iOS(iPhone, iPad), Android(Chromebook含む), Windowsで動作して,ソフトウェアが980円(iOS版)+クラウドサービスが580円/月です.受講側はMetamoji Share Liteという無料版ソフトが利用できてクラウドサービスも不要なので、無料で受講できます。
さいごに
私はMetamojiの回し者ではありませんが、この会社が7notesという手書き文字認識ができるiPadのソフトを出していた頃からのファンで、その後継のMetamoji Noteは現在も(メインはGoodNotes5にゆずりましたが)今でも使っています。Metamoji ShareもShare Anytimeと呼ばれていた頃に少し使ってみたんですが、すっかり忘れていました.
最近はMetamoji社は,企業向けや学校向けのソリューションに力を入れているようで,今回の遠隔講義でも本来であれば学校向けのMetamoji Crassroomを利用すべきで,実際に授業に使ってみたい機能がたくさんあります。ただし価格が高くて学校単位で契約しないといけないような形態のため、学内の予算措置や凛技も間に合いそうにないので、昔からの単体ソフトとしてのMetamoji Shareを紹介しました。980円でApp Storeで購入できてプラス月額520円のクラウドサービスをアプリから購入すればいいので、立替払いでも十分間に合います。受講者用はLiteという無料版が使えるので教員の分だけ購入すればいいというのもお手軽でした.
音声とテキストチャットにMS Teamsを使いましたが,この部分はなんでもいいので,SlackやいっそのことLINEでもできると
思います。たまたま学内でOffice365を契約していて全教員,学生がアカウントをもっているので,MS Teamsにしました.
続きは
今回の動画は必要最低限雰囲気を知ってもらうために,使い勝手だけを紹介していますが,導入の仕方や活用方法,Teamsと連携したインタラクティブな構成など,興味のある型がいらっしゃいましたら,続きを書くかもしれません.
なお,本学では2週遅れでスタートのため,まだ本番の授業で試してはいません。その代わり最初の1,2週くらいは対面で授業ができそうなので, トラブル対応ができる対面のうちに試しに実施しようと思っています. その辺りの実際に授業をしてみてのノウハウも要望があれば続きを書きます。