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新卒研修〜健康編〜

Last updated at Posted at 2024-04-02

はじめに

身の回りでは新卒研修の準備などが進む中、もし自分が新卒に伝えたいことがあるとしたらなんだろう?と考えてみたところ、
これは健康の大切さだなと思い立ち、この記事を書いています。
(とはいえ、新卒以外の方々にも役に立つ内容になっているかとは思います。)

自分は新卒時(前職)に終電ギリギリまで働き、土日も出社して、それを数ヶ月続けて、体調を崩し、休職した経験があります。
※この働き方は強制されたものではなく、自分で選択した働き方です。

当時思うと新卒なのだから早く戦力にならないといけない!、新卒研修早く終わらせて実務に入らないといけない!という気持ちが先行していました。
あとは激務が正解だと思っていました。

そして体調を崩してから1ヶ月後くらいに職場復帰をしました。
体調を崩した時の辛さなどは生々しく書けるのですが、それはこの記事で伝えたいことではないので省略します。

あとは現職中でのことなのですが、機能性ディスペプシアという病気になってしまい、QOLが落ちるという経験をしました。
※現職は無理した働き方などはしていなく、ストレスなくのびのびやってきたつもりだったんですけどね...

今後自分のような人が一人でもでないようになったらいいなぁ〜という思いを抱きながら、記事を書いていこうと思います。

注意
周りの人がやっていた新卒研修準備に感化されて書いた記事なので記事のタイトルを「新卒研修」としていますが、実際にこのQiitaを元に研修する機会などは全然ないです。
タイトルがつりのように感じてしまわれた方がいたらすみません...

注意
自分が伝えたいのは「正確な情報」ではなくて、人間の身体のなんとなくの歴史(文脈)や仕組みや流れなので、
細かい表現や歴史などで不正確な部分や間違えている部分があるかもしれませんが、ご容赦いただけますと幸いです。

注意
「健康」の定義は、WHOの定義によると「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」です。

ですので、健康の話をするなら本来は肉体的だけではなく、精神的な話、社会的な話もしないといけないのですが、この記事では主に肉体的な話、たまに精神的な話を取り上げます。
社会的な話は全然できていないのでご容赦願います。

人間の身体について知っておくと良いこと

人間の脳は基本狩猟していた時のものと変わっていない

人間の脳は1万〜2万年の時間を経ても基本的には変わっていません。

人間の歴史に対して、稲作が始まったり、ITが発展していったのは最近の変化なのです。
ここ最近の環境の変化に対して身体の進化が追いついていないというのが今の自分たちの状態なのです。

生活習慣病

生活習慣病も上記の文脈があると理解しやすくなると思います。

昔は食べ物が手に入りづらい環境でした。
脳は、生き残るためにも目の前に食べ物があったら「食べろ!」と命令をします。
身体も、より少ない食べ物で生きていけるようにカロリーを身体に貯蓄しやすいように進化していきました。
昔は目の前に食べ物があったらすぐに食べて、それを身体に溜め込むことのできる人が、生物として優秀で生き残ることができたのです。

今はお金を払えば食べ物はたくさん食べられますし、安価で高カロリーな食べ物もたくさんあります。
そういう文脈もあり、食べ物が溢れている現代、食べすぎてしまったり太りすぎてしまったりするのです。

つまり生活習慣病とは、昔と今の環境の違いに身体がついてきていないことによって引き起こされる病だったりするのです。

命の危険を感じた時

例えば熊なんかに襲われたとします。
その時は

  1. ストレスを感じる、ストレスにさらされる
  2. 扁桃体が反応する
  3. 交感神経が優位になる
  4. 心拍数を上げ、血圧を高める
  5. 逃走、闘争の準備完了

というような流れで身体の準備を整えます。

すなわち

  • ストレス: 自分の生存確率を上げる役割
  • 扁桃体: 火災報知器的な役割
  • 交感神経優位: 逃走、闘争の準備を整える役割

と言えます。
もう少し、熊に襲われた時のことを考えてみると、
例えば逃げるにしても戦うにしても、その途中でご飯を食べることってないですよね?
あとはトイレに行きたくなったりしても困りますよね?

つまり、交感神経が優位な、闘争か逃走モードに入っている状態では内臓(胃とか腸など)の動きが悪くなるのです。

過度な緊張で吐き気がするとか、ご飯を食べられないという症状は交感神経が優位になっているからこそ出ている症状なのです。

とはいえ交感神経優位の状態が継続すると、心臓への負担がかかったり、血圧が高い状態が続くことで、血管が傷んだり、動脈硬化が進んだりします。

なので逃走、闘争が終わり次第、リラックスした状態、つまり副交感神経が優位になってきます。

副交感神経が優位になることで、胃や腸も動くようになってきます。

現代のストレス

ストレス→扁桃体→交感神経優位→逃走、闘争の準備完了
という流れは先ほどの章で説明しました。

昔はストレスにさらされる時間というのは一瞬だったのです。
動物を狩っている時とか、動物に襲われているとかです。
1日中継続して動物を狩っている、1日中継続して動物に襲われるなんてことはなかったのです。

昔の人たちは「今」しか存在していなかったといいます。
「今」を生きるために狩猟や子育てを頑張っていました。

人間が未来について考えるようになったのは「稲作」が始まってからだみたいな話もありますが、
今の人間は未来を考えなくてはいけません。
未来を考えている時に不安になることもあると思います。

「受験受からなかったらどうしよう」「就職できなかったらどうしよう?」「今の稼ぎのままでは老後大丈夫なのだろうか?」「今の職場でずっと働き続けていていいのだろうか?」「この仕事がうまくいかなかったら?」というように、
不安というのは意外と身近なところにあります。

あとは例えば上司に怒られたり、仕事がうまく行かなかったりすると、そのストレスは継続します。

つまり、昔よりもストレスが生まれやすく、そのストレス自体も継続するようになったということです。

ストレスによって交感神経が優位になり、交感神経優位な状態が長く続くと身体にダメージを負うことになります。

ストレスが生まれやすく、継続しやすくなっている現代、意識的に副交感神経を優位にして上げる必要性が高くなっています。
自律神経が乱れていたり、自律神経失調症の人は、交感神経が優位になっているパターンが多いという話もあります。

ストレスに対する戦い方

ここからは自分が調べた中で良いと思ったことや実際にやってみて効果があると感じたことを紹介していきます。

基本的には全てに共通しているのは副交感神経を優位にするのに役立つということです。
ストレスの解消 = 副交感神経を優位にすること だと考えるのもあながち間違えではないと思っています。

運動

運動についてのメリットは

こちらの二つの動画を見てみてください。
自分は両方本で読みましたが、この動画だけでも運動のメリットは大きく感じられると思います。

自然と触れ合う

自然との触れ合いにより、人体の副交感神経が活性化します。
これは自然の画像を見るだけでも効果があるらしいです。

まずは自然の画像を見るところから始めて、その後観葉植物、近くの公園にいってみる などステップアップしていくと効果的です。

これも、昔は森の中に住んでいて身近に緑がある中で生きてきた人間が、近年の急激な環境の変化により、緑がなくなり、、、という文脈を考えると納得がいくかもしれません。

仲が良い人と遊んだりご飯に行ったりする

昔から人は集団を作って生きてきました。

その文脈もあり仲が良い人たちとの交流はストレスに対して良い影響を与えるみたいです。

(現代だと一人っきりでも生きていけてしまうので、そういうのもストレスになっているのかもしれません。)

読書

6分間の読書がストレスレベルを68%軽減するとの結果が出たりしています。
読書をする時間なんて忙しくてない!という人も多いかと思いますが、6分くらいであれば時間は作れるのではないでしょうか?

あとはメンタルに対しても良い影響があります。

散歩

仕事をして少し疲れたら近くのコンビニまで歩いてみる、お昼休憩5分くらい歩いてみる など長い時間ではなくていいので、散歩はぜひしてみてください。

ストレス解消などにつながります。
近くに緑道や緑が多い公園などがあると最高です。

マインドフルネス

自分も毎日寝る前10分実施しているのですが、マインドフルネスも副交感神経を優位にするのに効果的です。

心の筋トレなどと言われていますが、続けることができれば扁桃体(火災報知器)のボリュームを減少させることができ、扁桃体の動きを緩やかにすることができます。

湯船に浸かる

湯船に浸かることも副交感神経を優位にします。

高い温度で長い時間はいると逆効果で交感神経を優位にしてしまうので、ぬるめのお湯で湯船に入るのがおすすめです。

整腸剤を飲む

先ほど交感神経が優位になると胃腸の動きが悪くなると説明しました。
逆に、副交感神経を優位にするための鍵は胃腸にあります。

胃脳相関、腸脳相関という言葉があるくらい、胃や腸の状態は脳(メンタル)に影響します。

そこで良い腸の状態を保つためにも整腸剤です。
整腸剤は薬ではないので、普段から飲んでいても基本的には大丈夫です。

腸には免疫細胞の70%くらいが存在していて、セロトニン(幸せホルモン)も80%が腸でつくられます。
つまり、整腸剤を飲むことによって免疫とメンタルに対してアプローチすることができるのです。

※SIBOの状態で整腸剤の服用は、SIBOの症状を悪くするので気をつけてください。

整体に行く

自律神経と骨格の関係は深いです。
自律神経失調症で受診を希望される人たちのほとんどは姿勢が悪く、骨格がゆがんでいるという話もあります。

自分自身、自律神経が乱れ、呼吸が浅く早くなってしまったタイミングで背筋を伸ばすストレッチなどを実施し楽になった経験があります。

良い姿勢でいる、骨格を整えるのは自律神経にとって効果的だと思っています。

ここまでのまとめ & 次の章へ

ここまでで

  • 脳自体は基本昔とそんなに変わっていない
  • ストレスが昔と今とで性質が変わっている(短く単発だったのが、長く継続するようになった)
  • 昔に比べるとストレスの量は増え、継続しやすくなっているため、現代では意識的に副交感神経を優位にしてあげる必要がある

というようなことを伝え、具体的に副交感神経を優位にする方法の例を挙げてきました。

読み進めていく中で「そんなことやってる暇なんてないよ!」 と思った方もいるのではないでしょうか?

わかります。
偉い人、成功者はみんな激務してるし休日も仕事三昧、仕事のやり方でも質よりも量をこなすことが良いとされがちです。
(さらに自分は未熟だったらなお抗えません。)

そういう言葉を信じて自分は頑張ってきて、身体が壊れました。

そういう言葉を自分は安易に信じてはいけないと思っています。
次以降の章からは

  • そういう言葉は安易に信じない方が良さそう
  • 幸せになるためにはまずは健康を土台にしないいけなさそう
  • 「上昇の幸せ」と「充足の幸せ」の両方をバランスよく目指していかないといけなさそう
  • 自分自身を大切にすることは、決して利己的ではない

というようなことを伝える構成になっています。

激務が必要だ、たくさん働くことが正義だ という声に負けない

成功した経営者がめちゃくちゃ働いていた、激務をしていた というような話はよく耳にすると思います。
あとはそういう経営者やいけてるビジネスマンが自分の成功の秘訣は圧倒的な仕事量をこなしたからだ!と話しているような場面も多いです。

それは全て【生存バイアス】でしかありません。

生まれつき身体が強かったからか、運動で身体を鍛えていたからか、休み方がうまかったからか、メンタルが強かったからか、遺伝子的に鬱とかになりにくかったり体調を崩しにくかったからか、周りの人間に恵まれていたからか、
はわかりませんが、たまたま激務をこなせて生き残れただけなのです。

声の大きい人がそれを唱えているだけで、その裏では成功した人と同じだけ、いやそれ以上に体調を崩したり、鬱になってしまったりした人もいるはずなのです。

ただし、そういう人たちは生き残っていないので、そういう声は聞こえないのです。

激務をすれば成功者に近づけるのかもしれない。
けれどその反面、適応障害になったり、鬱になったり、下手をしたら自殺につながってしまうことだってあります。
人生が壊れてしまう可能性だってあるのです。

ですので、自分が伝えたいことは、
偉い人や成功した人が成功の秘訣を激務だとか、激務したときの経験はいい経験だったとかいっているからといって、自分もそうしよう!とは安易に思わないでほしいということです。

自分の身体もリソースです。
自分の戦略をちゃんと考えて動いてください。
身体の弱い人が、身体の強い人に対して激務勝負を挑んでも勝てないのです。
であれば、稼働時間ではないところで勝負する必要があります。
そういうことを考えて仕事をしていってください。

幸せの三段重理論

  1. 心と身体の健康(セロトニン的幸福)
  2. つながり、愛(オキシトシン的幸福)
  3. 成功、お金(ドーパミン的幸福)

という順番で積み重ねていかないと高く幸福を積み重ねることができないという話です。

仕事で得られるのは3のドーパミン的幸福ですが、
ドーパミン的幸福だけを追っていても、家族との関係が悪くなってしまったり、働きすぎて不健康になったり、燃え尽きてしまったりしては、幸せとは呼べなくなってしまいます。

理想なのは1のセロトニン的幸福と、2のオキシトシン的幸福が基礎土台としてしっかりと存在していて、その上に3のドーパミン的幸福を築いていくイメージです。

全ての幸福は健康があってこそなのです。

1のセロトニン的幸福と、2のオキシトシン的幸福を重視するにも理由があって、
二つの幸福は減りづらい幸福であったり、ドーパミン的幸福の暴走を制御する役割があったりします。

逆に3のドーパミン的幸福は減りやすい幸福なのです。
幸せを感じるのは一瞬で、すぐに「足りない」となってしまいます。

必死になって努力した先に、幸せな未来があるような気がしてしまいますが、それは「ドーパミン的幸福」のことしか考えられていません。

本来幸せとは「結果」ではなく「状態」であり、いい変えれば「過程」であり「プロセス」なのです。
幸福物質が分泌されている「状態」が幸せなのです。

もっと詳しく幸せの三段重理論を知りたい方は、

↑この本を読んでみてください。
表紙やタイトルが若干胡散臭く感じる方もいるかもしれませんが、内容はかなりわかりやすく、この現代を生きるのであれば読んでおいて損はないような内容になっていると思っています!(アフィリでもなんでもありません)

「上昇の幸せ」と「充足の幸せ」

これも幸せの三段重理論に似ているのですが、「上昇の幸せ」と「充足の幸せ」はどちらもバランスを取らないといけません。
「上昇の幸せ」はドーパミン的幸福、「充足の幸せ」はオキシトシン的幸福、セロトニン的幸福と考えても良いかもしれません。
「上昇の幸せ」だけを追い求めてしまうと、疲弊したり燃え尽きてしまったりします。

自分自身を大切にするということ

自分自身を大切にすることは、決して利己的な行為ではないということだ。
それは私が持っている唯一の賜物であり、この世で他の人に与えることができる賜物をよりよく管理することにほかならない。
私たちが常に真の自己に耳を傾けて必要なケアを与えることは、自分のためだけではなく、周りの多くの人々のためでもある。

目標管理入門より引用させていただきました。
周りの人々のためにも、自分自身を大切にしましょう。
ケアを怠らないようにしましょう。

それでも激務をしなければいけない、激務をしたくなったら

ここまで色々書いてきましたが、それでも現実的に激務をしなければならない場面や、自分の成長のために激務をしたくなる人がいるかもしれません。

自分自身肯定はできませんが、せめて意識してほしいポイントをあげます。

激務の合間、もしくは終わった後に副交感神経を優位にする活動も必ず行う

ストレスが長く続きして、交感神経優位な状態が長く続くと身体に負担がかかったり、内臓にダメージがいったり、それゆえメンタル(胃脳相関、腸脳相関)に影響したり、睡眠の質が下がったりします。

とにかく意識的に副交感神経を優位にする活動を行なってください。
激務だけでは身体が持ちません。

頭痛とか身体のだるさがでたら全力で休む

頭痛薬などを飲んで仕事を続けないでください。
根本ストレスなどで身体が疲れている状態なので、休んでください。

食欲がなくなってきた、常に吐き気がする、胃腸の調子が悪い という状態になったら全力で休む

内臓が働いていないということは、交感神経優位な状態が長く続いている証拠です。
意図的に副交感神経を優位にする活動をしてください。

胃腸の調子はメンタルにも直結します。
早めに対応してください。

エナジードリンクは飲まない

エナジードリンクはやめてください。
大量のカフェインは過度に交感神経を優位にしますし、血糖値スパイクにより自律神経が崩れます。
あとは腸が荒れるので、その分メンタルもやられます。
(腸は免疫細胞の70%が集合していて、幸せホルモンであるセロトニンも80%は腸で作られているため)

もしカフェインなどをとりたかったら、コーヒーやお茶を飲む、ダークチョコレートを食べるなどした方が身体に優しいと思います。

爆食いはしない

ストレスを抱えた状態での爆食いは太ります。
コルチゾールの血中濃度が上がると脂肪が蓄積しやすくなります。

さらに、胃腸が副交感神経的にもメンタル的にも大切だということを書きましたが、
その胃腸に負担をかけてしまうことになります。

生活習慣病 & 精神障害まっしぐらです。

最後に

4月はただでさえ新しい環境、新しい人間関係により、ストレスが溜まりやすい時期です。
焦る気持ちはわかりますが、体調を崩したり、適応障害になったり、鬱になったりしてしまっては元も子もありません。

定期的に意識的に副交感神経を優位にする活動をしていきましょう。

参考図書、読んだ本

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