3
3

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

Dynamics 365 Finance and Operations ~ 基本的な使い方④(製造プロセス編)~

Last updated at Posted at 2022-02-22

生産管理は、製造業における「モノの流れ」と「情報の流れ」を統合的かつ総合的に管理するシステムになります。具体的には、
・納期
・在庫(部品/原材料・中間品/仕掛品・完成品/製品)
・工程・工順
・原価
を均質的に可視化・運用することが可能となります。

D365 FO では、大きく「製造オーダー(組立系)」と「バッチオーダー(プロセス系)」の2種類の生産方式に対応することが可能です。今回は「製造オーダー(組立系)」のケースをご紹介します。

なおバッチオーダー(プロセス系)は、こちらの記事が参考になるかと思います。

#製造・生産プロセスの概観・概要(ユースケース)
image.png
image.png
※計画・見込ではなく、受注生産を想定したシンプルなフローです。また今回は原材料はすべて在庫にあるものとして、調達をせずに、在庫から払出をします。

#①マスター設定(品目・BOM・工程/工順)
この記事ではプロセスをつかんでいただくことがメインなので、一つ一つマスター設定していくことはせず、基本的には在りものを使って操作していきます。
USMFというデモ法人を使って、以下の流れで操作していってください。

  1. FOにアクセス(そもそもログインするユーザに生産管理や製品情報管理などのRoleが割り当たっていることを確認してください)

  2. 法人を選択(USMF)
    image.png

  3. 製品マスタ ページへ遷移し、品目を確認(左のメニューから:Product information management > Products > Released products)
    D0001 というスピーカーが今回の生産する品目(完成品)になります。
    image.png

  4. BOMを確認する
    M0001~M0004、D0002が部品(原材料)となります。それぞれ1つずつ消費するようです。
    image.png
    image.png

  5. 工程/工順を確認する
    5つの工程(Operation)を持つ、1つの工順(Route)であることがわかります。
    image.png
    image.png

#②製造オーダー登録
受注を作成して、それに紐づけて製造オーダーを作成することも可能ですが、新規に製造オーダーから作成したいと思います。

新しく製造オーダーを作成(左のメニューから:Production control > Production orders > All Production orders から + New production order ボタン)
今回製造するD0001を入力すると、BOM や Route が自動入力されます。引当のタイミングは選べますが、今回はデフォルトのまま「見積」時で。
image.png

#③製造オーダー見積
見積はこのボタン
image.png
見積すると、こういうステータスになります。次はMaterial consumption(材料消費)ということですね。
image.png
また、ここでBOM の状態も見てましょう。1つのD0001を作るのに、部品それぞれに1つが必要ということがわかります。また、まだ材料消費していないので Remaining quantity もそれぞれ1つずつあります。
image.png
image.png
かの有名な最難関資格の一つである、日商簿記2級ホルダーの私から言わせてもらえば、物(原材料)・人(労務)・機械(経費)の3つの要素が、製造の原価を決めます。物(原材料)を表しているのが BOM であり、人(労務)・機械(経費)を表しているのが 工程/工順 や Job card であります。

#④製造オーダースケジュール&リリース
見積の後は、工程(またはジョブ)を「いつやるか」スケジュール調整していく必要がありますよね。
image.png
image.png
スケジュールされたら、次はリリースです。リリースっていうのは、「オーダー」から「実際の製造」へと指示することを意味します。販売注文のときにも Release to warehouse という言葉が出てきますが、あれも「受注オーダー」から「実際の出荷」へと指示することを意味してます。
image.png
image.png
image.png

#⑤製造オーダー開始
実際に製造を開始したときにボタンを押します。Picking list を転記したら材料消費されたということになりますし、Route を転記したら作業実績登録されたということになります。ここでは、二つとも転記として、製造を完了させてしまいたいと思います。
image.png
image.png
image.png
image.png
image.png
無事に材料消費(Material consumption)&実績登録(Route)されました。

#⑥製造オーダー作業完了&終了
image.png
image.png
image.png
こちらで製造オーダー完了です。在庫に入庫されているか、また原価がどれだけ掛かったか、確認しましょう。

・在庫トランザクション(Receipt が Purchased になっているので、無事入庫されています。また原価は$302.70だったようです。)
image.png
image.png

もうちょっと原価の内訳が気になると思うので、それはこちらから確認できます。
image.png
image.png

標準原価で設定してある製品は原価差異分析(Variance)も可能です。

3
3
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
3
3

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?