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【Agentforce入門】標準サブエージェントGeneral CRMを使って営業支援Agentを簡単に作ってみた

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Last updated at Posted at 2026-07-30

はじめに

SalesforceのAgentforceを使って、営業担当者向けの「営業支援Agent」を作成しました。

今回作成したAgentでは、ユーザーが自然な日本語で依頼するだけで、Salesforceに登録されている取引先や商談を検索したり、レコードの詳細を確認したり、確認後にレコードを更新したりできます。

たとえば、次のような依頼が可能です。

株式会社ABCの進行中の商談を教えてください。
商談A1の金額を100に更新してください。

今回のポイントは、FlowやApexを一から作成したのではなく、Agentforce Employee Agentに標準サブエージェントのGeneral CRMを追加して作成したことです。

一般的なSalesforce CRMの検索・参照・集計・更新であれば、標準機能だけでも短時間でAgentを構築できました。

この記事では、今回作成した「営業支援Agent Ver.1」の内容、作成方法、対応できることを紹介します。

今回作成するAgentforce

今回作成したAgentの基本情報は次のとおりです。

項目 内容
Agent名 営業支援Agent Ver.1
Agent種別 Agentforce Employee Agent
対象ユーザー Salesforceを利用する社内の営業担当者
主な対象データ 取引先、商談、活動
主な機能 検索、詳細確認、集計、更新、メール作成
Flow 未使用
Apex 未使用

今回のAgentは、Salesforceにログインしている営業担当者を支援する社内向けAgentです。

主に次のような業務を想定しています。

・指定された取引先の商談を検索する
・未完了商談を一覧表示する
・商談の詳細を確認する
・商談件数や金額を集計する
・商談に関連する活動履歴を確認する
・商談の項目を更新する
・顧客向けメールの下書きを作成する

今回のAgentforceの構成

今回作成したAgentは、大きく次の要素で構成されています。

Agent Router

General CRM

Salesforce標準アクション

Agent Router

Agent Routerは、ユーザーの依頼内容を判断して、適切なサブエージェントへ処理を渡します。

たとえば、ユーザーが次のように依頼します。

株式会社ABCの進行中の商談を教えてください。

この依頼はSalesforceのCRMデータに関する内容であるため、Agent RouterはGeneral CRMへ処理を渡します。

今回のAgent Routerには、次のようなルーティング指示を追加しました。

Route requests about Accounts, Opportunities, CRM record searches,
and Opportunity CloseDate updates to the General CRM subagent.
If the user asks for open Opportunities without specifying an Account name,
route to General CRM and ask for the Account name.

日本語にすると、次のような内容です。

・取引先や商談に関する依頼はGeneral CRMへ渡す
・CRMレコードの検索や更新はGeneral CRMへ渡す
・取引先名が不明な場合もGeneral CRMへ渡し、取引先名を確認する

General CRM

General CRMは、SalesforceのCRMデータを検索、参照、集計、更新するための標準サブエージェントです。

General CRMをAgentへ追加すると、一般的なCRM業務に必要な標準アクションがまとめて追加されます。

今回のAgentでも、General CRMを使うことで、取引先や商談の検索、商談詳細の取得、レコード更新などを実行できました。

General CRMに含まれる主な標準アクション

今回確認できた主なアクションは次のとおりです。

アクション
・Identify Object by Name
→自然言語から対象オブジェクトを特定する

・Identify Record by Name
→レコード名から対象レコードを特定する

・Query Records
→条件に一致するレコードを検索する

・Query Records with Aggregate
→件数、合計、平均などを集計する

・Get Record Details
→レコードの詳細を取得する

・Get Activities Timeline
→活動履歴を時系列で取得する

・Get Activity Details
→特定の活動の詳細を取得する

・Draft or Revise Email
→メール文面を作成・修正する

・Extract Fields And Values From User Input
→自然言語から更新項目と値を抽出する

・Update Record
→Salesforceレコードを更新する

これらの標準アクションを、Agentforceがユーザーの依頼に応じて使い分けます。

Agent作成方法

新しいエージェント 作成

Agentforce Studioを開き、新しいAgentを作成します。

image.png

テンプレートは、
Agentforce Employee Agent
を選択します。
image.png

General CRMを追加する

このような画面でAgentforceが作成されます
+ボタンからサブエージェントを追加します
image.png

アセットライブラリの追加
image.png

General CRMを選択し「エージェントに追加」をクリックします
image.png

General CRMの追加が出来ました
image.png

General CRMへ営業支援用の指示を追加

General CRMは、Salesforce CRMのさまざまな業務に対応する汎用的なサブエージェントです。

今回は、取引先と商談を優先して処理するように、次の指示を追加しました。

For this agent, prioritize requests related to Salesforce Accounts and Opportunities.
When the user asks for open Opportunities for an Account,
confirm the Account name if it is missing.
Use Query Records to find Opportunity records where the related Account name
matches the user-provided Account name and IsClosed is false.
Present Opportunity Name, StageName, Amount, and CloseDate.
If multiple Opportunities are found,
ask the user to select one before making any update.
When the user requests an Opportunity update,
identify the selected Opportunity,
extract the proposed field and value,
and show the current and proposed values.
Use Update Record only after explicit user confirmation.

この指示により、次のような動作を行います。
・取引先名が不明な場合は確認する
・指定された取引先の未完了商談を検索する
・商談名、フェーズ、金額、完了予定日を表示する
・複数件ある場合は対象を選択してもらう
・更新前に変更内容を確認する
・ユーザーの確認後にレコードを更新する

Agent Routerにルーティング指示を追加する

Agent Routerには、取引先や商談に関する依頼をGeneral CRMへ渡す指示を追加します。

Route requests about Salesforce Accounts, Opportunities,
CRM record searches, and CRM record updates
to the General CRM subagent.
If the user asks for open Opportunities without specifying an Account name,
route to General CRM and ask for the Account name.

また、General CRMへ移動するための遷移アクションが追加されていることも確認します。

構成は次のようになります。

Agent Router
├─ go_to_GeneralCRM
├─ go_to_off_topic
└─ go_to_ambiguous_question

image.png

プレビューで動作確認する

Agentforce BuilderのPreviewを使って、実際の動作を確認します。

まずは
株式会社ABCの進行中の商談を教えてください。
と入力します。

image.png

General CRMからQuery Recordsがあること確認済みです。

次に
A1の金額を100に更新してください。
と入力します。

General CRMから
アクション: Extract Fields And Values From User Input
が動いていることが分かります。

image.png

確認をクリックすることで
アクション: Update Record Fields
が起動していることが分かります。
image.png

Agentを有効化する

プレビューで問題なく動作することを確認したら、Agentを保存し、バージョンを確定します。

その後、Agentを有効化します。

また、利用するユーザーには、権限セットの「エージェントアクセス」から、作成した「営業支援Agent Ver.1」へのアクセス権を付与します。

Agentへのアクセス権を付与していても、Agent本体が有効化されていない場合は、Salesforce画面上にAgentforceが表示されません。

今回のAgentforceで対応できること

1.レコードを名前で検索する

商談A1を検索してください。

対象となる商談を名前から特定します。
image.png

2.取引先に関連する商談を検索する

株式会社ABCの進行中の商談を教えてください。

指定された取引先に関連する未完了商談を取得します。

3.レコードの詳細を取得する

商談A1の詳細を教えてください。

商談の金額、フェーズ、完了予定日などを取得します。

4.レコードを集計する

取引先 株式会社ABCの商談金額の合計を教えてください。

Query Records with Aggregateを使って、件数、合計、平均などを取得できます。

image.png

5.活動履歴を確認する

株式会社ABCとの最近の活動を教えてください。

取引先や商談に関連する活動履歴を時系列で取得します。

image.png

6.レコードを更新する

商談A1の完了予定日を2026年12月1日に更新してください。

入力文から更新項目と値を抽出し、確認後にSalesforceレコードを更新します。

image.png

7.メール文面を作成する

商談A1の状況を踏まえて、顧客へのフォローメールを作成してください。

Salesforceのレコード情報を利用して、メール文面を作成・修正できます。

image.png

Agentforceを短時間で作成できた理由

今回のAgentforceを比較的短時間で作成できた理由は、SalesforceがGeneral CRMという完成済みのサブエージェントを用意しているためです。

Agentforceでは、ユーザーの依頼内容をAIが判断し、必要な標準アクションを選択します。

ユーザーの意図を理解

対象オブジェクトを判断

対象レコードを判断

検索・詳細取得・集計・更新などのアクションを選択

結果を自然言語で回答

General CRMには、一般的なCRM業務に必要なアクションがあらかじめ用意されています。

そのため、次の処理を一つずつFlowやApexで作成しなくても、標準機能だけである程度対応できます。

・取引先検索
・商談検索
・商談詳細の取得
・商談の集計
・活動履歴の取得
・レコード更新
・更新結果の確認
・メール文面の作成

今回分かったこと

今回の営業支援Agent Ver.1では、Employee AgentへGeneral CRMを追加することで、一般的なSalesforce CRM業務を短時間で実現できました。

ユーザーが自然な日本語で依頼すると、Agentforceが次の処理を自動的に組み合わせます。

Agentforceの作成と聞くと、複雑なプロンプト、Flow、Apexが必要だと思うかもしれません。

しかし、一般的なCRMレコードの検索、参照、集計、更新であれば、Employee AgentとGeneral CRMを活用することで、比較的簡単に作成できます。

今回作成したAgentの構成も、基本的には次のとおりです。

Employee Agentを作成

General CRMを追加

Agent Routerへルーティング指示を追加

General CRMへ営業支援用の指示を追加

Previewで検索・更新をテスト

まとめ

今回作成した営業支援Agent Ver.1では、次のことができました。

・自然言語による取引先・商談検索
・未完了商談の一覧表示
・商談詳細の取得
・商談件数や金額の集計
・活動履歴の確認
・入力文から更新項目と値を抽出
・ユーザー確認後のレコード更新
・更新後のレコード情報取得
・Salesforce画面のコンテキスト利用
・顧客向けメール文面の作成

今回の最大のポイントは、Agentforce Employee AgentにGeneral CRMを追加することで、一般的なCRM検索・参照・集計・更新を行う営業支援Agentを短時間で構築できたことです。

Agentforceを初めて試す場合は、最初から複雑なFlowやApexを作成するのではなく、まずEmployee AgentとGeneral CRMを利用して、標準機能だけでどこまで対応できるか確認するのがおすすめです。

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