この記事はうるるAdvent Calendar 2022の5日目の記事です。
人事部にてエンジニア採用を主に担当しています。
弊社のエンジニアに混ざってこっそりとアドベントカレンダーデビューしちゃいます!
はじめに
うるるの採用担当になってから約3年。
これまでの軌跡とこれから実現していきたいことについて触れていきます。
手法や考え方に拘らず、チームメンバーとともにがむしゃらに取り組んできたエッセンスをばら撒いていければと思います!
エンジニア採用をはじめ、採用業務全般で悩んでいる人や全社の巻き込みを検討している人に少しでもお役に立てれば幸いです。
うるるエンジニア採用年表
まずは前提情報として、これまでの流れをざっと紹介します。
ちなみに1.0とか3.0とかは弊社の取り組みの進化度合いを示しており、完全に私の感覚的なものです。
エンジニア採用1.0(~2019年頃)
- 全社横断の開発組織だった状態から、プロダクト毎の事業部制の開発組織へ
- 事業部制になったことで各部署⇔人事で連携して行う仕組みへ
- 市場の動きからもエンジニアはまだ(今に比べると)採用が出来ていた頃
- 中期経営計画のスタート
エンジニア採用2.0(2020年~2021年頃)
- コロナによるリモート化
- 採用手法を模索し、2020年頃には現在行っているダイレクトリクルーティングやエージェントリレーションの型ができはじめる
- 2021年には採用ピッチ資料のリリース等は行うも、エンジニア以外のビジネス職の採用が一番増え、エンジニア採用に正直あまりリソースを割けていなかった。。。
エンジニア採用3.0(2022年~)
- 採用チームの人員も増え、エンジニア採用をより強化する宣言を経営層にも行う
- スクラム採用の体制づくりを絶賛取り組み中
- 登壇や各種アウトプットもたくさん計画中
過去の取り組み-CX向上と関係性づくり-
さて、上記のうるるエンジニア採用2.0でどんな型をつくってきたのかというと、
主にCX(Candidate Experience・候補者体験)と母集団形成の強化についての取り組みです。
CXフローにおいて認知が上がれば自ずと母集団に繋がるため並列で語るのはおかしいかもしれませんが、エンジニア以外の採用も活発だった中、リソースの最適化を踏まえてCXでは主に応募後の接点を意識していました。
そのため「母集団形成施策」と「応募後のCX(候補者体験向上)」に分けて話せればと思います。
母集団形成の強化
最優先で取り組んでいたのはエージェントさんとのリレーション強化です。
十分な採用広報が出来ていない状態での採用チャネルはやはりエージェントさんとの相性が一番良いですが、「お客様」面していたら一向に紹介してもらえません。。
紹介数や歩留まり、エージェントさんの得意不得意ごとにアクションを切り分けながら「マインドシェアを取る」ことを意識してリレーションを築いてきました。
- メルマガ
理解を深めてもらうこと・記憶に残してもらえることを目的に、全社的なニュース、ポジションごとの特徴や通過事例などまとめた情報発信をメルマガ形式で実施していました。
文章が得意な採用チームのアシスタントさんにも協力してもらい、コツコツと続けた結果vol.40くらいまで発信しています。
-
募集要項
エージェントさんにお送りする募集要項には、よくある質問や想定のペルソナ像などエージェントさん向けの専用の共有事項欄を設けており、双方の確認に掛かる工数の削減を狙っています。 -
エージェント向け資料公開
特にやり取りの多い企業様向けに、採用ペルソナや、各プロダクトの情報、訴求スクリプトなどを用意し候補様に伝えてほしい情報をまとめた資料を共有していました。
- こまめな接点による関係構築やグリップ強化
週に1回以上の電話等による状況確認やエンジニア同席の打ち合わせをベースに、面談確約などのアプローチによりエージェントさん側にも裁量を持ってもらえる動きを取っていました。
ありとあらゆるエージェントリレーション施策を実施してきていますが、ここにしっかり取り組めている時期とそうでない時期では母集団の数に倍ほどの変化があり、エージェントさんのありがたさを身にしみて感じています。。
ダイレクトリクルーティングの磨き込みも並行しており様々なエンジニア採用媒体にて積極的にスカウトも実施してきましたが、
スカウトについてはそれだけで1本分の記事になりそうな歴史があるので詳細はまた今度…。
CX(候補者体験向上)への取り組み
CXは体系的に設計をすべきですが、フロー全体の中で見直すべきところはいくつも出てきてしまうため対処がしやすく、また採用成功へのトリガーになりやすい点から取り組んでいきました。
- 選考フローの変更
フローや面談の中身についても適宜見直しをし続けてきました。
好評だったのは一次面接前に実施していた「会社説明」でしょうか。
以前は一次面接前に都合が合う方へは中途採用の全ポジションで採用担当から30分程度の会社説明を実施していました。(リソースの関係で現在は実施していません)
事前理解を深めた上で一次面接に臨んでもらうことができ、面接後に取得していたアンケートでも良い反応が伺えました。
また最近ではスカウト以外の応募であっても、カジュアル面談からスタートし相互理解を深めた状態で一次面接に臨んでもらえるようにしています。
まだまだCXについては体系的な改善が必要な部分が山ほどあるのでこれからも注力していきたいと思います。
見えてきた課題
様々な取り組みをした結果、私たちなりの採用成功の兆しも見えてきましたが、それでもやはり高い壁が立ちはだかりました。特に苦戦していたポイントについて触れていきます。
マルチプロダクトという特性
BtoBのSaaSを軸にクラウドソーシング、CtoCのマッチングプラットフォーム等、マーケットやユーザー属性の異なるプロダクトを複数展開する弊社。採用活動を行うプロダクトは最大で6つに及びます。全社で浸透しているカルチャーがあり、技術スタックも共通するものの、まるで別会社の採用をしているような感覚になります。
主に採用広報シーンにおいての壁となり、情報の質と掛けられるリソースのバランスに頭を悩ませるのがこの点でした。
時限的なフローが根付いた採用体制
当然、採用目標期間内の採用充足を目指すべきですが、中期経営計画の最中、人員計画との兼ね合いで「良い人いたらジャンジャン取りたい」というわけにもいきません。
厳格に決められた採用枠数と採用活動期間内でしか活動ができていなかったため、通年採用やオープンポジションといった概念が機能しづらく、転職潜在層の方との接点が取りづらいという問題もありました。
リソースの確保
採用担当の人数が潤沢に揃っている会社さんはそもそも多くはないと思いますが、過去最多を更新し続けるビジネス系職種の中途採用人数に加えて、新卒採用も兼任。
主にマネージャーと私の2名でエンジニア採用は担当していましたが、各自採用以外のミッションを受け持っていることもあり、エンジニア採用に掛けられるリソースは合わせて0.6人/月くらいでした。
どの施策も行動量は重要なトリガーのため、行動量をどう捻出していくかが鍵でした。
課題を踏まえた”スクラム採用体制”の推進
上記3つの課題全てに対処をするためですが、やはり全社的に採用に対するコミットメントを取り付けていかなければ良い人材の採用は出来ないと痛感しています。
そこに改めて向き合い直し、今は少しずつですがスクラムの形作りをスタートできているのではと思います。
色々トライを重ねた結果、今期は各プロダクトの採用上の歩留まりも大幅な改善が見られ、ポジティブな兆しが見えてきています。
スクラム体制づくりに向けてどんなことに取り組んできたのか(取り組みつつあるのか)は以下に触れていきます。
エンジニアとのチームビルド
各プロダクトのEM等、採用に関わるメンバーとは定例mtgを設け、以下のような内容で細かくすり合わせを実施しています。
- 歩留まり共有
- 所感やアクション内容のすり合わせ
- 課題設定
- 施策検討と振り返り
ポジション毎の採用課題に共通認識を持てるようになってから、施策実施と検証改善のスピードがぐっと上がったなと感じています。
これまで以上に対話を重ねられていることで、エンジニアと人事の双方が同じように採用成功・事業成長を願っていることがわかり、それにより「もっとこうしたいよね~」というポジティブな検討事項も増えてきました。
結果的に登壇等の技術広報施策にも積極的にトライしていく動きも増えてきています。
経営層への理解促進
二度ほど経営層に対し話す時間をもらい、経営方針の実現のためにも採用に全社的に注力していきたいことを伝えてきています。
またとある役員が採用にめちゃくちゃコミットしてくれていた時の事例も、「マインドセット・行動の具体例」について当人から経営層向けに発表してもらいました。
まだこちらからの情報提供が足りないなと感じることもあるので、ここからの動きもさらに検討していきたいと思います。
効果を最大化するためのリソース配分
リソースについては一部RPO(採用代行)の企業さんにも協力いただいて、自分たちが注力したことによって効果を最大化しやすい箇所に時間を割くようにしています。
そしてそれは社内の巻き込み・スクラム採用体制の強化にあるだろうと考えています。
効率化を推進していったり、抽象化して再現性を持たせたりすることも大事ですが、採用活動はどこまでいっても個別事象で人と人だなと感じます。
シンプルなオペレーション設計だけでなく、個別最適で一人ひとりの求職者様への熱量をかけ続けられる形をこれからも模索していきたいと思います。
最後に
とりとめもなく、つらつらとこれまでの流れを書いてきましたが
一番大事にしていた思いは事業に貢献できる人事でいることです。
採用目標の数字のみに縛られず、事業成長に向け何を実現するために私たちは採用をするのかという視点を大事にしながら、エンジニアをはじめ従業員がより自分たちの会社をより誇りに思える組織づくりを、これからも考え続けていきたいと思います。
最後に、うるるのエンジニアは良い人ばかりなんです。
エンジニアリングについて右も左もわからない私に丁寧に教えてくれたり、飲みにいけば真剣に相談に乗ってくれてアドバイスをしてくれたり、仲間思いで根がアツい人ばかりです。
この人達のために頑張ろうと思わせてくれる人ばかりです。
そんなうるるのメンバーが気になる人は、以下の採用ピッチ資料やオウンドメディアをチェックしてくださいね!
明日は全社のプロダクトのQCDやエンジニアのパフォーマンス最大化に向き合う、t_koga22の登場です♪
お楽しみに~!!