GoogleAppsScriptでGmailのメールをSlackに転送する

GoogleAppsScriptでGmailのの内容をSlackに転送するシステムを作りました。

Gmailのメールを取得する

Gmailの受信リストを取得するのにGmailAppを使います。

Gmailのフィルタで取得するメールを絞る

特定の条件のメールを探すのに、search()メソッドを使います。条件フィルタは、専用の演算子を使って作ります。
例えば、以下のときは未読になっているメールに絞ります。

GmailApp.search("is:unread")

フィルタのための演算子は、演算子を使ったフィルタ条件の記述方法を参照してください。

その他メソッド

GmailAppの各メソッドを使って取得できる項目は以下の通りです。

• getDate()：受信日
• getFrom()：送信者
• getSubject()：件名
• getPlainBody()：本文

転送するメールを選別する

TwitterやGoogleなどのログイン通知、広告など、Slackに送信する必要のないメールを選別する関数を作成します。
まず、Slackに送信しないメールアドレス (@より後ろ) をまとめた配列を用意します。

var ls = ["accounts.google.com", "twitter.com", "google.com", "github.com", "youtube.com", "docs.google.com"];

任意のアドレスと配列内のアドレスがmatchというメソッドで一致したときTrueを返します。
つまり、メインの関数ではこの関数を呼び出し、FalseになったメールをSlackに転送すれば良いのです。

matchメソッドは文字列ではなく、正規表現フォーマットにする必要があります。
正規表現にフォーマットする際は、RegExpを使います。
参考：Google Apps Scriptで正規表現を使って必要な情報を抽出する最も簡単なスクリプト

function isBotAddress(mail) {
  var ls = ["accounts.google.com", "twitter.com", "google.com", "github.com", "youtube.com", "docs.google.com"];
  for (var i=0; i < ls.length; i++) {
    // 正規表現のフォーマット化
    var botAddress = new RegExp(".*@"+ls[i]);
    // 一致したときTrueを返す
    if(mail.match(botAddress)) {
      return true
    } else {
      continue
    }
  }
}

Slackに転送しないメールが増えたときはは、そのアドレスを配列に足すだけで解決します。

全体

getFrom()は、送信者のメールアドレス以外のものも含まれているので、事前にメールアドレスを抽出します。
参考：Google App Script(GAS)でメールを抽出してSpreadSheetに書き出す

var fromAddress = msg.getFrom().replace(/^.*<(.*?)>.*$/, "$1");

スクリプトを紹介すると、

• 返信がスレッドとして繋がっているので2次元配列になっているのでFor文を2回使っています。
• markRead()でSkackに送信したメールを既読にします。
• Webhookを使ってSlackに転送する関数は、Googleformからのslack通知設定方法を参考に作成しています。
• 本文部分を```で括ると、Slackではコードブロックで表示されます。(表示画面参照)

function tenso(){
  var threads = GmailApp.search("is:unread");
  var msgs = GmailApp.getMessagesForThreads(threads);
  for(var i = 0; i < msgs.length; i++) {
    var msgsInthread = msgs[i];
    for (var j=0; j < msgsInthread.length; j++) {
      var msg = msgsInthread[j];
      // アドレス部分を取り出す
      var fromAddress = msg.getFrom().replace(/^.*<(.*?)>.*$/, "$1");
      Logger.log(fromAddress);
      if (isBotAddress(fromAddress)) {
        Logger.log("This is mail from BotAddress.");
      } else {
        var date = msg.getDate();
        var from = msg.getFrom();
        var subject = msg.getSubject();
        var body = msg.getPlainBody();
        var mailBody = "メールを転送します。\n"+ from +"さん\n日付："+ date + "\n*件名："+ subject + "*\n\n```"+ body+"```";

        // Go To Slack        
        sendToSlack(mailBody, "チャンネル名");
      }
      // 既読にする
      msg.markRead();
    }
  }
}

以下のようにSlackに表示されます。