きっかけ
いままで記事を書いた経験から振り返ってみると
力を入れて完璧に仕上げようと書いた記事ほど反響が薄く、逆に「とりあえず困ったことをまとめた」くらいの記事が多く読まれることがありました。
不思議に思って考えていたら、これってゴルフに似ているなと思いました。
自分が「これは面白い! or 重要!」と思って書いた記事ほど、意外と反応が薄い。逆に「とりあえず困ったことをまとめておくか」くらいの温度感で書いた記事が、思いのほか読まれたりする。
これってゴルフに似ているなと思った。
ピンを狙いすぎると、なぜか外す
ゴルフをやる人ならわかると思うけど、ピンを直接に狙うと大体ろくなことにならない。(ときどきプレーする素人の考え)
バンカーに入ったり、グリーンをオーバーしたり。うまいゴルファーでも、基本は「グリーンセンター狙い」を方針すると人もいるらしい。
技術記事も同じかもしれない。
「この技術の素晴らしさを完璧に伝えたい」と力を入れすぎると、読者との距離感を見失う。自分の中での「ピン」(伝えたいこと)ばかり見ていて、「グリーン」(読者が求めているもの)の全体像を忘れてしまう。
「とりあえずグリーンに乗せる」という発想
じゃあ、技術記事における「グリーンセンター」って何だろう。
私が思うに、それは「読者と自分の関心が重なる領域」だ。
- 自分が書きたいことだけ → ピンデッド狙い(外しやすい)
- 読者が求めることだけ → 方向性を失う(自分が書く意味がない)
- その重なり → グリーンセンター(安全に乗る)
方向性は大事、でも幅を持たせる
ゴルフでも「とりあえず前に飛ばせばいい」では上達しない。グリーンという大きな目標は持ちつつ、その中で余裕を持つ。
技術記事でいうと:
方向性を持つ = 解決したい課題や伝えたいメッセージの軸を決める
幅を持たせる = いろんな読者層やユースケースを想定する
たとえば「エラーハンドリング」について書くとき:
- 方向性:エラー処理をもっとスマートにしたい
- 幅:初心者向けの基本から、上級者向けのパターンまで段階的に
私なりの「グリーンセンター」の見つけ方
記事を書くときは、まず自分が実際に困り、解決した経験を出発点にすると説得力が増します。次に、その問題が他の人にも当てはまりそうかを想像し、あまり特殊すぎないが価値のあるテーマを設定します。さらに、複数の解決策や視点を提示し、読者が自分に合った方法を選べるようにすると効果的です。
気づいたこと
完璧を狙わない方が、結果的に多くの人に届く。
これは「手を抜く」という意味じゃない。むしろ、読者との接点を広く取ることで、より多くの人にとって価値のある記事になる。ピンポイントで狙った1人より、グリーンに乗せて10人に読んでもらう方を狙う考えでやったときのほうが、結果がでやすいときもあるのではないか・・・。
おわりに
次に記事を書くときは、こう自問してみようと思う。
「これはピンを狙いすぎてないか?」
「もう少しグリーンを広く見られないか?」
技術的に正確で、かつ多くの人に役立つ。そんな「グリーンセンター」を狙える書き手になりたい。
みなさんは、どんな「狙い」で記事を書いていますか?
※この記事はポエムです。技術記事の書き方に正解はありません。あくまで一つの考え方です。記事を書く目的や条件、状況によっては異なる場合もあります。もし共感できる部分があれば嬉しいです。