はじめに
Microsoft 365 Copilotの新機能として、OneDrive上でAIエージェントを作成・保存できる機能の一般提供(GA)が発表されました(2025年後半から提供開始予定)。
単なるCopilotの強化ではなく、「AIをナレッジ資産として保存・共有する」方向への大きな変化です。
本記事について
タイトルの「AIをファイル化」は、この機能の本質を表現するための記事独自の表現です。Microsoft公式では「a focused AI teammate built from your own files」と表現されています。
本記事では、ニュース記事+Microsoft公式情報をもとに、機能の本質とインパクトを整理します。
注意事項
本記事は2025年2月時点の公開情報をもとに執筆しています。最新の機能詳細や正確な仕様については、必ずMicrosoft公式ドキュメントをご確認ください。
ニュース要約(何が起きたのか)
発表内容を短くまとめると:
- OneDriveでAIエージェントを作成可能に
- Copilotライセンス対象ユーザー向けに提供
- 複数ファイルを横断して理解するAIを共有可能
従来のCopilotとの違いはここです。
AIが「会話」から「ファイル」になった
Agents in OneDriveとは
OneDrive上で作成できるAIアシスタント機能。
ユーザーが選択したファイル群を理解し、質問回答・要約・情報抽出を行います。
できること:
- 複数ドキュメント横断Q&A
- 変更点・更新点の要約
- 会議・タスクの抽出
- 調査・レポートの要約
最大のポイント:AIがファイルになる
従来のCopilotは「その場限りのチャットAI」でした。
従来の流れ
毎回ファイルを添付して質問
→ 文脈は使い捨て
Agentsの流れ
ファイル+指示を保存
→ いつでも同じ文脈で質問可能
AgentsはOneDriveに .agent ファイルとして保存されます。
つまり:
- 検索できる
- 共有できる
- 更新できる
AIが完全にナレッジ資産になります。
作成方法(公式)
必要条件:
- Microsoft 365 Copilotライセンス
- OneDrive Web
作成手順:
Agentの作成方法は2通りあります。
方法A:メニューから作成
- OneDriveで「作成またはアップロード」
- 「Create an agent」を選択
- 最大20ファイル選択
- 名前と指示を設定
- 保存(.agent)
方法B:ファイルから作成
- OneDriveで対象ファイルを選択(複数可)
- ツールバーまたは右クリックメニューから「Create an agent」
- 名前と指示を設定
- 追加でファイル選択も可能(最大20ファイル)
- 保存(.agent)
どちらの方法でも、最大20ファイルまでAgentに関連付けできます。
※上限は将来変更される可能性があります。
ユースケース(Microsoft公式)
Microsoftが提示している用途。
プロジェクト管理
- 決定事項は?
- 未完タスクは?
- 担当者は?
オンボーディング
- チームの働き方説明
- 業務プロセス理解
会議準備
- 最近のレビューで何が決まった?
調査・分析
- レポートの共通テーマ抽出
共有できるAIというインパクト
Agentsは通常のファイルと同様に共有できます。
つまり:
- チーム全員が同じAIを使える
- 認識ズレを防げる
- ナレッジを標準化できる
ここが最も重要な変化です。
共有時の注意点
共有されたAgentを使用する相手も、Agentが参照するソースファイルへのアクセス権が必要です。適切なファイル共有設定を事前に確認してください。
Copilotの進化の方向性
従来の課題:
- 文脈が蓄積されない
- 個人の使い方に依存する
- ナレッジが組織化されない
Agentsで変わる点:
- AIの文脈が保存される
- AIが再利用できる
- AIを組織で共有できる
Copilotは「質問するAI」から「保存できるAI」へ進化しました。
Microsoftの狙い(考察)
この機能の意味は大きいです。
OneDriveの役割が変わります。
従来:
ファイル保存場所
これから:
AIナレッジ基盤
OneDriveがAIナレッジHubへ進化しています。
まとめ
今回のアップデートの本質:
- Copilot → 会話型AI
- Agents → 資産型AI
AIが「使い捨て」から組織の資産へ変わりました。
Microsoft 365のAI戦略の転換点と言えそうです。
図解:Agents in OneDriveの仕組み
図① 従来Copilot vs Agents
従来のCopilotは毎回ファイルをアップロードして質問する必要がありましたが、Agentsではファイルと指示を一度保存すれば、いつでも同じ文脈で質問できます。
図② OneDriveの進化
OneDriveが単なるファイル保存場所から、AIナレッジHubへと進化しています。.agentファイルが通常のOfficeファイルと並んで保存されます。
図③ チーム共有AI
個人ごとに異なるCopilotを使うのではなく、チーム全体で同じAgentを共有することで、ナレッジの標準化が可能になります。
図④ Copilotの進化
Chat AI(会話型)からAgent AI(資産型)へ。一時的な対話から、永続的なナレッジ資産への転換です。
参考資料
本記事の執筆にあたり、以下の公式情報を参照しました:
-
Microsoft公式ブログ(英語)
Agents in OneDrive Now Generally Available -
Microsoft公式サポート(英語)
Microsoft Copilot agents in OneDrive
最新の情報や詳細な仕様については、上記の公式ドキュメントをご確認ください。




