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JetpackComposeを利用して状態に寄らないアニメーションを実装する

Last updated at Posted at 2022-12-26

こんにちは!
Life is Tech! 名古屋土曜日スクールでクラスマネージャーをしているカーキです。
本日、アドベントカレンダーの9日目を担当します。
普段はAndroidエンジニアとして、働いているのでAndroidに関するネタを投稿します。

概要

2年前にもAndroidでポヨンするアニメーションを実装する紹介をしたのですが、今回はその2022年版として、JetpackComposeだとどう実装をするのかを想定して紹介していきます。

具体的には、以下のプリン画像をタップして、ポヨヨンとアニメーションする動きを実装していきます。
purin.png

ゴール

今回のゴールとしては、2年前に投稿したAndroidでポヨンするアニメーションを実装するで発見した、最もポヨンらしさを表現できるパラメータをそのまま利用してJetpackComposeで同じ動きを目指していきます。

poyon.gif
👆こんな感じ

当時はViewscaleという大きさの比率を示すプロパティをアニメーションを用いて変更させることでポヨンを実現していました。

ぽよよん.jpeg

アニメーションの時間経過とその挙動を示したのが上の図です。
タップされた直後にスケールが0.6となり、バウンスをしながら元のスケールの値である1.0に戻っていきます。

またバウンスのアニメーションにはAndroidxのdynamicanimationにあるSpringアニメーションを利用していました。Springアニメーションではその名の通りばねの物理法則をアニメーションに利用したアニメーション方法になります。詳細は当時の記事を読んでもらえばと思いますが、理想的なポヨンを実現するパラメータとして以下の値を利用していました。

dampingRatio = SpringForce.DAMPING_RATIO_MEDIUM_BOUNCY
stiffness = SpringForce.STIFFNESS_LOW

表示する

まずはJetpackComposeでプリンを表現できなければ、何も始まりません。
Imageのコンポーネントを利用して表示していきます。

Poyon.kt
@Preview
@Composable
fun Poyon() {
    Image(
        modifier = Modifier
            .size(40.dp)
            .scale(1.0f),
        painter = painterResource(id = R.drawable.sweets_purin),
        contentDescription = null
    )
}

プレビュー結果

これでプリンが表示できました。
すぐにプレビュー結果を見ることができるので、安心感がありますね😀

アニメーションを考える

ここからどうポヨンのアニメーションを実装していくのかを考えていきます。

JetpackComposeでアニメーションを実装していく上で、公式のドキュメントがとても参考になるのでみてみましょう。

スクリーンショット 2022-12-27 0.16.06.png

このようなアニメーションを実装する際に何を使用すると良いのかがわかるフローチャートが載っています。
今回のポヨンに関してはViewの状態変化によらないアニメーションになるので、Animatableが該当します。

JetpackComposeのアニメーションでは高レベルアニメーションとして状態変化に応じたアニメーションを実装するAPIが多く用意されており、ドキュメントも充実しています。今回はAnimatableという低レベルアニメーションを利用するため、自身でCoroutineScopeを用意する必要があります。高レベルアニメーションを駆使することで実現は可能ですが、無駄な状態変化を生み出してしまうことになるので、Animatableで実装をするのが良いと思います。

まず小さくする

Animatableでは、変化対象の値をAnimatableでラップして利用します。
そしてCoroutineScopeの内部でアニメーションによる値の変化を加えていきます。

Poyon.kt
val coroutineScope = rememberCoroutineScope()
val scale = remember {
    Animatable(1f)
}

上記で指定したスケールをプリンに適応させつつ、タップ時にはまず0.6のスケールになって欲しいのでそのアニメーションを加えてみます。

Image(
    modifier = Modifier
        .size(40.dp)
        .scale(scale.value)
        .clickable(
            onClick = {
                coroutineScope.launch {
                    scale.animateTo(
                        0.6f,
                        animationSpec = tween(durationMillis = 0)
                    )
                }
            }
        ),
    painter = painterResource(id = R.drawable.sweets_purin),
    contentDescription = null
)

最初に0.6のスケールとなるようtweenアニメーションを追加しています。
tweenでは指定した遅延時間の中でEasingしながらアニメーションするものになりますが、遅延時間を0msecと指定しているため、一瞬でスケールが0.6となります。

このアニメーションの結果がこちらです。
小さくなるプリン.gif

タップした瞬間にスケールが0.6になっているのが確認できます。

大きさを戻す

小さくするところまでできたので、次は大きさをバウンスさせながら戻していきたいです。
同じようにAnimatableを使って実装していきます。

アニメーションの動きの詳細であるAnimationSpecにはspringアニメーションが用意されているのでそれを利用していきます。
Image全体の実装が以下のようになります。

Image(
    modifier = Modifier
        .size(40.dp)
        .scale(scale.value)
        .clickable(
            onClick = {
                coroutineScope.launch {
                    scale.animateTo(
                        0.6f,
                        animationSpec = tween(durationMillis = 0)
                    )
                    scale.animateTo(
                        1f,
                        animationSpec = spring(
                            dampingRatio = Spring.DampingRatioMediumBouncy,
                            stiffness = Spring.StiffnessLow,
                        )
                    )
                }
            }
        ),
    painter = painterResource(id = R.drawable.sweets_purin),
    contentDescription = null
)

JetpackComposeとAndroidViewであっても、同じAndroidの世界なのでSpringアニメーションの指定の方法が同じなのは助かりますね。

スプリング.gif

アニメーションはこんな感じで、しっかりポヨンしています🍮

今回のコンポーネント全体のコードは以下のようになります。

Poyon.kt
@Preview
@Composable
fun Poyon() {

    val coroutineScope = rememberCoroutineScope()
    val scale = remember {
        Animatable(1f)
    }

    Image(
        modifier = Modifier
            .size(40.dp)
            .scale(scale.value)
            .clickable(
                onClick = {
                    coroutineScope.launch {
                        scale.animateTo(
                            0.6f,
                            animationSpec = tween(durationMillis = 0)
                        )
                        scale.animateTo(
                            1f,
                            animationSpec = spring(
                                dampingRatio = Spring.DampingRatioMediumBouncy,
                                stiffness = Spring.StiffnessLow,
                            )
                        )
                    }
                }
            ),
        painter = painterResource(id = R.drawable.sweets_purin),
        contentDescription = null
    )
}

最後に

JetpackComposeのアニメーションは様々な種類が事前に用意されており便利ですが、状態変化によらないアニメーションとなるとどうするんだ?と内心思っていました。
それでもAnimatableを利用することでサクッと実装できてしまって感動しました。
やっぱりJetpackCompose良いですね

余談ですが、プリンの手話可愛いですよね
それは、皆さんも楽しいポヨンライフを🍮

参考

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