■SpineとLive2Dの違い
Live2Dは国内産。新宿御苑前駅でてすぐの株式会社Live2Dさんが制作しました。当然、マニュアルも説明動画も全て日本語が中心。そんな敷居の低さが一番の強みだと思います。
Spineは米国製。日本語の本や動画は少なく、学習が大変でした。2021年8月に、日本人スタッフが加わり、日本語対応が充実しつつありますが、まだまだ過渡期ですね。
1.アニメーションの仕組み
大ざっぱに、それぞれのアニメーションの作り方を比べると、以下のようになります。
■Live2D
面を変形させることでアニメーションを作る
■Spine
骨組みを動かすことで、アニメーションを作る
Live2Dはバラバラにして重ね合わせたパーツが、どこを中心にどのように動くか。顔をモーフィング(変形)させる場合、正面で登録した頂点が、一番右(上下左)を向いたときに、どう変形するか。面で指定して、面で登録します
アニメーションさせる際は、それぞれの面を回転、変形させます。
※後述のボーンアニメーションにも一部対応しています
一方、SpineはそのままGoogle検索すると脊椎が表示されてしまうとおり、背骨的な意味です。骨格を制御することで、それに紐付けられた画像を回転、変形させます。画像を骨格に登録し、骨格を回転、変形させることで、アニメーションを実現しています。
「2D画像を頂点で区切り、それを変形させることでアニメーションを実現する」という点ではどちらも同じですが、アプローチが違うんですね。
まとめると、モーフィングアニメーションソフトは2つに大別出来ます(個人の感想です)
■主に面を制御
・Live2D
・e-mote
・Sprite Studio(ただし、強力なボーン機能あり)
■主にボーンで制御
・Spine
・Unity 2D Animation
2.運用方法
Live2Dは面の運用に優れます。アドベンチャーゲームの立ち絵のような、正面向きの画像を動かすのが真骨頂でしょう。
(参考:Sumzap様 この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ)
一方、Spineはその骨格を利用して、走る、跳ぶなどのアクションをさせることに秀でています。バトルキャラクターのアニメーションに向いています。
(参考:Sumzap様 この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ)
とは言うものの……
SpineだってLive2Dのようなアニメーションが苦手って訳じゃないですよ?
次回は、アニメーター視点での違いを書きたいな、と思います。
https://qiita.com/TakaakiNagasawa/items/b06b6330938c7efa73fb
■このブログについて
株式会社Artnerの長澤と申します。元々3Dアニメを制作していた弊社ですが、近年ではスマートフォンアプリ、ブラウザゲームとの相性が良い、Spineによるアニメーションを主に取り扱っています。こちらのブログでは、Spineについて様々な情報やうんちくを語っていきたいな、と考えています。