「ジャンルなしオンラインもくもく会 Advent Calendar 2025」の2日目の記事です。
読書の限界?
「技術書を読む(公式ドキュメントを読む)」
エンジニアの世界では、よく行われています。
しかし、読むだけで本当に理解できるのでしょうか?
以下の記事にあるように、
何かを読むだけ(見るだけ・聞くだけ)で物事を習得することは難しいものです。少なくとも自分はこれまでの学習経験の中で、不十分だと感じています。
それを解決する学習方法の一つに、資格試験があります。
資格試験
IT業界には様々な資格が存在します。参考書を読み、問題集を解き、試験を受けることで、自分が一定の理解度に到達したことを確認することができます。一部の試験ではPCに向かってコードを書くものもあります。
しかし、中には以下のような場合があります。
- 勉強したい分野の資格試験が存在しない
- 存在はするが、マイナーすぎて教材が十分に揃っていない
具体的には、VSCode, Git, React, Dockerなど、モダンな技術やツールが挙げられます。
このような分野を、効率良く学習する方法はないのでしょうか?
本記事では、この方法について考えてみます。
前提
資格試験が存在しない分野と言っても、これだけではまだ範囲が広すぎるため、以下の前提を設定します。
- 業務用(To B)のシステム開発に必要なスキルを想定
- 情報処理技術者試験の問題で扱っているような、Web、DB、メール、ファイル、バッチ、メッセージングなどのサーバなどがある構成
- 業種は制限しないが、あまりにもニッチすぎる内容の開発は除外する
- 何を学ぶかはすでに決めており、どう学ぶだけかを考えるものとする
- 実務で使っている技術や、シェアの多い製品などで決めると良い
上記の前提を踏まえた勉強方法
先ほどのラーニングピラミッドをもとに考えると、能動的な活動が鍵になっています。
読む見る聞くだけでなく、自分で考えたり手を動かせば良いのですが、内容によっては自分のPCで実行することが難しかったり、何をどこまでやれば良いのかを都度ゼロから判断することは負担がかかるなど、いくつかの問題があります。
資格試験以外の方法について、自分の過去の経験を元に、いくつか例を挙げてみます。
①ブログに書く
何度か試しましたが、あまり手応えは感じなかったです。
また、書いても何らかのフィードバック(有形や無形の報酬)が得られないと継続は厳しいなと、個人的に感じました
。
②LTで発表する
LTそのものの機会が頻繁にはない(と感じます)。あっても発表内容の分野(テーマ)が制限されていることがあります。また一人で気軽に実行できるものではありません。
③写経する
写経は、学習者が頭を使わずに、ただ手だけを動かす可能性があります。
しかし、実際に手を動かして体で覚えるのは、一定の効果はあると感じています。
↓最近、やってみた写経です。
デメリットとしては、PCに向かってやるので、外にいる時に気軽に取り組むことはできない点です。
(補足)写経はストーリー形式がおすすめ
ストーリー形式とは、部分的にコードを追加または編集して、最終的に1つのプログラムが完成する流れのことです。上に挙げた本はその形式になっております。
というのも、最近オライリーの、あるハンズオンの本に取り組んでいたのですが、以下の理由で写経する意味が感じられなかったためです。
- ハンズオンの内容が独立完結していて、1~数行書いたらそれで終わり
- コードのすぐ下にコンソールの出力内容が表示されているため、実際に書いてみようとする気があまり起きない
④ドリルを解く
資格試験以外の技術書で、ドリル(問題集)形式のものは滅多に存在しないのですが、先日そのような書籍を発見しました。
「オーム社 JavaScript基礎ドリル 穴埋め式」
購入して何周かしてみましたが、これは自分が求めているものに非常に近いと感じました![]()
この本の良いところは以下の通りです。
- 分量がちょうど良い。多すぎず、少なすぎず。(全120問)
- 難易度がちょうど良い。
- 1問が短い(1ページ以下)ので気軽に取り組むことができる。
- 携帯性に優れている。カバンの中に入れておき、カフェでさっと解くことができる。
- 選択式ではなく記述式なので、分かっていないのにテクニック(消去法など)で正解を当てる、という事象が発生しづらい。
(最後の点に関する補足)最近、とある資格試験の勉強をしていましたが、選択式なら解けるのに記述式だと解けない問題があったので、記述式の方がより確実に理解度を確かめることができると感じました。
問題の中には、実務で使う機会があるか疑問に感じたものが僅かにありましたが、許容範囲内でした。そういった問題は×を書いて、飛ばすようにしています。
ちなみに、JavaScriptの資格試験として「HTML5プロフェッショナル認定試験レベル2」が存在します。ただし、こちらは選択式で回答する試験です。
資格試験が存在する以上、本書は今回の例としてはベストではないのですが、これのVSCode, Git, React, Docker版があれば、効率良く技術習得できる印象を受けました。
もう一つ感じたのは、こういった問題であれば、世の中になかったとしても、自分でも少しずつ作れそうという点です。
これについて、自分で取り組んでみようと考えています。
また、上で紹介したJavaScriptの基礎ドリルですが、「Web Storage」「PWA」「Service Worker」「Web Socket」など、JavaScriptの中でもそこそこ重要そうな技術が含まれていないので、このあたりのドリルを作ってみたいです。
2026年にやってみたいこと
学習したいが資格試験が存在しない(ドリルがない)ものについて、自分で問題を作って公開する活動を行なってみようと考えています。
以下、コンセプト・特徴です。
- 問題はGitHub上にmarkdownで書く
- 実務で使う(影響する)可能性がありそうなものに絞る
- 問題は多すぎず、少なすぎず
- 難易度は初級〜中級レベル(ITSSレベル2~4程度)を想定
- 記述式(穴埋め式)であること
- 「〇〇について、400字以内で説明せよ」のようなオープンすぎる問題は含めない
- スマホで問題と解答を見れるようにしたい
既にプロトタイプを作り始めています。
最後に
IT技術は、入門・初級者向けの教材は豊富ですが、中級あたりまで目指す人向けの、能動的な(読む見る聞く以外の)学習教材が少ないので、そこが増えると嬉しいです。
