はじめに
管理画面を開発しているときに、いくつかポイントがあるなと思ったのでアウトプットします。
現場で行われるやり取りやコミュニケーションを考慮する
URLでの共有
現場では
「こういう検索結果のこういうユーザーに対してこういう操作をしてください!」
というふうに他の人にURLを共有して指示を出したり、
「今月の対象はこの人達だから、確認お願い!」
というふうにコミュニケーションを取りながら業務を進めます。
ある状態のページをURLを通して共有したいことは多々あります。
URLに状態をもたせることは重要ですし、URLで表現できたら便利なことはたくさんあるのではないかなと思っています。
管理画面の開発をするときは、
そのページがどのようなコンテキストで共有される可能性があるのか、URLで表現できたら便利なことは無いかを考えてみる
と良いと思います。
やり取り、コミュニケーションに必要な情報がしっかりと表示されているかどうか
例えば
「ID何番のユーザーさんって今どういう状態?」
というふうにシステムを使ってもらう人たちの間でやり取りが発生します。
こういったやり取りを円滑にするためには管理画面上でやり取りやコミュニケーションで利用される情報は表示させておく必要があります。
現場の人たちがやり取りをしながら、コミュニケーションを取りながら業務を進める上で必要な情報をすべて提供できているのかを考えてみることは重要だと思っています。
コピー&ペースト
実際に現場の人にシステムを使ってもらうと、画面に表示されている文字をコピーして貼り付けるということが意外とされていたりします。
例えば一覧ページでテーブル状のデータで横1行すべての範囲でクリックしたら詳細へ飛んでしまうようなページがあったとして、実は横1行のある部分(例えば企業名など)をコピペしたいのに、コピペしようとしたら詳細に遷移してしまって使いづらい。。。
といったことが発生したりします。
(この場合は横1行すべての箇所をクリックしたら遷移しないようにして、詳細へ遷移するようのボタンを設けるなどしてあげると良さそうです。。。)
もし良くコピペされるような箇所があればコピーボタンを配置しても良いかも知れません。
操作を実行する前にシステム利用者が安心する情報を表示しておく
たとえば強制申請のようなボタンがあったとして、「本当は関係者にメールで通知してほしくないけどシステムは本当にそうなっているのか?」「もしメールが送信されるとしたらどのメールアドレスに送信されるんだろう?」というふうに心配になってしまうと思います。
ですので強制申請ボタンを押したら、そもそもメール通知がされるのかどうかや通知されるとしたら通知先のメールアドレスを表示してあげたりすると、システムを使う人が安心して強制申請ボタンを押すことができます。
他にもたとえばチェックしたユーザーに対して一括で何かを実行する機能があれば、実行前に選択したユーザーの名前やメールアドレスを表示してあげたり、
何か操作する前に、その操作をする人が知りたい情報、安心できる情報(自分で確認できる幅)を表示しておき、その情報を確認後に操作を実行できる というふうにすると安心して操作できる管理画面になるかと思います。
他のシステムやソフトウェアも同時に利用しているという背景を汲む
現場の人はなにも管理画面だけを使って業務を進めるわけではありません。
(管理画面ですべて実現できれば本当は良いのですが、、、)
スプレッドシートやエクセル、外部のシステムと並行で管理画面を触ることも多いと思います。
そのときに管理画面からCSVでデータを出力できれば、スプレッドシートやエクセルで加工しやすかったり、外部のシステムと連携できたりして現場の人の業務を楽にするお手伝いができるかも知れません。
一覧ページなどを作る時に特に考慮が必要ですが、
現場の人の、その一覧ページのデータを使って行う業務などはないか、現場の人に話を聞くことが重要だと思います。
管理画面を利用する人の属性ごとの目線で考える
例えば管理画面を営業さん、経理さんに使ってもらうのだとしたら、それぞれの属性によって表示されていてほしい情報などは違ってきます。
そこも考慮できていないと、営業さん的には使いやすいけど、経理さん的には使いづらい管理画面(逆もしかり)が出来上がってしまいます。
ステータスや状態での検索
「今こういう状態のデータを出したい」
「今こういうステータスの人がどれくらいいるか知りたい」
「こういうステータスの人に対してこういう操作がしたい」
というふうにステータスや状況で絞り込みをする場面は多く、現場の方からいただく要望でもこういうふうに検索できるようになると嬉しいです!というものが多いです。
管理画面で一覧画面など担当した際はどういうときにどういうデータを検索できれば現場の人が嬉しいんだろう?と考えることが重要だと思います。
備考やメモ欄を考慮する
現場の業務では【こういう内容をメモとして残している、備考として残している(それがルール)】という場面があったりします。
現場の業務フローに、メモを残すこと、備考を書くことが組み込まれている場合はそのことも考慮する必要があります。
より少ないステップでより複雑で大きなことを実現できるように
てこの原理のように、小さな力でより大きなことを成し遂げられるような管理画面は理想なのだろうなと思っています。
システムを使っていただく人からの要望でも、もっと楽にこれできるようになったらな〜というものが多く、
小さな力で大きなことを実現できるようにすること自体に大きな価値がある ということを今回の管理画面の開発を経て再実感しました。
(システム開発の本質的な部分なのかもしれない。。。)
最後に
管理画面の開発をするときは現場で発生する現場の人同士のやり取りやコミュニケーションを停滞させないように、スムーズにいくように設計することが重要になってくるのではないかと思っています。
(より小さい力でより大きなことを実現できるように という部分ももちろん重要)
そしてこの現場でのコミュニケーションに関しては、現場の人の話を聞く、普段からSlackなどのチャットを観察しておく、実際にシステムを使っているところを見せてもらう、現場の人に話を聞く というふうにしなければわからないことなので、そういう動きもしていかないと使いやすい管理画面は作れないなとここ最近強く感じています。
現場の人が使いやすいシステムを作るためにはやはり、現場の人の業務について理解を深めること、現場の人に成り切ること、現場の人の声を聞くことが重要なんだと再再々再認識くらいさせられています。
現場の人が使いやすいシステムを開発できるように、これからも研鑽、アウトプットしていきます。
ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。